概要
月刊アフタヌーンにて連載されていた漫画。田丸浩史の連載作の中では10年を超える最長寿作品である。
出版コードギリギリの下ネタ、嫌な意味でリアリティのあるニート描写、田丸氏得意の秀逸すぎるセリフセンスからカルト的な人気を誇るギャグ漫画である。
ギリギリセーフどころか思いっきりセウトな下ネタを平然と使うためか、全メディア黙殺の扱いを受けている。
月刊アフタヌーンの守り神ああっ女神さまっが足かけ26年の長寿連載を終えてからアフタヌーンの最長寿連載枠に入ったが、2015年7月号にて完結(開始は2000年)。15年間安心と信頼のダメダメクオリティを維持してきた怪作であった。
登場人物
ラブやん
ラブ時空からやってきた自称・愛のキューピッド。カズフサの担当になる前は優秀な天使で数多のカップルをくっつけてきたのだが・・・・
いまやフサさんに毒されたのか輪をかけたダメ人間、もといダメ天使に。当初はかなり良識ある天使だったが、仕事が上手くいかないせいか性格がすっかり変貌。いまや目的のためには手段なんて全く選ばないタイプの人間になってしまい、「お前ホントにキューピッドか?」と言われることもしばしば。ここ数年では天使の姿でいる事の方が少ない。
酷いときには上司である天使長に下克上をかます事も。
長い付き合いを経て、カズフサとは付かず離れずのコンビとなっている。
現在のラブ時空では、彼女が使っている天使の輪は旧タイプとなっており
新人の天使たちからは珍しがられている(現在のタイプは本人認証機能がついている)。
最終的には大方の予想通り、くっつける側の立場であった筈の自らがカズフサとくっつき子供も一人産まれた。
カズフサ
ロリ・オタ・プーの三拍子そろった典型的なダメ人間。小五の萌ちゃんにマジボレしたり、警察に罰金支払うレベルの禁断のお宝本持ってたり、オナホール好きだったり、時空を超えた大アドベンチャーしちゃったりするとんでもなく素敵な人。
ラブやんに鍛え上げられマッチョな体になったり、ロリータの気配(通称・炉気)を感じ取ったりと無駄に超人的な能力を持っている。
中身は決して悪い人じゃないんだけどねェ…。
ちなみに最初の頃は25歳だったが、物語が現実と同じ時を歩んでいるため、今や三十路童貞ニートという全く洒落にならない状況。
と言うか開始が2000年で終了が2015年のため、25+15=……!!
おお、おお神よ!
彼はダメ人間の中のダメ人間・・・。
最終回間近で連載漫画枠を獲得し遂にニートから脱却、『ああっ目が』と言う作品を出したらしい(言うまでもなくああっ女神さまっのパロディタイトル)。
天使長
本名:メテ・ルー。名前で呼ばれることは殆ど無い。ラブやんの上司でエリートキューピッド。見た目はロリだが大の男(マッチョ)にも勝てちゃうほどの腕っ節の持ち主。仕事にはかなりシビアで、愛の成就に必要とあらば他のカップルが破局しかねないことも平気でやる。運命の赤い糸を自在に操ることが出来るので、思いのままにカップルをくっつける事が出来る。
この能力はとても強力で、彼女にイタズラしようとしたカズフサはちくわとツガイにされてしまった(ちくわに”ひさ子”と名前をつける程に愛してしまっていた)。ちなみにぺたんこ。
最終回では、少し胸が成長していた。よかったですね。
ジャモジさん
独創的かつ猟奇的な料理が得意な料理人でカズフサ達の行きつけの店「本場アメリカン」の店主。
その容姿はどうみても某パンのヒーローの生みの親にしか見えないが、この漫画、そのような事を少しでも気にしたら負け。明らかに色々と間違ったアメリカ料理を得意としており、ラブやん曰く「惨殺体か食べ物か区別しづらい」と言わしめる程インパクト溢れる料理を作る。
