概要
※タグ使用の際は棲み分けとして作品名、キャラクター名、コンビ名タグとの併用はしないのが望ましい。
プロフィール
どちらも忍術学園の六年は組に所属する生徒で、学生寮である忍タマ長屋では同室にあたる。同じ組というだけあって、本編のほか版権イラスト等でセットで描かれることが多い。
穏やかな保健委員長と勝負好きの熱血武闘派という一見正反対な2人だが、両者とも優しい性格の持ち主で後輩の面倒見が良いという共通点がある。容姿では癖毛でつり目なところが似通っている。
伊作は周りから“不運大魔王”と呼ばれるほど不運に見舞われやすいため、時に留三郎が伊作の世話を焼くこともある。しかしその分伊作の不運に巻き込まれており、特にアニメ版では凶暴な野生動物に襲われたり倒木被害に遭うなど、描写に拍車がかかっている(巻き込まれ不運とも)。
加えて留三郎は伊作の不運のみならず、やや太々しいところにも振り回されがちでもある。
その一例として、伊作が薬を煎じることで発生するニオイが染み着いた2人の部屋が挙げられる。ニオイについては喜三太からも苦言を呈されており、留三郎自身も伊作に「(薬を煎じるのは)医務室でやれよ!!」と強く言っているが聞き入れられていない模様。睡眠、勉強妨害は日常茶飯事のようだ。このシーンは原作者もインタビューで伊作のお気に入りのシーンだと語っている。
（原作者によるコメント）
「『だってこれ一晩中かかるんだもん』とすまなさそうな顔はしているけれど……」
けれどもその甲斐あってか(?)留三郎は伊作の強かさに人より鋭く、文化祭で模擬店をどうしようかと考える伊作と「薬膳料理ってまさか毒薬じゃないだろうな！」「まさかっ！使用期限が切れてるだけだよッ！」という妙な息の合い方を見せている。
また2人が暮らす部屋は、骨格標本のコーちゃんや2人の間にそびえる衝立(と張り紙)や吊るされたイモリなど見所がたくさん。原作、アニメ共に回によって家具や生活用品の有無や配置が変わる。気になる人は見較べてみると新たな発見があるだろう。
ちなみに伊作が保健委員であるため、留三郎が体調を崩した際は医務室ではなく2人の私室で療養している。
※ネタバレ注意※ 漫画『落第忍者乱太郎』での動向
伊作と留三郎が揃って登場した回を伊食満視点でいくつか紹介する。しかしここで紹介するのはごく一部であり、また文章では説明しきれない萌えがほとんどのため未読の方はまず本編で確認することをおすすめする。
44巻第2章『ヘンテコ鯨をつかまえろの段』
いつの間にか用具倉庫の備品が減っている件を受け、曲者の仕業だと判断した用具委員会は夜間巡視を行うことに。するとその最中、背後から何者かの声がして……。
先述の伊作と留三郎の部屋が初めて描かれ、同時に2人の寝巻姿が確認できる貴重な回。夜間パトロール中はそれぞれ委員会の後輩たちを連れ立ちながら、時に言い争い、怪我を労り、肩を貸す……などといった、彼らが気の置けない間柄であることを表すシーンが多く見られる。
47巻第2章『文化祭だよ全員集合の段』
文化祭の開催が決まった忍術学園。そこで学園長から委員会ごとになにかしら模擬店をやるよう指示された忍タマたちは、各々何をしようかと考えを巡らせるが……。
作戦会議のため伊作と留三郎の私室に集まった保健アンド用具委員会の面々。衝立越しにわいわい情報交換する様子が微笑ましく、先述の伊作と留三郎の妙に息のあったやりとりもここからである。また以前、伊作考案のアトラクションを留三郎(と文次郎)が試したと明かされる。
49巻第2章『忍者を知りたきゃ忍タマを見よをの段』
学園長の突然の思いつきで大運動会を開催することに。各委員会が慌ただしく準備を進める中、選手を決めるクジ引きがおこなわれ……。
