概要
スマホアプリ『あんさんぶるスターズ!』のキャラクター、月永レオ×瀬名泉の腐向けカップリング。(表記揺れ→レオ泉)
二人ともユニット『Knights(あんスタ)』に所属する3年生であり、月永レオの長い不登校期間、瀬名泉がリーダー代理を勤めた。
『Knights』の創設メンバーの二人でもある。
更に公式HPの瀬名泉のキャラクター紹介には「リーダーの月永レオとは縁が深く『Knights』に留まる理由になっている。」という一文がある。
以下のストーリーを参照することをおすすめする。
追憶*モノクロのチェックメイト
リメンバー 真夏の夜の夢
反逆!王の騎行
祭典*秀麗のフルール・ド・リス
噪音 ホラーナイトハロウィン
鳴鳥の歌 金糸雀館のソワレ
光輝 騎士たちのスターライトフェスティバル
奇跡☆ 決勝戦のウィンターライブ
対決!華麗なる怪盗VS探偵団
初興行☆祝宴のフォーチューンライブ
リバイバル☆一夢のダイナーライブ
レクイエム 誓いの剣と返礼祭
スカウト!荒野のガンマン
スカウト!コンチェルト
スカウト!ブルーフィラメント
スカウト!胡蝶の夢
スカウト!氷上のダンス
スカウト!花鳥風月
小説版書き下ろし短編『Lionheart』
コラボイベント 盤上の騎士と白昼にまどろむ繭世界
関連イラスト
関連タグ
以下関連ストーリー※ネタバレ注意※
ここではイベントストーリーとスカウトストーリー、その他をまとめています。各ストーリーのタイトルの横に(季節/担当ライター名)を記しています。
※ネタバレ注意※
学院の「最初の革命」に巻き込まれた二人は、その運命を変えられていく。返礼祭に至るまでの主なストーリーを、時系列順に印象的な台詞を交え紹介する。
●青春と残響と折れかけた剣(一年前~夏)
「いっつも不満そうで、不機嫌なセナ! どうすれば笑ってくれる?」
「薄汚い欲望でも、何でもいいから見せろ! おれはそれを最高の芸術に仕立てて、全世界に見せびらかして、綺麗だねって賞賛させてやる!」
「たまに疲れたときに、背中を預けられるやつがいてもいいじゃん。嫌じゃなければ、おれがそれになる。おまえという王さまが腰かける、玉座になるよ」
「本当に大事なものだけは守り抜きたい。他のぜんぶを切り捨てて、踏みにじることになっても。いちばん大切なものだけは、懐に入れて保護するよ。
誰に怨まれても嫌われてもいい、身体中の血を流し尽くしてもいい、他のぜんぶを切り捨ててもいい」
「神さまが与えて、おまえが自分自身で磨きあげたその美貌は、最高の芸術作品だから。
それを横で見てるだけで、おれの作曲は止まらなくなる。次から次へとアイディアが溢れて、傑作が作れる。
そして、それだけで、おれは幸せだ。曲づくりが、おれの人生だから。
おまえと出会えたことで、おれの夢は叶ったんだ」
「おまえの夢を叶えてやるよ。おれが、一緒に」
■『追憶:モノクロのチェックメイト』(イベスト・1年前/日日日先生)
「えっ、何? 好きなひととか教えてほしいの?おれはね~、セナがだぁい好き☆」
Trickstarの革命がおこる1年前。奔放なレオとそんな「れおくん」の世話を口うるさく焼く泉という構図はすでに出来上がっていた。腐敗した夢ノ咲学院の中で、真面目にアイドルとして研鑽をつみたいと焦燥を募らせる泉。天才として作曲にまい進するも、どこかまだ幼く自分が周りの人に良いように使われていることに気付こうとしないレオ。そんな中でも、レオが作曲した曲を歌ったり弓道場で見つけてきた猫を可愛がったりと、二人の「青春」はつづいていた。
やがて、レオの友であった英智による「最初の革命」が始まり、2人が所属していた、全校生徒の過半数をも占める学院最大派閥「チェス」=「夢ノ咲学院の腐敗そのもの(膿)」を解体するための『ユニット制度』が導入される。それが『ドリフェス制度』と相まって分裂した「チェス」のユニット間の抗争が激化。学院の生徒たちに気付かれないよう水面下で進行する英智の企みとユニット制度・ドリフェス制度に違和感を覚えつつ、レオは「自分の才能を幸せな方向に活かしたい」という想いと裏腹に戦争のような状況下で疲弊していく。
その中で「Knights」が誕生した。
そして過去の「チェス」と対峙する【チェックメイト】ライブの当日、レオはチェスのかつてのメンバーの多くが、自分ではなく「天才である自分の生み出す曲と、そこから生まれる利益」を求めて群がってきた者たちだった、という事実に自ら直面する。自分と同じように、好きなことを全力でやるために来たのではないと。
「おまえのせいだ! この学校で最初に出会って、仲良くなったおまえがいつも一生懸命でさぁ!アイドルってすごいなって、ここでなら仲間ができるって! そう信じちゃった! だから、ぜんぶぜんぶおまえのせいだ……セナ!」
