概要じゃよー
本作の主人公である自称謎の宇宙人。
一人称は「ワシ」で、語尾によく「~じゃよ」を付ける。
宇宙からぶらりと飛来した際に墜落し、その時オンナスキーと出会い、彼の住むアパートに居候するようになった。
「ナオンと彼らだけの蜜あふるる約束の地・モテモテ王国」の建国活動(ようするにナンパ)を行っているが、作戦はピント外れかつ付け焼刃のものばかりで毎回必ず失敗するのがお約束であり、死ぬ、警察に逮捕される、オンナスキーに止められる、ヤクザに殺されるのいずれかの結末を迎える(作者いわく「全てバッドエンド」)。
なぜか犬に襲われることが多く、逆に猫には懐かれる。
武器として中性子爆弾を所有しているが、一度も使われたことが無い。
自分の正体については
「謎の宇宙人」
「モテモテ王国を神に約束されている」
「23の秘密がある気がした」
「オンナスキーの父」
「謎の組織に追われている」
「耐熱性に優れている」
「死んでも死にきれない」
「3つのノウハウがある」
「ある帝国から優れた何かを感じた」
「にこやかな白人男性の夢を見た(正体か?)」
以上が定義されているが、オンナスキーいわく「これじゃ何もわからんのと一緒だ!」
その上、「ダーウィンが見つけたんだろ、お前?」と聞かれると「忘れた」と言ってはぐらかしてばかりいる。
無駄に不死身で幾度と無く死ぬが、何回死んでも何事も無かったかのように生き返る。
アパートでの食事は毎回トンカツ定食。好きな食べ物はトンカツだが、嫌いな食べ物もなぜかトンカツ。
トンカツを食べているとよく「美味しい」と口に出しているのと、後述の注釈に書いてあるように味を指定するシーンがあることから味覚はきちんとあるようだが、72話にて張り込みで牛乳を飲みながらあんパンを食べたときは満腹になるまで際限なく食べていることから、実際はろくに味わっていないと考えられる。
コーヒーは見たことも聞いたことも無く、チョコレートは焦茶色でトンカツじゃないことぐらいしか知らないなど、食べ物に関する知識がほとんど無いことが分かる(※注釈1)。
性教育を習ったことが無いのか人間の子作りについても知識が無く、人間の赤ちゃんは科学者が造っていると思っている(※注釈2)。
一度ヤクザに好かれ、強姦されかけたことがあり、翌日はそのトラウマでオンナスキー以外の人間と動物がヤクザにみえるようになってしまった(その後、正気に戻ったが大して変わらねぇ)。
それ以外にも、「自分たちがモテないのは何かの陰謀」、「自分とオンナスキー以外の男は一枚岩の悪者」など、何かしらの陰謀論に取り付かれているらしく、第110話では「男は有史以来あらゆる重要な舞台に登場し、人類の歴史に干渉してきた謎の組織」としている(※注釈3)。
(※注釈1)…第51話にて喫茶店で店主に「店主、コーヒーって何だ?」と尋ねており、その後第91話で店員の説明をろくに聞かずに味をソース味と指定して注文し、出されたコーヒーを見て「訳の分からない飲み物じゃないドス黒い液体」呼ばわりしている。
(※注釈2)…第81話にてオンナスキーに「お前が父親なら、母親は誰だ!」と聞かれた際に、「はあ? いねえが?」と答えており、自分の考えを言って「お前、その程度の認識でナオンナオンって騒いでたのか?」と呆れられた際には、自分の考えが正しいと思っているのか「はいはい、そうですよ。 まったくバカと話してると疲れるにゃー」と素っ気無く返している。ただし、Y染色体は知っている。
(※注釈3)…当然オンナスキーからは「地球上全ての男が結託して組織立った活動をしているという妄想はどうにかならないのか?」とツッコまれている。
容姿
上半身はジオン軍の軍服に似た服を着ているが、下半身は宇宙の掟で白ブリーフ一枚に裸足。ただし、稀にパンツを穿き忘れる。
半開きの口に平行四辺形の目をしていて、頭には赤色灯がついた白髪の坊主頭のようなヘルメットを被っており、耳は突起物と呼ばれる灰色(コミックス1巻のカバーイラストでは黄色)のドリルのようなカバーで覆われている。
頭の赤色灯は、ファーザーの身に危険が迫ると光るらしいが、自分では見えないので意味が無いうえに取り外しも不可能で、光ったのも第7話で買ってきたTシャツを着ようとして頭が襟から出なくなったときの一度だけ。それ以降は壊れてしまったのか二度と光らない。初期の頃はショックを受けた際に「パリーン」という音を立てて割れたこともあった。
耳を覆う突起物は撫でられると快感を感じ、中には賞味期限切れのプリンが入っているとのことだが、赤色灯およびヘルメット共々ファーザーの頭と一体化しているのか外すことが出来ず、本人も外すと死ぬと言っている。
手足はまるでゴムやシリコンで出来ているかのように曲がり(これはキャプテン・トーマスとヘビトカゲも同じ)、オンナスキーからも「お前、ちゃんと骨格あるんだろうな?」と言われている。