運動会に向けて委員会活動に張り切る2人を見ることができる。しかしクジ引きに姿を現さなかった伊作について、留三郎が平太や仙蔵から「伊作はどうしたんだ」と尋ねられているのを見るに、2人がよく一緒にいる、または忍術学園内でもセット扱いされていることが窺える。
50巻第3章『抜きつ抜かれつオーディションの段』
出茂と白南風丸の「身隠しの盾の役」のオーディションが行われることになった忍術学園。その中で用具委員会は兵庫第三協栄丸からとある指示を受けており……。
今章で注目すべきは不注意で請求書を渡し損ねた留三郎が後輩から、伊作と同室だからきっと不運がうつってしまったのだと揶揄された点だ。ここから長年生活を共にしている彼らの行動や周囲の見方が似てきたと分かる。これは「ふうふは似る」に近しいものだと言えるのではないだろうか。
51巻 裏表紙
本編ではこれといった絡みは見られないが、裏表紙で伊作と留三郎のキャラ紹介がされている。そこには自分のふんどしを包帯にされたことに不服を唱える留三郎と、それに対し苦笑いする(はにかみ笑いにも見える)伊作が描かれており、ファン必見のイラストとなっている。
52巻第3章『雨が降るのは誰のせい？の段』
新学期、何者かによって看板が盗まれた忍術学園。しかしすぐ食堂のゴミ捨て場で見つかったと聞き、早速乱太郎たちも現場に向かうのだが……。
物語序盤で伊作が文次郎に相談をする場面が描かれるが、後の文次郎の回想ではなぜか泣き顔に改変され(実際は眉をひそめているだけ)、そんな伊作を1人怪訝な表情で見つめる留三郎が印象的。かつ終盤では、留三郎が飛んできた焙烙火矢から文次郎も驚く速さで伊作を守る場面も描かれた。
53巻第1章『お嬢さんと呼ばれたいの段』
乱太郎･きり丸･しんべヱはきり丸が埋めた小ゼニを回収すべく廃寺に向かっていた。しかし目的地の廃寺ではなぜか首無し地蔵が急増しており……。
文次郎･小平太･留三郎がずっと女装姿のため、普段とは絵的に一味違う彼らを見られる今章。また、留三郎が「よくもおれと同室の伊作を突き飛ばしてくれたな!!」と文次郎を脚丸出しで蹴り飛ばす、終盤ではいつの間にか2人きりで行動しているなど、コンビ扱いが如実に現れ始めた頃でもある。
55巻第3章『これはスリルか陰謀かの段』
守一郎の編入を受け、人手不足の各委員会の顧問は彼を引き入れるべく存在を主張しモメ始める。すると学園長が突然なにかを思いつき……。
食中毒の風鬼と曇鬼を見て「留三郎、どんな毒を盛ったの？」「盛ってねぇよ!!」と漫才のようなやりとりをしたかと思いきや、2人で火薬の豊かな知識も披露し六年生としての実力も覗かせるなど話題に事欠かない今章。留三郎の割烹着姿を見ることもできる。
57巻第3章『予算会議は合戦かの段』
金楽寺で予算会議が行われることになり、委員会ごとに目的地に向かうが道中には喜八郎と兵太夫による仕掛けた罠がしかけられているようで……。
道中出くわした伊作に対し事前に危機を察知する、罠に対する意識の低さを叱りつける、かと思えば伊作の言うことに従いとんでもなく手間取ってしまうなど留三郎の苦労がしのばれる今章。留三郎に叱られている時の伊作のいじけたような表情も見どころである。
58巻第3章『生首フィギュアでバレーボールの段』
学園長の命を狙う暗殺者が潜む中、生首フィギュアバレー大会を開催することになった忍術学園。しかし伊作は六年生で唯一代表選手に選ばれず……。
メンバーから外した理由を「怪我人を手当てする者が必要だ」と謎の輝きをまとって語る留三郎。しかし納得できない伊作は同輩にキツく当たり、それに対しいつになくどぎまぎする留三郎……といういつもと立場が逆転したような伊作と留三郎が見られる貴重な章である。
59巻第3章『チームで密書を守り抜けの段』
合戦場で起きたとある盗難事件に保健委員会が関わっているとして尼夏藤九郎が学園長に相談に来たのだが、保健委員会の面々には身に覚えがなく……。
