「つまんねーことが多すぎる世の中だけど 今日と明日だけはオレたちの祭りだァ!!」
概要
神奈川県の走り屋『チーム246』(ツーフォーシックス)のリーダー。対プロジェクトDの第一の防衛ラインとして、最初に藤原拓海に立ちはだかった。
元レーシングドライバー(おそらくプロ未満)だが、峠に復帰したときは金がなかったため、軽量・小排気量NAで燃費の良いNB型ロードスターを用いている。しかし嫌々乗っているというわけではなく、シンプルゆえの楽しさや、下りならどんな車とも勝負できることからむしろ気に入っている。
冷静沈着さと一発の度胸を併せ持ち、神奈川県全体でもトップクラスのドライバーとされ、『サイドワインダー』参謀の久保英次すらも一流と認めている。
チームからは信奉に近い信頼を受けており、チーム内の投票では全員一致で大宮がダウンヒルの代表に選ばれた。
筋肉質の身体で大きい声を張り上げて威勢が良さそうだが、実際には絶対有利と思える場面でも「クルマは走ってみないと分からない」と浮かれない、ベテランらしい冷静さを兼ね備えている。
会う前はプロジェクトDのことも「インチキ臭い」「群馬の田舎者ども」と見下していたが、実物を見てその場で考え方を改めたばかりか、「気に入った、小細工なしでやろう」と言い切るという好漢ぶりを見せた。
序盤から徐々に調子を上げていくスロースターターだが、機が熟して全開に達した時の大宮のテクニックは拓海をも凌駕する。
劇中の活躍
以下ネタバレ注意
ヒルクライム担当の小早川が後追いで敗れたことを知ると、大宮は先行を選択。興奮のあまり、闘争心を抑えられずにミスを犯すことをも怖いと思わない自分が怖い、と言い残してバトルに挑んだ。
序盤はギリギリのところで膠着していたが、集中力がMAXに達した大宮はマシンが青白い炎で包まれたと錯覚するようなレイトブレーキングでその均衡を破る。たった一度だが、ダウンヒラーの生命線とも言えるブレーキングで突き放したことは拓海に精神的な打撃を与えた。
元レーサーでコースを知り尽くした大宮の本気は拓海を徐々に引き離すが、拓海は改良されたハチロクと持ち味である相手の走行ラインのトレースで食らいつく。大宮は拓海の強さを認め、バックミラーを明後日の方向にむけて駆け引き無しで全開で攻め続ける。
拓海はここでブラインドアタックを仕掛けるが、これは奇襲の意図ではなく、空力を少しでもよくするためにリトラクタブルヘッドライトを反射的にたたんだためであった。
ミラーを見ない大宮は拓海の動きには気づかなかったため、本来ならブラインドアタックは空打ちに終わるはずだったが、なまじ気づかなかったばかりに拓海が再びヘッドライトをつける瞬間に遠くのミラーが明るくなったのを、対向車と勘違いして動揺してしまい、反射的にブレーキを踏んで左に寄ってしまう。すかさず拓海に並ばれてしまい、なんとか先行は守ったものの、この攻防の間にリアウィングが標識に激突。取れずに宙ぶらりんのままとなったこの空力パーツのせいで左右のバランスが乱れてトラクション不足に陥った。大宮はハンデをくれてやったと思えばいい、と気を取り直して気合で攻め続けるも、左リアの荷重が抜けてスピンし敗北した。
実力の差とは言いがたい負け方であったものの、大宮自身はさっぱりした気持ちであり、自分のルーツが峠であることを確認した上で、プロジェクドDと熱い本当のバトルができたことに喜びを感じていた。
「本当の勝負ができた事がうれしいんだ 人生の中でもそう何回もあるわけじゃないからな・・」
「男として生まれたからには 勝負しない人生なんて死んでるのと同じなんだ・・」
その後のバトルにもギャラリーとして小早川とともに登場した。