廉頗
れんぱ
曖昧さ回避
- 中国戦国時代の趙の将軍(当項にて記載)。
- 「[キングダム]]」に登場するキャラクター(当項にて記載)。
史実の廉頗
中国の戦国時代、趙に仕えた将軍。恵文王、孝成王の二代にわたって活躍し、秦や燕を破る。
晩年、孝成王の次の王と対立して失脚し、魏に亡命するが信任されず大軍を率いることはなかった。
将軍としては比類無い功績の持ち主であり、彼が現役の間は大国秦もうかつに手が出せなかった。失脚した後は最終的に楚に亡命し、同地にて死去した。
刎頸の交わり
廉頗将軍を語る上で外せないのが”刎頸の交わり”のエピソードである。趙の宰相である藺相如という人物は食客の身分から立身した実力者だったが、当初廉頗将軍は彼を成り上がり者として嫌っており、機会があれば侮辱してやろうと周りに吹聴していた。それを聴いた藺相如は廉頗に会うのを避けるようになった。藺相如の部下はそれに不満を持ったが、藺相如は「私は廉頗将軍が怖いのではなく、彼と対立することで趙国の守りが弱くなることを恐れているのだ。意気地無しに見えるかもしれないが全ては趙国のためなのだ」と諭した。人づてにその言葉を聞いた廉頗は己の態度を恥ずかしく思い、藺相如のもとに足を運んで「あなたの思いも知らず自分勝手な振る舞いをして申し訳なかった。この茨の鞭で気の済むまで自分を叩いてくれ。」と体を張って詫びた。藺相如は笑って許し、その態度に感激した廉頗は「私はあなたのためなら頸(くび)を刎(は)ねられても悔いは無い」と語り、彼と友情を交わした。
漢文の教科書にも登場する有名なエピソードであり、「命をかけた友情を交わした親友」と言う意味で現在も使われている。
「キングダム」の廉頗
CV:楠見尚己
魏の将軍であるが、元は趙の大将軍で三大天の一人であった。
いかなる国に渡ろうと三大天の名は健在である。
顔中傷だらけで、戦が自分の全てと言い切るほどの戦好きで、豪快な性格をした大男である。
あらゆる戦術に精通した戦術家であり、剛力無双の勇士でもある。
秦の六大将軍に対しては最大の敵でありながら友のような想いを抱いており、白起が自害した時は泣き、摎が無名の龐煖に討たれた時な怒りに満ちたという。
素行の悪さを度々諌めたことで自身を恨んでいた悼襄王から三大天の剥奪を言い渡されたが、それに激怒して拒否。討伐に来た楽乗軍を返り討ちにし、魏へ亡命。亡命してから三年も戦に出ておらず、魏の国王・景湣王に嫌われて不遇な扱いを受けているとされていたが、実際はそれは嘘で景湣王から信用されていた。