事件を解決するにあたって伊作と数馬が裂いたふんどしをつなぎ合わせるにあたって、伊作が留三郎の腕に巻いてある包帯を引っ張り出すシーンが描かれる。しかしこれはストーリー展開とは無関係のコマであり、なぜ描かれたのかは不明だが非常に可愛らしい一コマとなっている。
59巻『伏木蔵のすりるぅ〜心理テスト』
人間観察の一環として六年生がビフテキを食べる時のクセを観察することにした一年生たち。しかし伊作と留三郎の姿が見当たらず……。
他六年生の心理テストが性格診断であったのに対して、なぜかキュウリで欲求不満度をチェックされた伊作と留三郎。ちなみに伊作が欲求不満度低め、留三郎が欲求不満度高めであると明かされたが真偽は不明である。なおそれが明かされた2人は頬を染めながら目を合わせていた。
63巻第1章『離れ離れのクラス替えの段』
学園長の発案で、全学年クラス替えをすることになった忍術学園。しかしクラス替えの最中、何者かが忍術学園に忍びこんでおり……。
学園に侵入した曲者は学園長の留帳が狙いだと分かるや否や「留帳…留三郎の帳面、略して留帳…」と楽しそうに留三郎にギャグ(?)言う伊作が印象的。また、クラス替えを行ったため2人とも『元･六年は組』と紹介され、初めて(おそらく)クラスメートではない伊作と留三郎の姿を見ることができる。
※ネタバレ注意※ アニメ『忍たま乱太郎』での動向
続いてアニメオリジナルを中心に伊作、留三郎の登場回をご紹介。ここで紹介するのもごく一部であり、また文章では説明しきれない萌えがほとんどのため未視聴の方はまず本編を確認することをおすすめする。
17期46話『まさかの社会の段』
町のうどん屋さんに出かけたしんべヱと伊作と留三郎は、町で山本シナ先生を見かける。どこに行くのだろうかと3人は後をつけることに……。
物語冒頭から忍たまのお約束の懇切丁寧なフルネーム呼びをかますため、あまり面識がなさそうな2人が見られるレアな回。しかし話が進むにつれておかしな具合で息が合い、その様子は５歳年下のしんべヱからも呆れられている。伊作と留三郎の私服姿や、留三郎の「彼氏」発言にも注目。
18期33話『寝不足の朝の段』
真夜中、留三郎は伊作の煎じる薬の臭いと煙で眠れなくなってしまう。仕方なく後輩のしんべヱを頼って一晩泊めてもらうことにしたのだが……。
原作でも取り上げられていた悪臭問題から派生した回。アニメでは伊作が悪びれる様子もなく薬を煎じているため、原作以上に図々しさが強調されている。また今回は他六年生が一人部屋であるかのような演出がなされているため、なぜか伊作と留三郎だけが同室に見える奇妙な状況のまま物語は進行する。
19期89話『同室だからの段』
保健委員の仕事で薬草摘みに出かけた乱太郎と伊作。しかし乱太郎は伊作との談笑中にきり丸も薬草摘みに行ったことを思い出し、嫌な予感が頭をよぎる……。
同室シリーズ初回であり、不運を引き寄せる伊作とそれに巻き込まれる留三郎という関係性の構図を克明に示した記念すべき回である。しかし今作で言う留三郎の「同室じゃないか」の意味は現在と少し異なり、そこに2人の初々しい関係性を見ることができる。
20期43話『包帯巻き巻き競争の段』
終盤に入った忍術学園の運動会の次の競技は委員会対抗の包帯巻き巻き競争。乱太郎は保健委員会代表として負けられない！と燃え上がるが……。
姿を隠していた裏で、会計委員会の目を盗んでまんまと包帯巻き器を大量購入していた伊作。それに対して留三郎は「やるな伊作」と1人感心していたが、競技中に包帯巻き器を炎上させ破壊している。頭を洗ったために髪を下ろしている伊作にも注目。
20期64話『同室の決意の段』
自分の部屋で歌を歌いながら包帯を巻く伊作と乱太郎に辟易していた留三郎。そこで保健委員なら包帯作りの前に怪我を未然に防ぐべきではないかと提案するのだが……。
