概要
1993年、シカゴ大学の調査隊がニジェールのアバカという場所で新種の獣脚類の保存状態の良い化石を発見し、1994年に「アフリカのアバカの狩人」を意味するアフロヴェナトル・アバケンシスと命名した。発見された地層は当初は白亜紀前期のものと考えられていたが、現在ではジュラ紀中期のものだったと判明している。
アフロヴェナトルは全長8.5m。アロサウルスに似ているが、より原始的なメガロサウルスに近縁だった。骨格はアロサウルスと比べて華奢で、頭骨は上下に低くて前後に長く、目の上の隆起がごく小さく、吻部は狭くなっていた。しかし最大の特徴は、脛骨が大腿骨より短くなっていたことだ。この特徴から、彼らはあまり速く走れなかったことを示している。とは言っても、アフロヴェナトルの歯はアロサウルスのものより薄くてさらに鋭利なことから、彼らは竜脚類などの動きの遅い獲物を捕食していたハンターだった可能性が高い。