そして冒頭の台詞に戻る。「いちばん大切なもの」であり、「世界のぜんぶが敵に回っても、おまえが一緒にいるなら、おれは幸せだから」と言えるほど好きな泉の願いだけは叶えてあげたい。やりたいことを言え、おまえの望みはおれが叶えてやるよ、遠慮せずに好き放題にしろ、と。
そんな重い感情が、レオにとっての最後の砦となった。けれどもかつて倒したものたちが投票に回るドリフェス制度の中で、レオの精神は疲弊し不登校になってしまう。泉は、真の時は同じ轍を踏むまいとDDDで暴走してしまった。
(英智や泉も確信には至っていないように、レオが壊れた根本的な原因は何なのか、複合的原因によるものなのか、そもそも壊れていたのか?という点においては今現在はっきりとは明言されておらず、各ユーザーの解釈次第である。新章「あんスタ!!」で明かされる日が来るかもしれない)
■小説版書き下ろし短編『Lionheart』(小説・春/日日日先生)
「あいつの曲に合わせて歌えることが、俺の幸福だった」
春のDDDが始まる少し前。ふとしたきっかけから、泉はレオと二人で過ごした日々を想う。レオに肯定されて、愛されて、生まれてきて良かったと思えるぐらいの青春を過ごしたと思い返す泉。レオも「おまえと出会ってから毎日、すっごい楽しかった。他の何にも目に入らないぐらい、キラキラ眩しい青春だった。ひとつひとつの思い出を、ぜんぶ曲に仕立ててたら、一生かかっても終わらないぐらい(『チェックメイト』)」と語っており、二人は共に青春の記憶を大切にしている。
基本的に金のために作曲していたモーツァルトがほぼ唯一、利益度外視で作った曲だと語りながら、その「ひとつの小さな夜曲〈セレナーデ〉」を捩り「ひとつの小さな瀬名泉」と名付けた曲を泉に贈るレオ。なお、セレナーデには男性が恋人に捧げる曲、恋人を称えて歌う甘く美しい曲などといった意味合いもある。
数々のストで、泉と会うだけ、見るだけでもインスピレーションが湧く、と泉の美貌を称賛しているレオだが、泉の声についても「綺麗、おまえの声は大好きだっ♪」と語っており、病院の固定電話から泉の声を聞くだけで「湧いてきた湧いてきた、霊感(インスピレーション)が!(『チェックメイト』)」という状態になるほどである。
また、自他共に認めるシスコンであるレオだが、当の妹本人からは「レオは泉の言うことなら聞く」と言われている。レオは似たようなことを斑(「泉の言うことなら、レオも考慮してくれる」)や嵐(「レオは泉の言うことなら聞いてくれる」)からも言われており、家族や親しい人たちから、泉の言うことなら聞くと思われていることがわかる。泉本人からも、「俺以外から何言われても毛ほども気にしないのに、なぜか俺からの悪口にだけは敏感」といわれるほどである。
――DDD前後の春の時点においては、「俺たちの青春は、もう亀裂だらけになって砕けてしまった」「俺たち『knights』のアンサンブルはー永遠に、完璧なかたちで鳴り響くことはないだろう」と、そう泉は思っていた。
■『スカウト!荒野のガンマン』(スカウト・初夏/日日日先生)
「最近このへんで『王さま』を見かけたって噂をよく聞くから……まぁ、会えたらいいなって」
3-Aのクラスメイトたちとゲームセンターを満喫する泉。ゲーセンを訪れた理由は、妹にすら連絡を取らず放浪しているレオの目撃情報を耳にしたからでもあった。
二人の関係をよく知る宗には「大事なものは、ちゃんと捕まえておきたまえよ」と諭されている。「顔を見て文句言ってやりたいってだけだし」と表面上はつんけんしながらも、レオのことが気に掛かり、それが行動に表れてしまっている泉の葛藤の様子が窺える。
■『スカウト!コンチェルト』(スカウト・初夏/日日日先生)
「目とちがって、耳は閉じられない。塞ぐしかないけど、おれにはそれができない。今もがんばって活動してるんだな、セナ」
「どんな名前で?まだ『Knights』なのか?『王さま』は死んだのに?」
世界中の鎮魂歌、葬送曲のみを集めて演奏するコンサートに斑と共に参加するレオの話。
不登校中、海外を拠点に音楽会社での仕事をこなしていたレオだが、一時帰国して会場となる夢ノ咲近くの町についた際、町中に流れる泉とKnightsの歌声を耳にする。「泉にだけはちゃんと色々説明しとくべきだ」と思いながらも、「泉にはあわせる顔がない」「あいつは、おれがいなくても大丈夫だろ」とどこか寂しげである。
なお、後のハロウィン期間中に「今の『Knights』にはあんたが必要」とレオに言う泉に対し、「ふぅん。じゃあ、セナにはおれが必要ってこと?」とあえて「泉に」レオは必要か?と聞き返している。
「それで立派なアイドルになったセナとかがさ、そうとは知らずにおれのつくった楽曲を歌うんだよ」
「それだけで充分だ、死に損ないには過分な幸福だよ」
(斑)「ははは!泉さんなら、レオさんのつくった曲だってすぐにわかるんじゃないかあ?」
