概要
集英社が発売している女子中高生向けファッション雑誌『週刊セブンティーン』において1981年から1982年にかけて本編連載。本編と、外伝的な「秘伝」「原説」、続編の「メタモルフォセス」がある。
ヤヌスの鏡
ヤヌスの鏡 -秘伝(シークレット)- サブストーリー。
ヤヌスの鏡 -原説(オリジナル)- 祖母に関するサブストーリー。
ヤヌスの鏡 メタモルフォセス - 本編から20年後の話。
2024年5月29日より、集英社よりサービスが開始されたwebtoon特化型漫画配信サイト・アプリジャンプTOONにて、リメイク作「ヤヌスの鏡 タテマンガ版」の連載が開始された。作画担当はpixivユーザーでもあるROROICHIで、毎週日曜更新。
※メインイラストはROROICHI氏本人による主人公・ヒロミ
旧作で描写されていた暴走族やトルエン吸引といった”昭和の不良”的要素はなくなり、代わりに登場人物がスマホを持っていたりストーカーの少女が出てくるなど、当時は存在していなかったものが反映されたリメイクとなっている。
あらすじ
普段は真面目な優等生だが時として凶悪な不良少女に変貌してしまう高校生・小沢裕美をヒロインに、誰もが心の奥底に抱く”変身願望”の危うさと”多重人格”の恐怖を描く異色の青春ドラマ。
主な登場人物
小沢裕美(ヒロミ)/ユミ
小沢裕美
気弱で優しい少女。自分の中に隠れている別人格“ユミ”の存在を知らない。
ユミ(テレビドラマ版:大沼ユミ)
ヒロミの中に潜むもう一人の人格。ヒロミに代わって、自由奔放に生きる。
小沢タカ(テレビドラマ版:小沢初江(1985年版)/小沢貴子(2019年版))
裕美の祖母。厳格な性格。
過去、自分の娘で裕美の母・由紀子に起こった出来事により、裕美には一層厳しくあたっている。
ドラマ(1985年版)
1985年12月4日から1986年4月16日にかけて、フジテレビ系列で水曜日20:00 - 20:54に放映された。杉浦幸の主演作。
いわゆる大映ドラマの一つで、その中でも「今夜のあたしはギンギンに燃えているんだ」「北風に聞いてくれ」「ババアが泣くと足元からウジが沸くって言うじゃないか」等独特かつ大仰な言い回しが特に多い作品である。
オープニング:椎名恵「今夜はANGEL」
出演者
- 小沢裕美/大沼ユミ:杉浦幸
- 堤邦彦(都立緑ヶ丘高校教師):山下真司
- 河本達郎(ユミに惚れる不良少年):風見慎吾
- 阿部純子(裕美の親友):河合その子
- 進東哲也(都立緑ヶ丘高校生徒会長):宮川一朗太
- 東涼子(暴走族「野獣会」会長):大沢逸美
- 小沢みどり(裕美の叔母):小林哲子
- 小沢一樹(裕美の叔父、由紀子の弟):前田吟
- 河本達彦(達郎の父、宝石店「貴譚」店主):高橋悦史
- 河本美穂子(達郎の母):吉行和子
- 杏子(六本木のバー「トランク」のママ):中村晃子
- 進東修一(哲也の父、六本木南警察署刑事):蟹江敬三
- 小沢初江:初井言榮
- 森村誠治(都立緑ヶ丘高校校長):中条静夫
- 小沢由紀子(裕美の母):杉浦幸 ※二役
この他、生徒役としてデビューして間もない後の”ミナミの帝王”竹内力や演歌歌手転身前でアイドルだった長山洋子、野獣会の不良役として後に高速戦隊ターボレンジャーでレッドターボ/炎力を演じる佐藤健太が出演していた。
主演の杉浦はこれがデビュー作品で、演技のレッスン等は一切受けていなかった。そのため、あまりの演技の拙さに第1話の試写を見たフジテレビ側から「とても放送できない」と苦情を受ける事態となった。裕美は純情で気弱なキャラであることから、台詞も動きも控えめなので演技の粗さはそれほど目立たないし目を瞑ってもいいと判断されたが、ユミは演技と凶暴で強気なキャラの乖離が激しくプロデューサーも頭を抱えるほどであった。スケジュールも押しており代役を立てる等の余裕もなかったことから、ユミの台詞は声優(野口早苗)が吹き替えを行うことで対応した。
当時はそのような事情が表に出ることはなく、また杉浦と野口の声質が似ていたことから、吹き替えに気づかず後年事情を知って驚いた視聴者も多い。
ドラマ(2019年版)
2019年8月16日から10月4日まで、桜井日奈子の主演でドラマ化された。全8話がFODで配信され、2019年10月22日から12月10日までフジテレビの「ブレイクマンデー24」枠で地上波放送された。