人物
貉坂高校バレーボール部3年。主将。背番号1番。ポジションはウィングスパイカー。
全国三大エースの一角。通称「悪球打ちの桐生」。
中学時代に最優秀選手に選ばれたこともある超一流スパイカー。身体を左に傾けながら打つ独特の打ち方でボールに体重を乗せる事を重視したパワー系プレーヤー。
しかし決して力任せで雑というわけではなく、どんなに打ち辛いボールにもきっちり合わせ、パワーを落とさずに打ち切ることのできる「器用さと強引さが混在したスタイルの選手」と評されている。
このスタイルの原点は中学時代、当時から注目株であった牛島若利とのエース対決で、当然両名は徹底的にマークされた。当時サーブやレシーブを合わせた総合力では桐生の方が上と評されていながら、追い詰められた崖っぷちでも重圧を背負い切り「エース」であることを貫いた牛島に対して、自分は土壇場でミスを恐れ相手のコートに返すだけで勝負に出れず、結果チームは敗北してしまった。
桐生は涙を流しながら自分を恥じ、「上げられたボールは全部打つ」と固く誓った。
そんな描写からも見えるように、どこか常人離れしたメンタリティを持つ全国区のエース達の中では異質なタイプ。自分にないものを持つ相手にビビることもあるが、責任感が強くエースとしての責務を果たそうとする。
牛島や木兎のような「バレーを楽しめる選手」には憧れにも対抗心にも似た思いを持っており、彼らには負けたくないという強い執念がある。