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概要

IDW社より刊行の『トランスフォーマー』シリーズのアメコミMore Than Meets the Eye』の登場人物。スペルは“Ambulon”。

Last stand of the Wreckers』の巻末小説「BULLETS」でファルマと共にシリーズ初登場となったキャラクター。

オートボットに所属し、医療機関「デルファイ」の医療スタッフとして働いている。救護隊員主任として他の救護員数人を率いており、のちに『MTMTE』で再登場した際は兼業なのか役職が変わったのか病棟マネージャーも担っていた。

同僚のファーストエイド曰く短気な性格らしいが、劇中で怒鳴っている相手はファーストエイドだけなので、彼が怒らせているだけかもしれない。

また、職務上多くの人と接しているはずだが、ファーストエイド以外のオートボットとの人付き合いは苦手な模様。

医療従事者らしく朱色っぽい赤と白がメインのカラーリングだがところどころに紫色のまだら(塗装ハゲ)がある。

他の2人と違い、体に赤十字が描かれていない。さらに救護隊やマネージャーという役職、後述の素性から、医療従事者ではあっても厳密には医師の立場ではない可能性がある。

ネタバレ

素性

ディセプティコンで、合体戦士を造る実験の被験体だったのを脱走しオートボットに鞍替えしたとファルマの口から語られた。そこからどうやって医療スタッフに就いたかの経緯は不明。

G1等の合体戦士なら通常通りのロボットモード・オルトモードに加えて合体モードを持つが、IDWコミックの世界では当初ビルドロンのような合体戦士そのものが特殊な存在で、製造技術も発達してないのでアンブロンはオルトモードを持たず、合体時の脚にしか変形できない

なので患者を運ぶ際、ラチェットやファーストエイドなら救急車に変形して車内に乗せるのに対し、彼は自力で抱えて運ぶしかない。

ちなみにこの脚モードは『MTMTE』50話で披露された。

「Ambulon」という名も脚にちなみ「Ambulate(歩き回る)」という単語を由来にしており、オルトモードと合わせて「世界一酷いオルトモードとバカバカしい名前」として本人のコンプレックスになっている。

また全身に紫色のまだらがあるのはそのディセプティコン時代の機体の色が塗装ハゲの下から見えている為であるが、本人はオルトモードや名前ほど気にしてない模様。

このハゲについてファーストエイドは「Flaky Paint Syndrome(分かりやすく言えば塗装ハゲ症候群)」を治すには上質な下地塗料が必要だと言及していたシーンがあるが本当にそういう疾患が存在してハゲてるのか単なる医者ジョークかは分からない。

上記の自身の境遇からか自分のことは「もう今はディセプティコンじゃない」と主張しつつも他の脱走兵のディセプティコンへの冷遇を良しとせず、特に変形機能に何らかのマイノリティを持つ者には温情をかけるよう上司のファルマ相手に直訴するほど親身になっていた。

44話にて彼のフルネームが書かれた碑が登場し、その姓に「Operation」と付いていた事かM.T.O.=戦時中の兵役用に生まれた世代(MTMTEの用語の項を参照)だと判明した。

しかしこのシーンの絵では碑の一部にフキダシがかぶってしまい

「Ambulon of Operation Split Infin……」より先が分からないままである。

経歴

戦時中生まれ。合体戦士試作品のCombicons部隊に所属。

脱走後デルファイで10年ほど過ごす。

赤錆病が蔓延した惨状で未知の伝染病を相手に患者たちの延命に尽力していた。

解決後はファーストエイドや生き残った患者たちと共にロストライトのクルーに加わり、医務室スタッフになる。

医務室勤務のほか、ディセプティコン残党との戦闘で出撃チームと一緒に居たり、オーバーロードとクルーの乱闘の中で特攻の真似事らしき事をしたりと医療スタッフとはいえ戦闘が不得手だったり嫌いという訳では無い模様。

失踪したウルトラマグナスを追ってロストライトがルナ1に到着した際に襲撃を受け、ファーストエイドとの応戦も虚しく二人とも捕えられ船から拉致される。連行された先で死んだと思っていたファルマと再会。