同室シリーズ第2回目。伊作による悪臭、発煙に続く騒音トラブルや伊作の確信犯的な嫌味など、留三郎の気苦労が絶えない今作。しかし向こう見ずで、誰かのためならすぐ体が動く……といった2人の共通点が見える回でもある。細かく設定された薬草や留三郎の読み物の内容にも注目だ。
21期71話『同室のはげましの段』
保健委員会で集めた薬草が全て風で吹き飛ばされてしまい、乱太郎と伊作はその分の資金を賄うため再び薬草摘みに行くことに。すっかり落ち込んでしまった伊作に留三郎は……。
同室シリーズ第3回目。後輩に迷惑をかけた負い目から若干病んでいる伊作を必死に支えようと奮闘する留三郎がなんともいじらしい。加えて伊作が留三郎の手を優しく握る様子が手のアップで映されたことで一部のファンを悩ませた。このあたりからだんだんと留三郎のみの被害が深刻化していく。
22期69話『同室の協力の段』
保健委員会の買い物の帰りに乱太郎と伊作は老人とぶつかってしまう。たまたま一緒にいた留三郎の活躍で、持っていた塗り薬の包みは無事だったが帰って中身を確認すると……。
同室シリーズ第4回目。アクロバット留三郎や、留三郎と伊作の2頭身姿など見どころ満載。留三郎が“俺が助けるから一緒に不運を乗り越えよう(意訳)”という意思を明確に伊作に伝えた回でもある。またラストで笑みを浮かべる伊作を見て微笑む留三郎が微笑ましい。
23期34話『ヘムヘムとアピールの段』
新人忍者採用の参考にすべく、忍術学園に六年生の偵察に来ていた西長洲本通九丁目。ところが六年生は課外研修の真っ最中で……。
六年生が見られるのは兵庫水軍の船に乗っている1シーンだけだが、その中で伊作は船酔いしているのかグッタリとしており、そして留三郎が伊作を気遣う様子が描かれている。それを確認できる時間は僅かだが、周囲の無反応からこれが日常的に行われていることが推察できる。
23期64話『同室の危機一髪の段』
貴重な薬の原料・サルノコシカケを求めて危険な森に向かった保健委員の後輩たちを案じて伊作と留三郎は急いで後を追うが、案の定行く先々で不運に見舞われ……。
同室シリーズ第5回目。なんと伊作の運命が留三郎に一直線に向かっているのがCGによるドミノ倒しを使って表現された。しかし今作では伊作の不運パワーがノリにノっていたため、ミラクル自然現象が連鎖的に起こり、それが留三郎の例の大怪我に繋がった。
24期34話『平太を医務室への段』
思わず平太を驚かせて転ばせてしまった乱太郎、きり丸、しんべヱは彼を医務室に連れて行こうとする。しかし当の本人は頑なに医務室に行きたがらず……。
平太の恐怖の対象であった骨格標本のコーちゃんを、伊作は私室に置き場がないからとなぜか用具倉庫に移動させる。理由を語るに伴い困り顔の留三郎も描かれたため、用具倉庫行きは留三郎の厚意だったのではないかと想像できる。2人の共同生活の在りようが垣間見えるエピソード。
24期40話『不運厳禁の段』
仙蔵は忍務の帰り道で、大きな荷物を運んでいる伊作と出くわす。荷物運びを手伝おうとすると、そこには案の定しんベヱと喜三太がいて……。
留三郎が伊作にしんべヱと喜三太を同行させたことから始まる今作。後輩思いの留三郎が2人を連れて行かせていたことに留三郎と伊作の強い信頼関係が推し測られる。またそのなりゆきを話す伊作はなぜか満面の笑みを浮かべていた。仙蔵の想像上の留三郎の絶妙な表情も見どころ。
24期62話『同室の緊急報告の段』
保健委員会での薬草摘みの最中、ドクタケの恐ろしい計画を耳にした伊作はそれをどうにかして忍術学園に伝えようとする。しかし後輩に向けていた狼煙がドクタケに見つかり……。
同室シリーズ第6回目であり、テーマは『1回の巨大な不運』。留三郎による「伊作に近づくとどうなるのか分かってんのかァ!?」という問題発言の出所である。しかも戦う伊作とそこに助太刀する留三郎をMV仕立てで見られる。かつ決着後はライトに照らされ手を取り合うという豪華3本立て。