上記のレオの発言に対し、そもそも「こっそり黙って」泉にレオの楽曲を歌ってもらうなんて「不可能」だと斑はバッサリという。「れおくんが壊れたのは俺のせいだ」と泉が自分自身を責めていたことをレオに伝え、泉には事情を話したほうがいい、と諭す。
あいつにはおれがいなくても大丈夫だろ、と寂しげにしていたレオが学院に復帰するきっかけになったのも、斑とのこのやりとりが大きかったのかもしれない。
■『リメンバー 真夏の夜の夢』(イベスト・夏/日日日先生)
(泉)「あいつも、どっかで見てんじゃないの。お祭り騒ぎが好きだからさぁ、飛んで火に入る夏の虫みたいにフラフラ引き寄せられてるかも。ううん。見られてると思って……幻滅されないように、今日も美しく振る舞うよ」
(凛月)「『王さま』がいなくなってから、セッちゃんバランス崩し気味なの。どっかで見かけたら教えてね、『王さま』が戻ってくればセッちゃんもすこしは落ちつくと思うし。セッちゃん、『王さま』のことが大好きだから」
「俺は心配なんてしてないよ。セッちゃんは、丹念に鍛えあげられた絶対に折れない剣だから。その剣を引き抜いた『王さま』が不在なのが、ちょっぴり寂しいけど」
港町で開催された「Knights」と「Trickstar」の合同ライブ【スターマイン】。
泉の強さを「絶対に折れない剣」と称賛しつつも、レオが行方不明になったことにより自棄になり不安定になってしまっていることを語る凛月。泉にとってレオがメンタルを左右するほど大切な存在であることが窺えるエピソードである。
なお、レオ本人も上記の凛月と同じように「おれが帰って来たから泉もすぐに落ちついて、二度とおかしな真似をしなくなると思う(『ホラーナイトハロウィン』)」と泉のことを認識している。
■『スカウト!ブルーフィラメント』(スカウト・夏/日日日先生)
「おれが言っちゃいけないことを言ったら、横で逐一、『こら』って叱ってくれるやつが昔はいたんだけど」
「レオは前から気遣いが足りないというかちっちゃい子みたいな感じではあったが、しばらく見ないうちに口が悪くなった」と言うつむぎ。
昔は横で叱ってくれるやつがいたから…と語るレオ。「それって、敬人くんのことでしょうか?それとも、瀬名くん……?」とつむぎに聞き返されている。
帰還したものの、変わってしまった学院、変わってしまった泉とKnightsに、戸惑いを隠せず居場所のなさを感じているレオ。
レオ「浦島太郎の気分だ、そんなおれの心情を題材に一曲書けそう」
「おまえ、やっぱり誰かに似てるなぁ?セナかな?おれかな?ちょっぴり興味深く思えてきた~、まだまだ物足りないけど♪」
司から、泉と自分と似ている部分を感じとり興味を持ち始めるレオ。
なお、「スカウト!ロビンフッド」においてもレオは、「おまえはセナかっ!?」と司に言ってみたり、『セナに近い』で名前を覚えたりしている。
●王の帰還と再起の騎士(秋~冬)
■『反逆!王の騎行』(イベスト・秋/日日日先生)
「宇宙人みたいに意味不明であっても、あいつの行動はぜんぶ『Knights』のために……。そう信じたいけどねぇ、せめて俺だけは」
「あいつが自分の欲望のためにすべてを犠牲にする、暴君になったとは思いたくないんだよねぇ」
「流浪の民っ、いいねいいね!あぁ、やっぱりセナの美意識は最高だ……☆」
「最後まで『Knights』に留まって守り抜いたんだよなっ、偉い!ツンデレだな!」
「おっ、どうした?いつでも腹が立つほど自信満々なセナらしくないな~、もっとノリノリで挑んで来いよ!おまえは調子こけばこくほど輝くんだっ、そうだろ?」
(イラストはメイン画像も参照)
春~夏頃はバランスを崩し気味で「生きてないみたいだった(『胡蝶の夢』)」と凛月にも評されていたが、レオが帰還したことによりうって変わって生き生きしだす泉。嵐にも「近ごろやる気満々」「別人みたいにキラキラしちゃってる」と評され「『王さま』は偉大だわァ」といわれている。
泉の美意識をやはり最高だと称賛するレオ。「泉の好戦的な性格やプロとしての美意識を好いている(『公式設定集』)」「セナの言葉はぜんぶ綺麗だ(『レクイエム』)」「やっぱり、セナの言語センスは素晴らしいな~♪(『チェックメイト』)」とあるように、泉の美意識や言語センスはレオの好みである模様。
「ジャッジメント」において現在のKnightsがレオの集める臨時ユニットに勝てなければ解散する!などと過激な言動を繰り出すレオだが、泉のことは褒めたり心配したりどこか気遣っている様子。自他共に「一番付きあい長い」といわれる泉とレオ。
しかし、レオは「おれが知ってるセナじゃない……『Knights』じゃない」と、一方の泉は「マジで何を考えてんだかねぇ、あいつも……。俺は付き合い長いけどさぁ、昔はあんないけ好かないキャラじゃなかったんだけどねぇ?」とレオ帰還後のお互いの様子に、お互いに違和感を覚えている様子が窺えるエピソード。
