概要
ローマ神話に登場する神で、前頭部と後頭部両方に顔がある。1月(January)の語源。
ギリシャ神話と同化したローマ神話の神性において、珍しく同一視された神がいない完全ローマオリジナルの神である。
ドラマにもなった漫画「ヤヌスの鏡」の題材にもなったので日本ではそこそこ知名度がある神である。主人公が女性であることやタイトルから勘違いされがちだが、彼の二面神としての側面を人間の善悪に喩えた事がタイトルの由来なのであって、鏡の女神という訳ではない。彼は専ら扉や出入り口を司る神として信仰され、過去と未来を象徴する存在ともされた。
ところで、ミリオタ諸氏は「ジェーナス」という表記に聞き覚えがないだろうか?実はイギリスのJ型駆逐艦「ジェーナス」の語源こそ、このヤヌスであり、ヤヌスを英語圏では「ジェーナス」と読むのである。