…戦線から遠のくと、楽観主義が現実に取って代わる。
そして最高意思決定の段階では、現実なるものはそもそも存在しない。
戦争に負けているときは特にそうだ。
戦争は始まっているんだ。とっくに。
気づくのが遅すぎた。柘植がこの国に帰ってくる前。
いや、そのはるか以前から戦争は始まっていたんだ…
「会議中、失礼します!たった今自衛隊ヘリの爆撃により東京湾横断橋が!」
だから遅すぎたと言ってるんだ!
概要
すでに遅すぎたときに吠えられる言葉。
事態は着実に進行しているのにもかかわらず、だれかに責任を押し付けたい上層部のいざこざにより、これといった手を打てないまま、最悪の結果を迎えそうになってしまったときに後藤喜一によって放たれた。
その時の表情は「犬が吠えたような」と形容された。