■『噪音 ホラーナイトハロウィン』(イベスト・秋/日日日先生)
「おれも今度こそ途中で逃げずに最後まで手伝うよ、おまえに道を作ってやる」
Knightsの月永レオとしては本格的な活動再開となる【ハロウィンパーティー】。
(真に)「あぁ、やっぱりおまえか。ふぅん……鎌を掛けただけだったんだけど、正解だった」
「でもさ、もう大丈夫! 安心しろ、二度とセナにそんな真似はやらせないから!」
「さんざんお世話になったぶん、おれはあいつに恩返しをするよ。今後は、そのために全力を尽くす」
「だって、俺本人が帰ってきたんだもんな!代用品はもう必要ない! あいつの愛も悪意も、すべての光も闇も……以前と同じように俺が全部受け止める!」
「そのために、おれは帰ってきた!だから『ゆうくん』はもういいよ?」
「これまで本当にありがとう、『ゆうくん』、おれのセナの心が壊れる瀬戸際で食い止めてくれて」
コズミック・プロダクションの策略による悪意ある雑誌記事で揺れる「Trickstar」と「Knights」。それに対する夢ノ咲学院側の施策の一つとして、【ハロウィンパーティー】で広告塔となったKnightsとTrickstarが初回のライブで対決型の合同ライブを行うこととなった。なお、このイベストには1年前の回想が存在する。
上記の台詞のシーンは、パーティーの準備中なかなかうまくいかずに悩む真と、レオが邂逅する場面である。真と泉の間に起こったことを凛月と嵐からこっそり聞き、「おれ、そいつ(真)に会ったら何するかわかんないから、関わりたくない」と語っていたレオ。レオにとって泉が「おれのセナ」であり、どろどろとした情念と激情まで含めて好きであること、真への対抗心が如実にわかる場面となっている。
泉が、認めてもらいたくて必死で食ってかかってきた真の頭を撫でるのではなく、健闘を称え握手するぐらいなら「おれも見逃してやる」、と独占欲めいた発言を投げかけるレオ。
「……はい?どういうこと?」と何にもわかっていない鈍感な泉に対してレオが一言。
「何でもな~い、セナのば~か。鈍感ラブコメ主人公、愛され下手」
■『鳴鳥の歌 金糸雀館のソワレ』(イベスト・秋/結城由乃先生)
「セナ、お前はこの曲に満足してくれてるか?」
歴史ある洋館「金糸雀館」の閉館イベントのトリを任された「Knights」。そのイベントで披露する曲を作曲するレオだったが、出来上がった曲のイメージと泉の会場に対するイメージが合わず、レオは選曲は任せる、と言って出ていってしまう。泉に曲を否定され、心身共に『迷子』になってしまったようである。それから数日、レオの目撃証言は途絶えていた。そこにようやく凛月を通じて目撃情報が入る。「王さまがいなくても大丈夫」と強がる泉ではあるが、結局時間を忘れて凛月と共に探し回り、金糸雀館で作曲をしているレオを発見する。なぜこんなところで作曲をしているのか、という泉の問いに「……なぁセナ、歌えなくなった金糸雀はどうなる?」と答えるレオ。それは有名な童謡になぞらえたものだった。
歌を忘れたカナリアは、鞭で叩いて歌わされる。
それでも歌わないならば、後ろの山に捨てられる。土の中へと埋められる。
「セナが鞭で叩いてくれないなら、おれが自分で叩くしかないだろ」
「必ず、本番までにおまえの望む曲を仕上げる」
「それでも駄目だったら、おれを山に捨ててもいい。埋めたっていい。何をしてくれても文句はいわない
だから、もう少しだけ待っててくれよ」
(凛月)「(ああ、やっぱり『王さま』は『迷子』になっていたね……)」
「(ねぇ、セッちゃん、答えてあげて。『王さま』に、声を届けられるのはセッちゃんしかいないよ?)」
そこに嵐と司も駆け付け、夜の金糸雀館に集合することとなったKnightsの面々。メンバーがレオを心配し何とか家に帰らせようとするのは、レオが『曲』を作ってくれるからではなく『仲間』だから。確かに世の中にはレオの曲だけを必要としてる人間がいるのかもしれない、でも、少なくともここにいる4人はちがう、と楽譜を拾い上げながら微笑む泉。そして本番当日、ライブで流れた曲はかつてレオが不登校になる直前に作った曲のアレンジだった。しっとりとした明るい曲調になった曲に合わせて、歌い、踊るKnights。
(金糸雀の童謡には、捨てられたり、鞭で打たれた後の続きがある)
(船に乗って、月夜の海に漕ぎ出せば……ちゃんと、金糸雀は歌を歌えるようになる)
(銀色のキラキラ光る櫂(かい)で漕ぎながら、美しい夜に声を響かせるんだ)
■『誕生日のお祝い』(泉個別スト・秋/ハピエレ社内ライター)
「それはいかん!忘れっぽいおれだけど、セナのことを忘れたら終わりだと思ってるからな!」
