久保英次
くぼえいじ
「今どきのレースは情報とデータがすべてですわ・・」
CV:加瀬康之
神奈川県の走り屋チーム「サイドワインダー」に雇われた自動車整備技師で、プロジェクトDの侵攻対策として「4段構えの防衛ライン」を立案した戦略参謀である。
いつも関西弁で話す小太りの中年で、雇い主の一人である北条豪には丁寧語で話す。
若い頃はラリーストとしていくつかの大会で入賞歴を持ち、引退後はメカニックとしてプロレースチームに所属した後独立して現在の本業であるチューニングショップを立ち上げる。
自社で製作したデモカーをサーキットに持ち込んでタイムアタックをし、そこで得たデータを元に評判の高いアフターパーツを開発している。
プロジェクトDのバトルに際してもデータ収集部隊を常に他チームのバトルに派遣し、ストップウォッチを片手にコーナーに立たせていた。
こうした様子は神奈川の他の協力チームからは快く思われておらず、RTカタギリの皆川英雄からは「あんたらは仲間と思っちゃいない」、チーム246の大宮智史からも「目ざわりだ」と疎まれている。
しかしながらそれらの行動によって各ドライバーとそのクルマの癖やポテンシャルを見抜く事に長けており、サイドワインダー全体のレベルの底上げにも繋がっている。
綿密なデータ収集と解析に加えてモータースポーツの経験の豊富さも強みであり、プロジェクトDと神奈川エリアの他チームとのバトルにおいても毎戦勝敗を予想し的中させている。
豪からはスーパーカーである自身のNSXのセッティング担当を任せられるほど信頼されているが、その兄凛は「セコいだけで高橋涼介に比べて美学がない」と切り捨てている。
プロジェクトDとの最終戦においては、久保の戦略は徹底して理論を重視して感情や感性を排除していたものであったが、元々感性派である豪と高橋啓介のヒルクライムバトルが白熱してゆくにつれて誤算が生じる。
さらにダウンヒル担当の乾信司が好奇心からわざと藤原拓海を抜かせたという情報を聞いた時は「それはバトルにおける侮辱行為」だと怒りを露わにし、同時に拓海の闘争心にさらなる火を点けたとして信司を心配していた。
そしてプロジェクトDとの最終決戦は、彼の思惑とは大きく異なる形で決着するのであった。
上記のように完全にデータを重視する戦略家のようでありながら、久保自身は「今時のレーサーはコンピュータで管理されたサイボーグばかりで個性が無く面白みがない」と発言している。
豪からは「それ(レーサーを『サイボーグ』に作り変えること)がかつてのあんたの仕事だろ」と返されており、プロジェクトDとの最終戦でもデータから外れたバトルに焦りを見せていたが、最終的にはその内容を賞賛している。
原作では特に車に乗っている描写は無いが、アニメ版ではM35型の日産・ステージアに乗っている描写がある。
なお担当声優の加瀬氏は東京出身であるた、収録時には豪役で兵庫出身の木内秀信氏に関西弁の指導を受けていたようである(頭文字D Radio Stage #6より)。
アーケードゲーム版「ARCADE STAGE」にも、ライバルドライバーではなく作中における豪のサポート役として登場している。
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