概要
「有言実行三姉妹シュシュトリアン」は、東映不思議コメディーシリーズの第11作目。
美少女路線の6作目かつシリーズ最終作。
酉年の神、お酉様から変身能力を与えられ、家庭の平和と1993年酉年の平和を守る正義の味方、有言実行三姉妹シュシュトリアンとなった三姉妹の活躍を描くシュールコメディ。
「ポワトリン」や「ナイルなトトメス」同様、実写魔法少女アクションもの路線を継承しているが、キャラクターの衣装デザインや舞台設定に和風要素を取り入れている点や、主役三人からなる戦隊ヒーロー路線を強く打ち出して差別化しており、最も特撮ヒーローアクション色が濃く派手な内容になっている。主題歌も主演アイドルの持ち歌とのタイアップだった前2作と異なり、歌詞にヒロイングループの名称を織り込んだ特撮アニソン色が強い。
シリーズ名物の少年軍団は三女花子のクラスメートとして登場している(ヒロインに守られる立場であり、たまに作戦を立ててヒロインたちが追う怪人を捕まえることもある)。
全盛期よりもやや落ちるものの視聴率はそれなりに高く人気を保っていたが、同時期に放映されていた「美少女戦士セーラームーン」の強力な人気に押されて玩具の売り上げ不振に陥っていたため、酉年の残り3ヶ月を待たずして打ち切られた。
当初は93年9月を以て打ち切られる予定だったが、次番組の決定・製作が遅れた為1ヶ月延長となり、最終回の間に挟む形で追加エピソードが製作・放送された。
そして本作を持って東映不思議コメディーシリーズは幕を下ろし、関連会社・東映アニメーションが手掛けるアニメ枠に転換した。
ストーリー
時は1993年酉年。輝かしい年明けとは裏腹に、山吹家は不穏な空気に包まれていた。
かねてから不仲だった両親が離婚寸前の状態に陥っていたのだ。
気晴らしにカラオケボックスに出向いた山吹家の三姉妹、雪子、月子、花子は、「酉年の神」を名乗る謎のオヤジ、お酉様に遭遇。あろうことか、カラオケ中毒に陥って酉年の平和を守れなくなってしまったお酉様の一方的な裁量により、妖怪退治の正義の味方、「有言実行三姉妹シュシュトリアン」に仕立て上げられ、家庭円満の成就の引き換えに酉年の平和を守る使命を押し付けられてしまうのであった。
こうして、家庭の平和と酉年の平和を守るための三姉妹の秘密の戦いが始まった。
登場人物
山吹雪子(シュシュトリアン雪子) - 田中規子
山吹月子(シュシュトリアン月子) - 石橋桂
山吹花子(シュシュトリアン花子) - 広瀬仁美
山吹英三郎 - 佐渡稔
山吹恵 - 日向明子
篠山雅宣 - 広田雅宣
加納晃一 - 大崎晃一
荒木秀樹 - 石川秀樹
ETおばさん - 柴田理恵
怪猫猫姫 - 布施絵理
フライドチキン男 - 吹越満
お酉様 - 麿赤児
余談
実は当時の円谷プロの社長が本作の個人的なファンであり、同社の協力のもと、初代ウルトラマンとバルタン星人などのウルトラ怪獣が登場する特別エピソード「ウルトラマンに逢いたい」が作られた事がある。蛇足ながらこのエピソード、東映不思議コメディシリーズの最終製作話だったりする。
三女・花子を演じた広瀬は後に『忍者戦隊カクレンジャー』でニンジャホワイト・鶴姫を演じており、同作中ではカクレンジャー結成前にやっていた「おしおきセーラー三姉妹」を(1回限り)復活させると言う、シュシュトリアンを意識したエピソードが存在、田中と石橋もゲスト出演を果たした。
女優の永作博美が在籍していたトリオアイドルグループ・ribbonが、シュシュトリアンのコスプレをして主題歌を歌ったことがあるが、披露した番組は「ものまね王座決定戦」という形態模写を題材としたバラエティ特番であった・・・・・・コスプレって、形態模写のうちに入るのかしら・・・・・・・。