「おれが歌詞をつけるとセナセナ言うだけになりそうだから、そっちはおまえに任せた!史上最高の傑作になるぞっ、わはははは☆」
泉の誕生日。今日はセナの日だから語尾に『セナ』とかつけるセナ~☆と非常に楽しそうなレオ。「覚えなくていいことは覚えない主義」のレオだが、泉のことを忘れたら自分は終わりだとのこと。
Knightsの返礼祭でも「おまえらなんか大嫌いだ!この瞬間に名前も忘れてやるよ!」とKnightsや仲間に対し激しい言葉を投げつけつつも、泉に「自分や周りも傷つけるのはやめてよ。ごめんねれおくん……。謝るからもうやめてよ」と悲しまれると「………。」と何も言えなくなってしまったり、例え忘れたふりでも泉のことは「おまえはだれだ!」とは言えなかった。
■『スカウト!胡蝶の夢』(スカウト・冬/日日日先生)
「セッちゃんは『王さま』とも昨年度、べつにあんなに長く離ればなれになるって思ってなかったんじゃないの?」
入れ替わったふりをして泉に思いをぶつける司と真…と入れ替わった演技なのを理解しながらあえてそれに乗る泉と凛月の話。
別れることに慣れてはいても「あんまりお互いに愛着をもつと離ればなれになったときにキツいし」とおそらくレオとのことを司に語る泉。
■『盤上の騎士と白昼にまどろむ繭世界』(メルクストーリア・コラボイベント/ハピエレ社内ライター)
「あとなぁ、セナ!おまえは傍観者だなんて言ったけど、それは違うだろ~?
おまえは、おれを見捨てないでくれた。
おれの居場所を、ずっと守り抜いてくれた。
そうだろ?おれは『Knights』の王さまだ。
おまえが守り抜いてくれた、盤上の騎士だ……!」
異世界メフテルハーネ由来の、白昼夢のような絵本の中にいざなわれる『Knights』。しかし一同のうち、なぜかレオだけが行方不明になっていた。
・レオの心を写し出し好きなものだけを詰め込んだ、『月永レオの王国』のチェスの駒たち(レオに宿るレオと『いっしょ』の存在)になつかれる泉
・なにかあるたび「こんなときはセナに電話しよう」「セナならどうしてこんなことになったかわかるかなぁ?」と泉をおもうレオ
・お酒に酔ったレオを見てみたがる泉
・王城に輝く月と「月夜の革命」(レオは泉の容姿の綺麗さを月にたとえたことがある。また、泉の髪色は月光と同色と描写されている)
・かつてレオを守れず、寄り添うもののいない孤独な玉座に追いやったと後悔を吐露する泉
・ルークに襲われる泉を間一髪で助け出すレオ
とっさに昔のように「れおくん……?」呼びしてしまう泉と、その懐かしい呼び方に嬉しそうなレオ…
など必読のストーリーなため、復刻などがあり次第、『メルクストーリア』でストーリーを開くことをおすすめする。
■『光輝 騎士たちのスターライトフェスティバル』(イベスト・冬/日日日先生)
『S1』である【スターライトフェスティバル】に参加する「Knights」。泉が、放浪する前のレオのことを「れおくん」と呼んでいたことが判明したエピソードでもある。
ハロウィンパーティーを通してある程度わだかまりが溶けたためか、まるで「チェックメイト」の頃のように泉にべたべた甘えて抱きつくレオ。レオはKnightsが『牙城』としているスタジオのことを『セナハウス』と名付けている。理由は、「セナんちと同じ匂いがして居心地良いから好き」。
2年生の時にはすでに国内で作曲の仕事が評価されており、3年生にもなると海外の仕事も軌道に乗り、著作権印税で一生食べていくのに困らないほど稼いでいるらしいレオ。従って、買えば済むはずである。それなのに、泉の真への手編みのマフラーを「それを編み終わったらおれのぶんも編んで」「(真にマフラーを受け取ってもらえなかったなら)おれにちょうだい」としつこくねだっている。
泉「あんたには帽子と手袋をあげたでしょ、男の子なんだから寒いのぐらい我慢しなさい」
「当然。あんたにも言ってるからねぇ、れおくん♪」
「おっ、昔の呼びかただ。おれの知らない新しい『Knights』でさ、見たことない表情ばっかりしてるから……おれたちの思い出、ぜんぶ忘れちゃったんだと思ってたよ」
「忘れないよ。あんたじゃあるまいし」
「おれも、大事なことは忘れないよ」
グラウンドに倒れていた宗を助けだしつつ、語り合う二人。
泉が今でも自分との思い出を大事にしてくれていると知り、「な~んか気合いが入ってきたぞ!無駄に!」と宗をかついだまま楽しげに雪の中を駆け出すレオ。
泉「いいけどね。こういうのって、ちょっと青春っぽいし」
■『奇跡☆ 決勝戦のウィンターライブ』(イベスト・冬/日日日先生)
「耐久度がアホみたいに高いセッちゃんですら、『王さま』が戻ってくるまでに擦り切れて刃こぼれしまくりだったよねぇ。目的が見えない、果てしない闘争に疲れ果ててた。見てて心配だったんだけど」
