「すまない留三郎……」
「気にするな、同室じゃないか」
概要
漫画『落第忍者乱太郎』及びアニメ『忍たま乱太郎』の六年は組善法寺伊作×食満留三郎の非公式BLカップリングの略称。
※タグ使用の際は棲み分けとして作品名タグやコンビ名タグとは併用せず、腐向けまたは忍玉-腐との併用を推奨する。
どちらも忍術学園六年は組所属の15歳で、忍タマ長屋では同室。奇しくも星座も同じ牡羊座だ。
穏やかな保健委員と熱血な武闘派という一見正反対な2人だが、両者とも面倒見がよく優しい性格の持ち主。他にも一本気なところも共通している。
伊作は持ち前の不運ぶりから周囲から“不運大魔王”と呼ばれているが、留三郎はそれに辟易した態度をとる一方でよく世話を焼く姿も見せる。
しかし留三郎は、心優しくも図太い面を持つ伊作の被害を1番に被っている。
2人が暮らす長屋の部屋は、伊作が薬を煎じるため激臭が染み着いており、これに対し喜三太から苦言を呈されている。留三郎も「医務室でやれよ!!」と伊作に言っているが、聞き入れてもらえない模様。（“2人の部屋”という点では骨格標本のコーちゃんや、部屋のど真ん中にそびえる衝立、四字熟語の張り紙など見どころの多い室内にも注目したい。詳細は原作44巻を参照）
ちなみにこのシーンは、原作者も伊作のお気に入りのシーンに挙げている。
「『だってこれ一晩中かかるんだもん』とすまなさそうな顔はしているけれど……」
その甲斐あってか(?)伊作のしたたかさに人一倍鋭いのも留三郎であり、忍術学園の文化祭で模擬店をどうしようか考える伊作と「薬膳料理ってまさか毒薬じゃないだろうな！」「まさか！賞味期限が切れてるだけだよッ！」といった妙な息の合い方をするやりとりを見せている。
またTVアニメ第20〜24期のOPでは揃って登場、そして落とし穴に落ちるという2人の様式美を見事に表している。しかしここで注視すべきは、落とし穴に落ちる際に伊作が留三郎の忍び装束を引っ張って落ちているという点だ。これぞまさに巻き込まれ不運、ひいては運命共同体とも言えるだろう。
アニメ登場回(ネタバレ注意)
忍術学年最高学年であり、乱太郎の先輩である2人。ここでは伊作と留三郎が揃って登場した回を、同室シリーズを中心にいくつか紹介する。
17期『まさかの社会の段』
忍たまのお約束であるフルネーム呼びを初っ端からかますため、あまり面識がなさそうな2人が見られるレアな回。しかし彼らもやはり「は組」と言うべきかアホな方向で息が合い、その様子はしんべヱからも若干引かれている。また伊作と留三郎の私服姿や、留三郎の「彼氏」発言にも注目。
18期『寝不足の朝の段』
先述の悪臭問題から発展したストーリー。しかしアニメでは伊作が悪びれる様子もなく薬を煎じているため、図々しさがより強調されている。またこの回では他六年生が一人部屋であるかのような演出がなされているため、なぜか伊作と留三郎だけが同室という奇妙な状況になっている。
19期『同室だからの段』
記念すべき同室シリーズ第1回目であり、不運を引き寄せる伊作とそれに巻き込まれる留三郎という構図を明確に示した回である。しかしここで言う留三郎の「同室じゃないか」の意味は現在と異なっており、そこに初々しい2人の関係性を垣間見ることができる。
20期『同室の決意の段』
同室シリーズ第2回目。悪臭の次は騒音で同室トラブルを巻き起こす伊作に対し、無責任な発言をしてしまう留三郎というまだまだ発展途上な2人を見られる。しかし伊作の確信犯的な嫌味や、最終的に伊作よりも多く怪我を負う留三郎など色々と考えさせられる回でもある。
21期『同室のはげましの段』
同室シリーズ第3回目。序盤から少し病んでいる伊作が留三郎の手を優しく握る様子が丁寧に描かれており、ファンを悩ませた。今回は両者とも発言がふわっとしているのが特徴的。留三郎の方はだんだんと「巻き込まれ不運」ではなく「肩代わり不運」になり始める。
22期『同室の協力の段』