ラチェットとファルマの勝負事に自分たちが巻き込まれた事に抗議するが、抵抗する間も無くファルマにチェーンソーで脳天から真っ二つに切断され即死した。

その後、軟禁状態を脱しようとしたラチェットにより遺体を即席ビーム砲に改造され武器として使用された。

半分以上原型なくなった遺体がこのエピソードのあとどうなったのかしばらくのあいだ不明だったが、事態鎮圧後ロストライトに安置され修繕を施されていたと後に判明する。

あっけなく退場してしまったが、彼の死に怒り悲しんだファーストエイドが報復殺人を起こしたり、一時期塞ぎ込んでしまう等、事件後も言動に何度か暗い影を落とす原因になった。

コンビコンズ

アンブロンがディセプティコン時代に所属していた合体戦士チームのCombiconsについて、物語の最後まで絵での登場もアンブロン脱走後にメンバーがどうなったかの言及などは無かったが

MTMTE50話にてファーストエイドとアンブロンの会話で少々触れられている。

他のメンバーもアンブロンと同じくそれぞれ合体時に担当する部位にちなんだ名前で

KICKER(キック→脚)

ARM-OR(アーマーとアームをかけている模様→腕)

SWING(振る→腕)

ABDOMINUS(腹部のabdomenのもじりと思われる→胴体)

の4人。アンブロン曰く全員ダジャレの名前

チーム内でアンブロンだけが当時からこのネーミングとオルトモードのコンプレックスを抱えており嫌っていた。

またファーストエイド曰く「チームメイトと上手くいってなかった」ともされる。

脚本家Roberts氏による裏設定

『MTMTE』15話リーフ巻末のコメントにて、脚本のJames Roberts氏がこう明言している。

「アンブロンはある有名なキャラクターとかぶってる本名がある」

しかし2015年12月、本人のTwitterアカウントで行った質疑応答にて本名について寄せられた質問に対し「後にも先にもアンブロンが彼の名である」と回答。本名は別にあるという裏設定は無かった事にされてしまった。

もっとも、アンブロンが本名かどうか自体は、特に本編内で触れられていなかったのでコミックだけ読んでる分には何の矛盾も起きていない。

……だったはずなのだが

2018年8月イギリスで開催されたファンイベントのTFnationにて

「アンブロンのオリジナルの名前はサンダークラッシュだった」との発言があり、前述した有名キャラクターと同名という話が再び出てきた。

なお有名な方のサンダークラッシュはUKコミックが出典のキャラクターで、IDWコミックでは学校設立者であり戦争においても活躍した英雄的人物としてMTMTEおよびLost Lightに登場している。

なおこの同名異人の2名はLost Lightの本編で『ある意味で』共演を果たした。

また同イベント内では「元のオルトモードは(ホバーカーのつもりだったが気が変わり)医療ヘリコプターという事にした」という旨も発言された。

2015年Twitterでの質疑応答まとめページ

2015年イベントでの発言内容まとめページ

・2016年11月ツイッターにて「アンブロンはBinge eater(過食もしくは大食いの意)である」と発言される。

・2017年の12月、「TFがコーヒーやココアを飲むとした場合デルファイ組それぞれの好み」についての質問に「ファルマはコーヒー、ファーストエイドは紅茶、アンブロンはホットチョコレート」とツイートされる。

余談

  • 読者の間ではファルマ、ファーストエイド、アンブロンの三人をまとめて「デルファイ組」「デルファイトリオ」「デルファ医」と呼称されている。
    • アンブロン一人を指す際は、彼独自の特徴から「ハゲ」「脚」、また頭頂部の黒いパーツの形状から の一文字で表現される事もある。
  • ブロック玩具の「Kre-O」のTFフィギュア販促用webコミックでモブ出演した。商品化はされていない。

ついに日本語で喋るか?

オールヘイルメガトロン(AHM)から始まりIDWトランスフォーマーシリーズの邦訳が続々と刊行される中、上述したLsotWが「ラスト・スタンド・オブ・レッカーズ」のタイトルで邦訳決定が発表された。

予告文には「短編小説も含めた完全版」と記載されているのでBULLETS邦訳もほぼ確実とされる。

つまり小説でしかも僅かな出番といえアンブロン及びファルマが初めて日本語で喋る。

発売は当初2018年冬と予告されたが2019年春に延長された。

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