人物
日本の大阪府在住の漫画家。1990年に徳間書店刊行「キャプテングランプリVol.1」掲載「野球戦士カツヒコ」にて漫画家デビュー。徳間書店・角川書店・講談社など出版社を問わずに作品を掲載している。
自作・「最近のヒロシ」でも自虐ネタにしているが、ニート以上会社員未満のゆる~い生活を送っており、そのウェットかつワイルドな生き様は10年以上経っても全く変わらぬ安心感をかもしだしている。
ちなみに漫画家の井上行広氏は田丸氏の同級生兼元アシスタント。
作風
出版コードギリギリのセウトな下ネタ、あまりにも秀逸なセリフセンス、普通なら言うことすらためらわれそうなメタ発言を駆使したギャグを得意としており、コアなファン層を有している。作中のネタにも田丸氏のとくしゅな趣味がふんだんに盛り込まれており、フェティッシュな美少女・マッチョなダンディー・擁護不要なダメ人間が跳梁跋扈するカオスフルな内容の作品が多い。
冷静に考えたら笑えない設定なのに、読了すると爽快感すら感じさせる独特なノリが田丸氏の作風の真骨頂とも言える。
ぶっ飛んだストーリー設定や出オチとしか言いようのないキャラクター造形も特徴的だが、それに対し極低温の冷や水とも言える現実的な突っ込みを入れるのがある種お約束となっている。
ギャグマンガを主に描いているので基本的に一話完結式の話が多く、単行本化されていない読み切り作品も多数ある。
作品
超兄貴
田丸氏のデビュー作。某至高のバカゲーのコミカライズ作品だが、随所に田丸氏のオリジナル要素が組み込まれているため、もはやキャラクター以外原型をとどめていない有様である。だが、それこそが評価されている最大の理由でもある。
アルプス伝説
ラブコメ業界初のワンダーフォーゲル部ラブコメ。非常に評価が高かったのだが如何せん掲載誌の少年キャプテンが廃刊の憂き目に遭い、しばらく未完のままだった。その後、完全版が出たことによってめでたく全話拝めることが出来るようになった。ちなみに表紙を描いているのは何故か寺田克也氏。今なおカルト的な人気を誇るが、当時の田丸氏はラブコメを苦手としていたこともあって苦労が多かったらしく、体調を崩して入院してしまう羽目になったとか。
課長王子外伝
田丸氏の復帰作。OVA「課長王子」のコミカライズ。あまりに原作からかけ離れていたため、公式スタッフからは大ブーイングが来たらしい。が、そもそもタイトなスケジュゥルで連載が開始された上にスタッフから渡された設定資料もいいかげんなブツだったので、田丸氏のアレンジで描く以外に道が無かったのが実情である。まぁ、例え条件が良くても結果は変わらなかったと思われるが。
田丸浩史劇場 ああ!21世紀警備保障
アニメ「地球防衛企業ダイ・ガード」の支援漫画。最初は1ページ連載だったのだが次第にページ数が増えていき、同時に田丸氏の暴走も激しくなっていった。
ちなみに、「メディアミックスに僕を使うとか正気なんでしょうか」といった趣旨のコメントを本人が発している。コミカライズ版ダイ・ガード最終巻に全話掲載された。
最近のヒロシ。
2002年時の田丸氏の日記作品。彼のウェットかつワイルドな生き様をこれでもかと見せつけられる作品。元々は同人誌で発表していたものである。
マリアナ伝説
原作・ゆうきまさみ、漫画・田丸浩史の異色コラボレート作品。男子シンクロナイズドスイミング漫画。田丸氏にとっては最初で最後の原作者付き連載であった。
ラブやん
月刊アフタヌーン連載のニート漫画。何気に田丸氏の作品の中では最長連載である。そしてアフタヌーンの守護神ああっ女神さまっの完結によって同誌最古参の作品と一時なった。ちなみにストーリーのコンセプト自体はああっ女神さまっのパチモンだそうである・・・。こちらも足かけ15年の連載を終え無事完結。
レイモンド
未来の世界からやってきた黒人海兵型ロボット・レイモンドが未来の世界で重要な役割を果たす少女・ミズキを守るお話。明らかに「ドラ○もん」と「ター○ネー○ー」の掛け合わせだが、読むに当たってはそんな事は気にしてはいけない。
ここ十年分のヒロシ。
前作・「最近のヒロシ。」に田丸氏が同人で出版していた日記漫画を足した作品。十年たっても彼が相変わらずであることをまたも見せつけてくれた。
よちぬきヒロシさん・気まずいの以外全部出し
田丸氏が様々な雑誌で掲載した短編漫画をかき集めた短編集。気まずいの以外、との表題通り田丸氏が見るに堪えないと判断した過去作は収録されていないが、それでも貴重な作品が目白押しである。