泉の「目的」や「自我」を『勝利条件』にたとえて分析する凛月。レオが帰還したお陰で泉の中の「かつて満たせなかったはずの勝利条件」が復活し、「Knightsの仲間と真を守ることへ再設定した勝利条件」との間で揺れて混乱してしまっている、この時期の泉の様子を語っている。
帰還後のレオもハロウィンで「おれは帰ってきた、傷ついて刃こぼれだらけになったあいつの欠落を埋めてやれる」と語っており、凛月とレオの泉評は通じるものがあることが複数のエピソードから見てとれる。
■『対決!華麗なる怪盗VS探偵団』(イベスト・冬/日日日先生)
「ん~……。あのアホとか、ゆうくんは『壊れても、また輝きを取り戻せる』って教えてくれた感じかな」
「いちど完全に壊れてから組み立て直されたものは、もう別物だよ。砕けたダイヤを接着剤でくっつけても、そんなのはもうお宝じゃない」
「俺はそんなものに価値を見いだしたくない。同じように見えても、劣悪な模造品だよねぇ」
「俺が愛したものは、大事なものは、もう失われちゃってるんだ」
「Knights」と「Ra*bits」の合同による【ミステリーステージ】。
レオは作曲仕事で表彰され受賞式に参加しているため欠席。名声・権威・金銭には頓着してないようだといわれるレオだが、本人曰く「その重要性は理解している(『スタフェス』)」とのこと。泉にも「あいつも3年生なんだし将来のこととか考えてるんじゃない?」といわれている。
「何でも(泉の)言うことを聞いてくれるからこそ、俺は迂闊に声もかけられない」と、秋にはまだレオに率先してユニット活動へ参加を促すことを躊躇していた泉。しかし、この頃になると自ら進んで「まぁ『王さま』につくってほしい曲とかあったら、俺から連絡するし。あいつ、放っておいても作曲するからさぁ?」と、レオに作曲を依頼するほど気持ちが前向きになりつつある。ミステリーステージにおいてもRa*bitsへの謎かけとして泉の考えた歌詞に、レオが曲をつけている。
しかし、復活したレオと真の強さを認めつつも、俺の愛した大事なものはもう失われている、綺麗なものやかわいいものが壊されるのはもう『たくさん』だと司にこぼす泉。この時期はまだ、失われた(と泉は考えている)過去のレオや真を忘れることも、「今は今」と割り切ることも出来ていないようである。
いちど散ったとしても再び咲いたならばそれは同じ根っこをもつ花、また愛せるのでは?と泉を慰める司に対し、「まだ、そこまで割り切れないなぁ……。」と葛藤をみせている。そしてその葛藤は、罪悪感と相まって、「レクイエム」まで持ち越されることになる。
■『招福宴 フォーチューンライブ』(イベスト・冬/日日日先生)
「うん。……ごめんな、いつも苦労を掛けてる」
「はは。今さら謝られてもねぇ?反省したなら今後は改めてよ、もう勝手にどっか遠くへ行ったりはしないでしょ……れおくん?
だったら。これから先いくらでも、態度や関係を改善したり、罪を償ったりする機会はあるよ
俺たちの夢は終わってない。俺たちの成人式は、まだ今日じゃない」
年も明け、司の一族が引き受けた新劇場のこけら落としとなる成人式で、「Knights」と「Switch」の合同企画【招福宴】が公演されることとなった。本番当日、成人の日ということで飲んできた新成人のお酒の匂いにあてられ泉の気分が悪くなってしまう。そこに「おまえが気分悪くなってもおれが穴を埋められる」と言うレオに対して、皮肉交じりの応えをした後の台詞が冒頭のものである。
「セッちゃんたちの時計の針は、ようやくまた動き出したんだから。俺たちが、それを止めるようなことはあっちゃいけない」
「もう勝手にどっか遠くへ行くな」とレオに言えるようになった泉、進路に対して前向きになったレオ。凛月の言うように二人の針はようやく動き出した様子。しかしながら、感傷的になる泉に対し、
レオ「わはは。むしろ良いと思う~、昔のセナが戻ってきたみたいだ。基本的に感情で動いてたもんなぁ、懐かしい」
泉「あんたもそれは同じでしょ、ママのお腹の中に理性を落っことしてきたんじゃないの……。いつまでも、子供っぽいんだから。
ううん、俺がそう思いこみたいだけなのかなぁ……」
と、まだ過去のお互いに未練のようなものがある様子が窺える。
■『リバイバル☆一夢のダイナーライブ』(イベスト・冬/西岡麻衣子先生)
「その間抜けな顔、いい気味……♪ほら、この手を取ってあんたもさっさとステージに来なよねぇ。『王さま』?」
「何だよ、も~!おまえに手を差し出されたら取らないわけにはいかないだろ~? どうすんだこのステージ!どうなっても知らんからな!」
臨時ユニット「ナイトキラーズ」と「トロイメライ」による【ダイナーライブ】。
