一万円券、一万円札、万札、万券とも呼ばれ、日本国内で流通する紙幣の中では最高額である。現在発行され主に流通しているのは福沢諭吉が肖像画に描かれたE号券と呼ばれるものだが、かつて発行されていたC号券とD号券があり、これまでに発行された1万円札は全部で3種類存在する。
C号券
1958年に発行されたもの。肖像画は聖徳太子。透かしには法隆寺夢殿が描かれている。1986年に発行停止となったが、現在でも使用可能。ただし若い人の多くはよっぽどか知識がない限り、偽札と勘違いするかもしれない。
D号券
1984年に発行されたもの。福沢諭吉が肖像画に描かれている。現在流通しているE号券発行の直前及び直後にはこのD号券の偽札が相次いで発見された。現在でも使用できる。
E号券
2004年から発行されているもの。現在流通しているのはこれ。引き続き肖像画は福沢諭吉。偽造防止技術の多くは二千円札に使われたものが多く採用されている。
F号券
2024年から発行予定。渋沢栄一が肖像画に描かれている。
その他1万円札にまつわるあれやこれや。
- C号券は偽造が容易なため、東南アジアを中心に偽札が出回っており、もし差し出された際は確認を慎重に行うか受け取らないほうが良い
- D号券およびE号券の1万円札には福沢諭吉が使用されており、そのせいか「諭吉」が1万円札の代名詞や単位になっている。
- 5万円札・10万円札がそれぞれ野口英世、聖徳太子のデザインで発行が検討されていたことがある。