そういった若干サイコな点を除けば、真摯に料理を愛する粋な江戸っ子かつワイルドなナイスガイである。
ちなみに料理に心血を注ぎすぎたためか、とうに四十超えてるのに未だに童貞。天使といったメルヒェンなものは一切信じておらず、宇宙人ですらアメリカ人と言いきる男の中の男である。
ヒデヒコ
本名・橋本ヒデヒコ。実家の本屋を手伝っているが、それ以外は基本的にカズフサと一緒のダメ人間。物語に登場してきた人外っ娘達の面倒を見ている器のデカイ男だが、気付けば自分以外人間がいないという羨ましいんだか何なんだか分からない状況に。
物語が進むにつれ出番が少し減っているが、田丸氏曰く「描きやすいんだけど、彼とカズフサ並べたら痛いだけの漫画になっちゃう」とのこと。元ガンズ&ローゼスのスラッシュそっくり。
みのっち
ラブやんの後輩キューピッドでヒデヒコの担当。あだ名みたいな名前だが、これが本名らしい。初期は「ミノっち」だった。
虎視眈々とラブやんや天使長に対し下克上を果たそうとする野心家なのだが、うまくいったためしが無い。酔った勢いでヒデヒコを性的な意味で襲った肉食獣でもある。ちなみに巨乳。
永世名人
だらけたラブやんを鍛え直したキューピッド道(略してキュピ道)の達人。本名はアンダーソン。その名に恥じぬ恋愛の達人なのだが、SM趣味があったり、ロリータな悪魔っ娘に拷問をかけようとした大変な変態である。ラブやんが一時カズフサの担当から外れていた時に代打で彼の担当になったのが今思えば運の尽きであった。
おかげで老後から転落人生を歩む羽目に・・・。
ラムチェン
宇宙からやって来た美少女侵略者。名前の元ネタは言わずもがな某虎柄ビキニ宇宙人。人類の代表として適当に選ばれたカズフサと”お医者さんごっこ”で決闘(?)するも敗北してしまい、打倒カズフサのために地球に移住。当初は貧弱なオジョウチャンであったため、何故か蛇文字さんに弟子入りすることとなった。
青木萌
物語中期までの準レギュラーキャラ。小学校五年生のときにロリコンであるカズフサにマジ惚れされた苦労人。当初は穏やかな図書委員のロリだったがどんどん成長し、ハンドボールを始めたりサブと付き合い出したりいつの間にか別れていたり、ごく普通に青春を謳歌するようになったため物語からフェードアウツした。
崇山庵子
カズフサ家のお隣に住む幼なじみの女性。具体的には、窓越しに会話が出来る距離。なにその王道ラブコメ。ナイスバディの美人だが、カズフサはロリなのでお察し下さい。フサ曰く「大リーグ級のアウト」。
幼少の頃は仲が良かったものの、オタクに覚醒したカズフサに愛想を尽かして険悪な仲になってしまった。後に人間的成長をちょっとばっかし遂げたカズフサと仲直りはしたが進展はせず、職場の同僚と結婚した。
ヤエちゃん
カズフサが下心から助けた893さんの娘。一発キャラと思われていたが、カズフサに一方的な思いを抱いていたらしく、彼のアパートの隣部屋に越してきた。頼もしすぎるお父様をお持ちなのでカズフサは敬遠しているが、彼女の思いは本物であり、こじらせた結果完全なストーカーに進化してしまった。ドル山という屈強なおじさまが付き人に付いている。
・・・止めたれよ、ドル山さん。
デーボ
ラブやんが魔女っ娘みたくなるために通販で買った森の妖精・・・・なのだがつぎはぎだらけのめっさ怖い外見の持ち主。森で平和に暮らしていたところを拉致され売り飛ばされた悲劇の妖精さんである。
名前の元ネタは呪いのデーボ。本人がそれを知っているかは不明だが、とりあえず「デーボ」という名前は気に入っている様子。