(状況からしておそらく騎士のように跪いて)レオに手を差し出す泉と、その手を取るレオのスチルを見ることができる。「みんなと楽しく歌いたい」というレオの望みを今度は俺が叶えてあげる、とハロウィンで語っていた泉。「あんたはそれくらい傍若無人にステージを駆け回っているのがちょうどいい」と嬉しそうである。
学院の生徒たちから「怖い」と恐れられたりすることもある泉だが、「美人が凄むと妙に迫力あるよな(『フルール・ド・リス』)」といいつつ泉が「文句言いながら世話してくれるツンデレ(『公式設定集』)」にみえているレオからしたら、泉の怒り方は「ぷりぷり(『レオ個別スト:紙にペンで』)」「伊勢エビじゃなくて瀬名エビ」のようなもの。
このように楽しげな二人ではあるが、スタフェスや招福宴でふと「れおくん」呼びすることを除けば、基本的には「王さま」呼びの泉。
春頃(『Lionheart』など)はまだレオに対し怒りややるせなさといった感情も強く、夏頃(『荒野のガンマン』『真夏の夜の夢』など)にはレオに会いたくなるくらいには回復したものの、秋にはレオ帰還を喜びつつも「停学前に正気を失ったようにいろいろ事件も起こした危ないやつ。かわいい顔に騙されちゃ駄目(『ホラーナイトハロウィン』)」と語っている。
昨年の学院抗争期、レオが最後まで泉の心を守るためにわざと「残酷に振る舞い泉にも酷いことを口汚く言いまくる」ことをしていたためか、泉の中でレオに対するわだかまりや誤解が解けず、完全に昔のように「れおくん」と呼ぶようになるのは、泉が当時の自分たちを振り返る返礼祭【レクイエム】のステージを待つことになる。
●笑ってもらうには(再びの春)
■『レクイエム 誓いの剣と返礼祭』(イベスト・春/日日日先生)
「っていうか!何かここまできたら一生、おれから離れられないと思うし諦めたら?
おれと出会っちゃったのが瀬名泉くんの運の尽きっ、わはははは☆」
卒業する3年生に対しての返礼という位置付けで、1・2年生が主体となって行われる【返礼祭】。その裏側で行われた「Knights」の決闘【レクイエム】を扱うストーリーであり、46話にも及ぶ長編である。そのためここでは二人に関する描写を簡単に記載するが、ぜひご自身でストーリーを開くことをおすすめする。
とうとうやってきた卒業シーズン。泉を「セナきゅん」呼びしてからかうレオ、レオの乱れた髪を直すふりをして手刀を打ちこむ泉、など昔みたいにじゃれ合う二人。そんな様子の二人の卒業を間近に控え、簡単に済むかと思われたKnightsの返礼祭はとある事情から宙に浮いてしまう。なぜ代替わりに悩んでいるのか事情を探るレオは、その過程で泉が卒業後に本格的にモデルの仕事に復帰し、海外に行くことをなんと英智から知ることになり動揺する。「いつも思うけれど。君たち、親密な相手に限ってなぜか大事な話をしてないことがあるよね……」と英智もやや呆れぎみである。これらのことから、泉と嵐が泉の海外行きについて雑談する中で、珍しく騒がしさに混ざらずに、スタジオの隅っこで怖い顔をし不穏な空気を漂わせるレオ。そしてそんなレオの様子を窺いながら、表面化していないKnightsの軋みを感じ取り不安に駆られる凛月。
事態はそのままレオによる挑発と本音の入り交じったKnightsメンバーへの暴言と解散宣言、そしてその挑発を受けての「レクイエム」ーー王様、あるいは騎士に引導をわたすための、次代リーダー選定ライブへともつれ込む。その中で、「おい聞いてるのかセナぁ!おれのいちばんの理解者って顔をして、ちっとも何にもわかってない愚かなセナ!」と泉に投げかけるレオ。
そして返礼祭当日。返礼祭の前半戦を1位で勝ち抜き大トリを務めることになったKnightsのライブが迫るなか、運営に当たっていた真は「ハロウィン」の時のようにレオと邂逅する。駐輪場の屋根の上で月を見上げていたレオが打ち明けたのは、「自分は意外と瀬名泉という人間のことを知らない」という、まるで泉へ投げた言葉を自分に向けひっくり返したかのような、レオ自身にも意外だった事実だった。
「セナの罪はおれの罪だ。そう言えるぐらいにはあいつはもう他人じゃない」
「だからこれからまた離れなくちゃいけないのが、自分の身体がちぎられるくらい痛くて辛い」
けれども、いったん離れとく必要がある。なぜなら
「お互い未熟で不安定なのに、抱き合おうとしたから『ぐちゃあ!』ってなった」から
「おれもあいつも一旦、ちゃんと自分だけの人生を経験して一人前になるべきだ。その後……どうしたって、おれたちはまた巡り会う。運命的に」とのこと。
