本項では、車体更新後の形態が同じであるモボ101形、およびその兄弟車であるモボ111形、モボ121形、ク201形についても記述する。
モボ101形
嵐電の輸送力増強のために1929年に6両が製造された。ツリカケ駆動の抵抗制御だが、当時の路面電車としては珍しく間接式の自動加速制御が採用された。当初台車には軸ばねがなくごつごつした乗り心地が特徴となっていたが、1970年までに交換されている。
1975年に車体更新が行われたが、車籍と電装品は2020年時点で製造から90年以上が経過しており、車籍上では嵐電で最も古い車両となった。
モボ111形
1932年に7両が製造された。モボ101形と形態はほぼ同じだが、当初から連結器を装備している。1993年までに全車がモボ501形、モボ611形に機器を提供して廃車となり、形式消滅した。
モボ121形
1936年から37年にかけて10両が製造された。モボ111形と形態はほぼ同じである。1996年までに全車がモボ501形、モボ621形、モボ21形に機器を提供して廃車となり、形式消滅した。
ク201形
1950年に3両が製造された。路面電車としては珍しく、モーターをもたない制御車となっている。モボ101形と形態は類似しているが、片運転台であること、運転台が全室構造であることなどで異なる。1996年に全車がモボ631形に代替されて廃車となり、形式消滅した。
モボ301形
1971年に2両が製造された。モボ101形の車体更新車と形態は同じである。2007年に1両が廃車され、現在は1両のみが在籍する。
運用
モボ101形は2020年現在、原則嵐山本線のみで運用されている。モボ301形は原則朝ラッシュ時か繁忙期の2両編成の時のみにしか運用に就かない。
廃車
前述の通り、モボ111形、モボ121形、ク201形は1996年までに全廃された。
モボ301形は2007年3月29日限りで運用を離脱し、2両とも廃車解体となる予定だったが、嵐電天神川駅開業を見据えて301号車は翌年の3月1日に復活している。一方、302号車は廃車となり、オークションに出された。しかし、引き取り手は現れず、2011年に解体され、翌年にはナンバープレートがオークションに出された。