「オレは不良だー‼」(『ドロップ』より)
概要
1972年4月26日生まれ、東京都渋谷区出身。
私立中学在学中、不良漫画に憧れ公立に転校、高校進学も1カ月で中退。
その後広島で1年間水商売をしていたこともある。
23歳で東京吉本総合芸能学院(東京NSC)に第1期生として入る。
1995年に同期の庄司智春とコンビ『品川庄司』を結成。
かつては打ち合わせの際にあいさつをしない、台本を開きもしない、一切目を合わさない、マネジャーを恫喝しプレッシャーを掛けるなどスタッフに対する態度が悪かった時期もあってテレビ出演は減ってしまい、今でも一部の同業者や世間・スタッフからの好感度は低い。
作家・映画監督としての活動と評価
2003年、短編映画『two shot』にて、監督・脚本・主演を務めた。
2006年から執筆業を開始、翌年小説『ドロップ』を発表、漫画化もされ、自身が原作・監督・脚本を務める形で2008年に映画にもなった。同作は掲載誌月間少年チャンピオンにおける看板作品として『クローズ』『WORST』(高橋ヒロシ作)に続く不良マンガの代表作として2007年から13年間連載された。
2009年に小説『漫才ギャング』を発表、こちらも漫画や自身が原作・監督・脚本で2011年に映画となる。
これら2作は品川の半生を基にした作品であったが、特に映画化に際しては高評価も少なくは無かったが作風が小笑い的なトークに頼っていることや本人の自意識がやや過剰に滲み出ているとして必ずしも万人受けするものでないと評価されるに至った。
こうした声が影響してか、クエンティン・タランティーノへのオマージュを掲げつつ2014年に映画「サンブンノイチ」(木下半太原作)の監督・脚本を務めた際には作中に
「お前ら映画好きにはなぜか自分以外の人間には映画を見る目が無いと思ってる。自分では1本だって、1分だって、1秒だって映画を撮ったことがないクセに、やれカット割りがどうだ、役者がどうだと語るんだ。そのくせ他人の映画論は右から左だ!(以下略)」
というセリフを挿入している。これは、原作には無い、本編と凡そ関連がないセリフであった為に品川本人の個人的なメッセージと解釈された。
この部分は一部で非難を買い、とある映画批評家からは「観客の大部分が映画の制作に関わったことがない人間である」「映画は制作側と黙って喜ぶ観客しかいらないとでもいうのか?」とした上で「およそ自身が尊敬しているというタランティーノの持ち味である『ただの映画好き』がゆえのこだわりをリスペクトしているとは思えない」とコメントされた。
2015年に映画「Zアイランド」の監督・脚本を務め、スピンオフでドラマ「Zアイランド〜関東極道炎上篇〜」も手掛けたが、その後は前述の芸能界での確執もあってしばらく表立った創作活動をしていなかった。
2020年、蝉川夏哉の小説『異世界居酒屋「のぶ」』をドラマ化。監督と脚本を手掛け、WOWOWで放送予定。約5年ぶりの作品となる。
家族について
父は実業家で美容家の山野愛子の息子・山野凱章(やまのよしあき、2007年病死)。
母は美容家として活動するマダム路子(品川路子)。
長姉は、ヘアスタイリスト、次姉は、シナリオライター・エッセイスト(2012年病死)、兄は、映像プロデューサー。
二男二女の末子として生まれたが幼い頃に両親が離婚、子供は全員母親に引き取られる。
その為、父親ときちんと会ったのは高校入学時で、その後もほとんど会う機会はなかったが内緒で舞台を見に来るなどしていたという。
2007年3月、母の路子が俳優の片岡五郎と再婚しているが、実は中学生時代から片岡が父親代わりだったとブログで公表している。
2003年9月18日、約10年間交際していた一般女性と結婚。一子(長女)がいる。
関連タグ
ドロップ:私立中学在学中、不良漫画に憧れ公立に転校した自身の少年期のエピソードを基にした自伝的小説。鈴木大作画にて漫画化され、現在では代表的な不良マンガとなる。題名はドロップアウトから。単行本は『ドロップ』全14巻、後継の『ドロップOG』は全26巻。現在累計発行部数は720万部。
井口達也:『ドロップ』に登場する狛江北中の不良グループのリーダー格にして実在の人物である。暴走族総長の経歴を持つ。品川の作品が有名になったことで自身も半自伝的小説『チキン』を発表して作家デビューした。作中では美少年として描かれているが、現在は中年太りしている模様。