「よくわからんのに泉の見た目や仕草に惹かれて寄ってって、そのまま好きになっちゃった」と、まるで一目惚れしたような経緯を語るレオ(ちなみに泉本人は「何というか、雨のなかの捨て猫を放っておけずに拾った感じ (『チェックメイト』)」と思い込んでいるため、レオが自分の容姿や仕草に惹かれて寄ってきたことに気づいていない。そしてレオはその後、泉を無理やり身内(当時の最大派閥ユニット「チェス」)に引きずりこんだという)。けれどもだからこそ、ちゃんと出会い直して一から泉のことを知っていきたい、これからも永く一緒に過ごすなら、急ぐことはない……段階を踏みたい、と。「何で、そんな話を僕にするんです?」と問う真に対し、「お月さまに向かって独り言をするより、有意義だろ?」とレオは笑いかけ、二人の邂逅は幕を閉じる。
そして、ついに「レクイエム」は終幕を迎え、次代の王が選ばれる。その場で、泉を除く残りの面々は気づいてしまう。レオの過去を思い、アイドルを辞めてもいい自由に望むままの人生を送って欲しいと思うあまり、役に立ちたかった、肩を並べて歌いたかったレオの内心を自分たちは一つも理解していなかったと。泉も面食らうものの、ようやく気づく。
「チェックメイト」の頃、月永レオという人間とその作り出した曲のどっちが大事か、かつての仲間たちに選ばせたけれど、例外が泉であり泉にだけは選択を迫らなかった――迫れなかったレオ。そのレオが、不登校になる前に泉にまでさんざん酷いことを言いまくったのは、泉が泉自身を責め嫌いになってしまわないように、レオを泉が嫌いになる理由を作り最後の最後まで守ってくれたのだと。
そして、ステージ上で二人は思いをぶつけ合う。レクイエム前に「おまえらなんか大嫌いだ、アイドルを辞める」なんて言ったのは嘘、恩人だし家族みたいだし、友達で大事な仲間で……そんな『Knights』をどう表現すればいいのかわからない、教えてくれよと、レオは泉に問う。昨年の学院抗争期、レオの笑顔が大好きだったのにそれを取り戻す方法が分からず最後の最後までレオに守られ、守られたことに気づくのも遅すぎた俺なんかに聞くな、と泉は返す。
(レオ)「言葉が出てこない!セナぁ、おれはおまえたちをどう表現すればいい?メロディは思い浮かぶけど言葉が出てこないんだよぉ、教えてくれよ!どうすればいい?!」
(泉)「………! な、何でもかんでも俺に聞かないでよ……俺なんかに
(中略)今も、どうすればいいのかわからない!どうすれば笑ってくれる?何でもするから教えてよ、言いたいことがあるなら言ってよ……れおくん?」
――(司)「あ~、えふんえふん(咳払い)。疑問なのですが、なぜ瀬名先輩はそのひとにばかり質問をするのですか?周りをご覧ください。私たちがいます、そして何より急に始まったMelodramaじみた寸劇に戸惑い気味のお客様たちがいます。全員が味方です、あなたたちのFanでありFamilyです!」
――(凛月)「時計の針を進めるときがきたんだよ、セッちゃん」
――(嵐)「誰かに笑ってほしいなら、まず自分から笑うのよ」
そして、かつての「チェックメイト」でのレオから泉への「どうすれば笑ってくれる?」に対する答えともいえるやりとりで「レクイエム」のステージは締めくくられる。
「セナ、最後に一つだけ教えて。……おれは、ちゃんと笑ってる?」
「うん。そしてあんたが笑顔なら、俺も多分同じだねぇ……♪」
そうして卒業して2人は分かれ、それぞれの道を歩きだした・・・と思われた。
だが、再会はとんでもなく早く、花の都フィレンツェで訪れる。ライブで訪れたKnightsの面々が目にしたのは、
・『おれは海外に慣れてるから存分に頼れ!』と泉に言ったレオに対し不満を述べ、逆に過保護になりつつも、お互い様で何かとレオを頼ってもいる様子の泉。
・レオが「おぉ、セナの日本語ポエムは久しぶりに聞いたけどやっぱり綺麗!」 というように、どうも普段から外国語(おそらくイタリア語)で会話しているようである2人。
・印税でがっぽり儲けてるのになぜか、フィレンツェの泉の部屋の近所の酷い安宿を借りて、泉の部屋に毎日のように押しかけて入り浸っているレオ。
泉「わけわかんない」
・泉とだいたい朝昼晩を共にし、インスピレーションが湧いてきて湧いてきてもう止まらないらしいレオ。
凛月「何で月ぴ~とセッちゃん、一緒に暮らしてるの?ついに結婚したの?」
・泉の出資者として仕事の口利きまでしているレオ。
泉「卒業してから一気に力関係が逆転した気がする!れおくんのくせに、れおくんのくせにぃ!」
レオ「わはは。とまぁ、こんな感じに仲良くやってます~」
という、2人の姿であった。冒頭の台詞はその際のものである。もともと司から「Melodrama(感傷的・通俗的な恋愛劇)」にたとえられるようなやりとりをしたり、「チェックメイト」のステージでも二人のやり取りを嵐から「プロポーズ」「恋愛」にたとえられるなど、自他共に認める相棒であり戦友でありながら、なにかと恋愛関係にたとえられることも多い二人ではあったが、とうとうここまでいってしまったのである。
今後2人は、「あんスタ!」の3年生たちの卒業後の時間軸であり、新たにリズムゲームという要素を加えた新章「あんスタ!!」へと進んでいく。