越

えつこしこえのどれか

漢字の一つ。この一字で表される意味としては、以下に示すようなものがある。

曖昧さ回避

えつ

• かつて中国南部に住んでいた諸民族の総称。百越。
• 中国浙江省辺りの地名。
  • 春秋戦国時代に現在の浙江省に上記の百越に属する民族により建設された国家。隣国呉と度々抗争を起こしていた事で知られ、この抗争から「呉越同舟」「臥薪嘗胆」等の故事成語が生まれた。楚の遠征の前に敗れ滅亡。
• 上記の百越に属する民族の末裔とされるキン族により東南アジアに建設された国家の名称または略号。
  • 1054年の李朝から1804年の西山朝滅亡にかけて（15世紀初頭を除いて）用いられた国号、「大越（ダイベト）」
  • 1804年の阮朝成立以降現在の社会主義国家に至るまで用いられている国号、「越南（ベトナム）」。

こし

• 大化の改新以前における北陸地方の呼称、越国（高志国とも）。1律令国成立後は越前国、加賀国、能登国、越中国、越後国の5国に分割された。現在の石川県と富山県の全域、福井県嶺北地方・敦賀市、および新潟県の佐渡市を除いた地域に相当する。
  • このうち特に越後国の略として「越」が用いられる事も多く、用例としては新潟県本土部分の地域名上越・中越・下越等がある。
  • また、越前国の意味でも用いられる事があり、越美山地やJR西日本越美北線・長良川鉄道越美南線などの用例がある。

こえ、こし

• 峠のこと。静岡県の天城越えや兵庫県の鵯越など。