同室シリーズ第4回目。アクロバットをする留三郎や、2頭身になった留三郎と伊作など見所満載。留三郎が“俺が助けるからともに不運を乗り越えよう”という意思を明確に表した回でもある。またラストで、薬は無駄になっていないと笑う伊作に彼氏面で微笑む留三郎が微笑ましい。
23期『同室の危機一髪の段』
同室シリーズ第5回目。なんと今回、伊作の運命が留三郎に一直線に向かっているのがCGで明かされた。しかし今回は伊作の不運パワーがノリにノっていたため、少しミラクルな現象が連鎖的に起こり、それが留三郎の例の大怪我に繋がった。
24期『忍者食の謎をさぐれ！の段』
留三郎の忍者として、先輩としての2つの姿、加えて割烹着姿を拝めるサービス精神旺盛な回である。一方の伊作の方は登場こそ終盤だが、「留三郎、どんな毒を盛ったの？」「盛ってねーよ！」と留三郎と息ピッタリの漫才を見せつけ存在感を示した。
24期『同室の緊急報告の段』
同室シリーズ第6回目。戦う伊作とそこに助太刀する留三郎という夢のような光景がMV仕立てで見ることができる。留三郎の「伊作に近づくとどうなるのか分かってんのかァ!?」という問題発言の出所。また、終盤ライトに照らされ手を取り合う2人は王子と姫そのものである。
25期『同室の恩返しの段』
同室シリーズ第7回目。初めて伊作が留三郎のために能動的に行動した回だが、それすらもいつもの様式美に収めてしまうのはさすがとしか言いようがない。またこの回は、伊作と留三郎/乱太郎ときり丸、しんべヱの同室としてのあり方の対比がなされている。オチが秀逸。
25期スペシャル『さらば忍術学園の段』(前後編まとめて紹介)
揃ってドクタケの罠にかかったことでまずはアホな面が見えてくるが、ドクタケ城から脱出後は手錠でつながりながらも息の合ったコンビネーションや乱太郎を心配する様子が描写され、『乱太郎の頼れる先輩』という2人のポジションを25周年という節目に再確認することができる。
26期『同室のすれ違いの段』
同室シリーズ第8回目。シリーズで初めて留三郎と伊作が出会わない回である。しかしお互いの名前を叫びながら相手を探すシーンは作画の力も相まって圧巻の出来で、2人の運動神経の良さを思い知らされる。だがその一方で、探し場所にどうしても三年生の方向音痴を想起してしまう。
27期『同室の幸運の段』
同室シリーズ第9回目にして、いよいよ伊作が天候を操るようになる。最初こそ2人ともテンション低めだったが、雨に打たれながら学園を出て行く出ていかないを言い争う姿はさながらトレンディドラマであった。しかもBGMは某歌姫によるラブソングである。もう何も言うまい。
27期『五年生対六年生 前編の段』
尾浜勘右衛門の回想で落とし穴に落ちた際、伊作は留三郎のふくらはぎをがっちりホールドし、それに対し留三郎もぶつからないように反対側の脚を上げる配慮を見せていた。夫婦か。
本編の時間軸では五年生との対決を前に2人ともテンション高め(伊作と留三郎だけではないが)。
27期『五年生対六年生 後編の段』
初っ端から迷子になったり、不運ネタが続いたせいか他六年生に比べるとどこか締まらない印象。しかし、迅速な行動力と対応力とコンビネーションで六年生としての実力を露わに。留三郎の鉄双節棍を使った闘いや、俊足の伊作も見所の1つ。
今後の展開も含めて、将来が期待される2人である。
余談
昨今の同室回は放送日にも注目で、24期62話の『同室の緊急報告の段』(再放送)はバレンタインデー、26期75話『同室のすれ違いの段』はクリスマスイブに放送された。しかし勢いは止まらず、27期65話『同室の幸運の段』は11月22日(＝いい夫婦の日)に放送されファンをどよめかせた。
だがこれらは全て単なる偶然の産物である。逆に恐ろしい。当該ツイート
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