概要
周の王権が弱まり、「覇者」と呼ばれる各地の実力者が覇を唱えた春秋時代と、覇者が自ら「王」を自称して周王室から自立した国家を築き、秦が中国を統一するまで戦乱が続いた戦国時代とを包括した呼び名。
春秋時代は、紀元前770年、周の幽王が犬戎に殺され洛邑（成周）へ都を移してから、晋が3人の重臣により三国（韓、魏、趙）に分裂した紀元前403年まで。時代名はこの時代の歴史書『春秋』の題名に由来する。
春秋時代の主要国
（『史記』『漢書』春秋五覇の国）ー 斉 晋 秦 宋 楚（呉と越も諸侯を会盟して中原の覇者となった）
戦国時代は、紀元前403年に晋が3国に分裂したのを始期とし、紀元前221年に秦による中国統一が達成されるまでの約220年間を指す。時代名はこの時代の言説をまとめた書物「戦国策」の題名に由来する。
戦国時代の主要国（戦国七雄）
この時期に各王権の支配領域は中原の周辺に大幅に広げられ、それまでの部族社会から専制王権へと変化、中華世界の枠組みができあがった。諸子百家と呼ばれる非常に多様な思想が花開いた時代でもある。
春秋の五覇
趙岐注に挙げられる5人の覇者たち。斉の桓公、晋の文公、秦の穆公、宋の襄公、楚壮王。
孟子には桓公しか覇者は記されていないが、荀子には秦の穆公・宋の襄公がなく、代わりに呉王闔閭、越王勾践が挙げられる。