25期40話『同室の恩返しの段』
用具委員の仕事で忙しなくしている留三郎を見かけた乱太郎と伊作は、普段助けてもらっているお礼にと本来留三郎がやるはずの的の修理を買って出たが……。
同室シリーズ第7回目にして初めて伊作が留三郎のために能動的に動いた回だが、それ以上に「伊作〜〜！」と叫びながら戸をドンドン叩いたり、下手な人形を伊作と勘違いする留三郎の方が印象的。また、伊作と留三郎⇄乱太郎ときり丸としんべヱの同室としてのあり方の対比の描写が秀逸である。
25期56話『できなさすぎ厳禁の段』
ラストで六年生と五年生が｢風の術｣（いろいろな噂、嘘の情報を流しす）で噂を流していたが、文次郎と小平太が町の人に、五年生が変装して行動していたのに対し、伊作と留三郎は二人で話しながら歩いていた。
25期スペシャル『さらば忍術学園の段』
学園長の心無い一言を受け、乱太郎は傷心のまま忍術学園から出ていく。時を同じくして六年生はドクタケの秘密計画の調査をしていると……。
揃ってドクタケの罠にかかってしまうが、ドクタケ城脱出後は手錠など意に介さない見事なコンビネーションや乱太郎を心配する様子が丁寧に描写され、まだ15歳の忍たまであると同時に『乱太郎の頼れる先輩』という2人の立ち位置を25周年という節目に再確認することができる。
26期75話『同室のすれ違いの段』
保健委員での薬草摘みの帰り、伊作と乱太郎は珍しい薬を売る老人と出くわす。しかし資金不足で薬が買えず、伊作は乱太郎に他の保健委員の金を取りに行かせるが……。
同室シリーズ第8回目。シリーズ初の留三郎と伊作が顔を合わせない回であり、恒例の「すまない留三郎」と「同室じゃないか」もない。しかし2人が高い身体能力を生かしてお互いを探す場面は圧巻の出来である。ちなみに、1度伊作が転べば留三郎に出会えたとのちに制作スタッフから示唆された。
27期65話『同室の幸運の段』
『伊作先輩がいると忍術学園に雨が降る』という噂を耳にした伊作。噂をすっかり信じてしまった伊作は、これ以上迷惑はかけられないと忍術学園を出て行こうとするが……。
同室シリーズ第9回目。最初こそ雨に降られテンション低めな2人だったが、雨具を脱ぎ捨て雨に打たれながら伊作を説得する留三郎の姿はさながらトレンディドラマの登場人物。しかもBGMには某歌姫による愛の歌が使われた。全体的にコメディ要素も控えめであり、他の回と比べて異質な物語だった。
27期71話『五年生対六年生 前編の段』
「六年生がなんだー！」──日頃から溜まっていた六年生への不満を乱きりしんにぶつけていた五年生の面々。するとそこに実習帰りの六年生が現れて……。
尾浜勘右衛門の回想(愚痴)で、伊作と留三郎は勘右衛門を巻き込んで落とし穴に落ちてしまう。しかし伊作は混乱に乗じて留三郎の脚を抱きしめ、留三郎も伊作の顔にぶつからないよう反対側の脚を上げる配慮を見せた。しかも2人と一緒に落とし穴に落ちるのは五年生のあるあるネタだと判明する。
27期73話『五年生対六年生 後編の段』
対決も佳境。学園から逃げ出した乱太郎を追って五,六年生も裏々山へと向かう。お互い得意武器や策を用いて乱太郎を捕まえようとするが……。
迷子になったり、同室回の直後だったため不運をネタにされたりとどこか締まらない印象。しかし迅速な行動と連携を見せ、六年生としての高い実力と今までの積み重ねを実感できる。その一方で、同室シリーズなどでそれなりに交流があるはずの2人も乱太郎から泣いて怯えられているのは一体……。
28期32話『決闘の約束の段』
とうとう決闘することにした留三郎と文次郎。しかし留三郎は決闘前日に熱を出してしまい決闘どころではない。決闘は延期かと思われたが……。
