CV:中尾みち雄
概要
『スラムダンク』の登場人物。
大学監督時代の安西先生の教え子であり、後述の理由で回想場面のみの登場。
2メートルの長身と優れた運動能力を持ち合わせた大学生であり、大学のバスケ部で将来を期待されていた。
当時は「白髪鬼(ホワイトヘアードデビル)」と呼ばれていた安西も谷沢を優秀な選手に育て上げようと厳しく指導していたが、当の谷沢は自由なプレースタイルをさせずに基礎の練習ばかり押しつける安西に対して日頃から不満を募らせていた。
安西にしてみれば「徹底的して基礎を積み上げれば日本一の選手になれる」という思いで基礎を叩き込んでいたのだが、それを具体的に伝えずに指導し続けたためか、信頼関係が皆無であった。
谷沢の方も基礎を疎かにしてチームワークよりもスタンドプレーに優先しており、安西の指導にウンザリする一方であった。
それからほどなく自身の向上のためにバスケの本場であるアメリカへと留学。これには流石の安西も落ち込み、チームメイトも突然の渡米に眉をひそめていた。
留学後はアメリカの大学のバスケ部に所属したものの、自分よりも長身で早く動けるプレイヤーが数多くいた上に基礎を疎かにしていた結果に直面。
更には留学先の監督もチームメイトもいい加減で、英語力が不十分である事も相まってチーム内では孤立状態であった。
それらの現実を突きつけられてようやく安西の指導の意味に気づいたものの、彼やかつてのチームメイトを裏切る形で渡米した負い目から、おめおめと日本に戻る事ができず、投函しようとした手紙さえも出せなかった。
そして、とうとう心が折れて留学先のバスケ部から姿を消してしまい、渡米から5年後に薬物に手を染めて暴走事故を起こして24歳の若さでこの世を去ってしまった。直接の描写はないが、おそらく自暴自棄によるものと思われる。
その後、谷沢の顛末が報じられた新聞記事を目にした安西は大学を去ってしまった。