中国語では「思源黑体」韓国語では「본고딕」英語では「Source Han Sans CJK」になっているが、書体としての中身は同一。
Googleから配布されているものは「Noto Sans CJK」名義。
概要
Adobeを中心に、日本語は株式会社イワタ、繁体字(台湾/香港)および簡体字はChangzhou SinoType、韓国語はSandoll Communicationsという各国のフォントメーカーが協力して開発したオープンソースのフリーフォント。
漢字は似ている形であっても言語によって成り立ちや意味などが異なるケースはままある。その影響で各国の言語にあわせてのデザインの反映に苦労したそうであり、またこうした異なる国同士のフォントメーカーが協力するプランは書体の世界ではあまり前例がなかったらしい。
利用者側のメリットとしては、まずフリーフォントでありながらウェイトが7種類と豊富であること。本文や見出しに使えるケースは多いだろう。また、細部に分ければ5言語にもなる漢字の大部分を網羅しているため、マイナーな漢字を表示しやすい。日本語版フォントではまず表示できない、阪急梅田駅などで使われる「龱」なども全く問題ない。
そして、オープンソースのフリーフォントという制約の緩さが、多くの派生フォントをもたらしている。多数の文字をセットにした個性的なデザインを持つフォントが一気に広まったのはこのフォントの影響が大きい。
ちなみに、言語ごとにフォントは別々に存在するものの、アプリ側で言語指定がされていればその言語で表示してくれる(日本語版フォントでもwebなどで簡体字指定されているページなら簡体字で表示される)。ただし、言語ごとに独立した文字しか入っていないサブセット版はその限りではないので注意されたし。派生フォントもサブセット版をベースにしているケースが多いため、文字セットを確認しよう。