患者と保健委員という立ち位置の2人を本編尺のおよそ半分の間見られる。特に失神した留三郎を(間に人がいるのを気にせず)すぐさま支える伊作の姿は必見。同室シリーズなどでは留三郎が伊作に振り回されている印象が強いが、今作では伊作が留三郎の意固地に頭を悩ませている。
28期60話『同室の秘密の段』
留三郎が委員会の予算不足に悩んでいると知り、どうにか力になりたいと考えた伊作。会計委員に経費削減の提案をするものの事態はそう簡単ではないらしく……。
同室シリーズ第10回目。『同室の恩返しの段』以来の伊作が留三郎のために行動する回であり、彼が追加予算獲得のために策を巡らす姿を見られる。その真剣さは役に立ちたい対象の留三郎に話しかけられても空返事をするほど。加えて保健委員会の費用を独断で使う強気な面も見受けられた。
29期45話『同室のゴールキーパーの段』
何事もなく薬作りに成功したお祝いに、かぼちゃパーティーを開くことにした保健委員会。伊作は日頃の感謝を込めて留三郎もパーティーに呼ぶが……。
同室シリーズ第11回目にして、留三郎が「裏の保健委員会委員長」と呼ばれるように。また今回は伊作の不運ではなく不注意が散見され、留三郎もそんな彼を助けるべく体を張るが、力及ばず命を落としかける。それを受け、終盤では今までとは違う2人(＋乱太郎)のやりとりが見られた。
30期34話『同室の思い出の段』
ある日のこと、食満留三郎先輩と善法寺伊作先輩たちが傷の手当てをしていた。保健委員会の不運に、また巻きこまれた食満先輩。あやまる乱太郎たちに「これもオレの勝負の一つだ」と言い、伊作先輩が一年生だったころの話を始める。
31期74話『同室の得意技の段』
乱太郎と善法寺伊作先輩が、ドクタケ領の近くまで山菜とりにやってきた。そこに食満留三郎先輩も合流し、いっしょに山菜を探すことに。しかし、伊作先輩がドクタケ忍者に見つかって捕まってしまう。同室の得意技で切りぬけられるのか？
32期37話『留三郎と伊作の休日の段』
いつも委員会の仕事でいそがしくしている食満留三郎先輩と善法寺伊作先輩。ちょうどおたがいに委員会の仕事もない休みの日、２人はめずらしくのんびりしようと、出かけることにするのだが……。
当然の如く二人揃って休日を過ごすという。
また、18期や前期の同室シリーズにおいて衝立をして寝ていたはずだが、本エピソードでは衝立無しで布団を敷いている。
劇場版第2作目『忍術学園 全員出動！の段』
夏休みが終わり、新学期を迎えた忍術学園。しかし事務員の小松田のミスで、六年生の宿題を課された喜三太がまだ登校しておらず……。
本編での直接的な絡みはないが、伊作と留三郎がそれぞれ委員会の仕事を全うする姿が見られる。またED映像では留三郎率いる用具委員会(＋体育委員会下級生)が引く荷車に乗って忍術学園に戻る、怪我をした伊作を始めとする保健委員会が描かれた。
OP映像(20〜24期)
揃って落とし穴に落ちる2人が描かれた。ここで注視すべきなのは、落とし穴に落ちる際に伊作が留三郎の服を引っ張って落下するという点。これぞ巻き込まれ不運、ひいては運命共同体とも言える2人の関係性を如実に表した1秒間だと言える。
関連イラスト
余談
近年の同室シリーズは、偶然にも放送日が夫婦、カップルのイベントごとに重なることが多い。
『同室の緊急報告の段』の再放送は2月14日のバレンタインデー、『同室のすれ違いの段』は12月24日のクリスマスイブに放送された。そして『同室の幸運の段』に至っては初回放送が11月22日(＝いい夫婦の日)、再放送が1月31日(=愛妻の日)になり一部のファンをどよめかせた。
繰り返しになるが、恐ろしいことにこれらは全て偶然の産物である。
記事は以上となるが、忍者としてもカップリングとしても大いに期待される2人の今後にも注目である。