どんな変装やコスプレをしても下半身は徹底して白ブリーフ一枚に裸足と決めており、耳を覆う突起物のせいもあって、すぐにバレてしまうが、本人は変装に絶対的な自信があるのかバレないと思っている。また、後述のバレンタイン・フォン・托鉢五郎と聖闘士聖者のように下半身を覆うほど丈の長いコスプレ衣装を着るときも、前から見るとパンツが見える隙間があるほど、パンツを見せることには徹底している。
宇宙の掟
※画像はイメージです
下半身が白ブリーフ一枚なのは、宇宙の掟でそう決められているからだと本人は言っている。
本来はフルチンが正しいのだが、50年ほど前に登場した「白いパンツ合法論」で、ようやくフルチン法が死文化しつつあるのが宇宙の現状だそうで、パンツをトランクスにして短パンみたいに見せるのは何の意味もなく、黒いパンツを穿いて足を黒く塗りつぶし、黒いスパッツを穿いているように見せるのは論外とのこと。
白いパンツが合法なら、白トランクスや白ボクサーでもいいんじゃないの?とツッコんではいけない。
そのため、ズボンや靴下や靴を履くことを頑なに拒絶しているばかりか、ズボンを履くこと自体に強烈なトラウマがあるらしく、最初にズボンを履かされそうになった第21話では逃げ出したあげく嘆願書を書いてまで拒否し、二度目となる66話ではアンゴルモア大王とその使徒たちに履かされそうになって「人殺しぃーーーー!!」と叫んで逃げ出し、三度目となる70話では知佳に履かされそうになって、「嘘じゃよーーー!!」と叫びながら逃げて四次元に飛び込む始末。四度目となる76話で知佳がうっとりさせている隙にようやくオンナスキーがズボンを履かせたときは、履いているのに気づいた数秒後にキラキラ光る吐瀉物を吐いて、訳の分からないうわごとを叫んだあげく、死亡した。
なお、宇宙の掟を最大限に拡大解釈すれば、パンツに「危険物」のロゴや髑髏のマークをプリントすることは抜け道として可能らしい。
コスプレじゃよー
ファーザーは様々なコスプレをしてナオンにモテようとするが、前述の通り下半身は徹底して白ブリーフ一枚なので、すぐにバレてフラれたりひどい目にあったりしてしまう。
ここではその一部を紹介。
フィンガーツー
第6話にてロックグループをナオンにモテモテの最高グループと感じてオンナスキーと結成。
作った曲がデタラメなのと、勝手に武道館でライブを行おうとしたのとで当然失敗。
ファーザーはその後警備員に怒られたが、なぜ怒られたのか理解できず、腹いせで武道館を爆破した。
「しかしお前、やはりズボン履くべきじゃないのか?」
「断固断る!」
偽オンナスキー
第14話にてオンナスキーの担任の先生が訪問した際に、ベランダに締め出されていたファーザーが宅配便のフリをしてオンナスキーをおびき寄せ、殴って気絶させてから変装。
「病気で時々パンツ丸見えが義務付けられて、耳にかっこいい突起物が生えてくるんですじゃよ」と苦しい言い訳を言うもバレないわけがなく、目が覚めた本物のオンナスキーにバットで殴られた。
荒熊ラスカル
第42話にてボクシングをナオンにモテるための方法と感じて、ボクシング協会に内緒で始めた。
ヘビー級でエントリーするためにとんかつを食べまくり、トイレに行く回数も抑えて体重を増やしたが、女性に気持ち悪がられた挙句、オンナスキーに蹴り飛ばされてキラキラ光る吐瀉物を吐いた。
「第一、その半開きの口でマウスピースはどうする気だ?」
「フッ、さあな」
バレンタイン・フォン・托鉢五郎
第45話にてバレンタインデーのチョコレートを独り占めしようと行ったコスプレ。
郵便ポストに「バレンタイン」と書かれた張り紙を張ってチョコレートを手に入れようとしたが、結局誰も相手にしてくれず失敗。
最後は国連に提訴しようとしてオンナスキーに呆れられた。
丹後わし之丞
※上段の右から2番目のイラスト
第93話にて健康と拳闘を混同したファーザーによる、ボクシング系第二弾。
オンナスキーをプロの健康家に鍛え上げようとして失敗し、自身が健康界にカムバック。見事ベルトを手にしたが、その後「健康を勘違いしている」と指摘されてしまう。
「なんじゃって? すると…するってぇと、このベルトは一体…?」
「どうしてお前は、そうやって余計な事だけ立派にやり遂げるんだ」
巻頭大連載先生
第103話にてブタッキーの取り巻きの女を奪うために行ったコスプレ。
「電光石火供えガイ」(最初は「供えマン」というタイトルだった)という漫画を描いたが、キャラの表情や向きが同じというただでさえおかしな漫画なのに、トーマスのアドバイスを受けて余計におかしな漫画になり、オンナスキーに色々とおかしい箇所を指摘されて激怒。勝手に行ったサイン会では、ヤクザに「ナスマンのサインをくれ」と頼まれるが、当然知らないために混乱し失敗、暴行を受けた。
その後現れたブタッキーと取り巻きには漫画を酷評されるが、それでも懲りずに続きを描くも、原稿を紛失して帰った。
ポール・モーリア
最初は「マジカルファーザー」という名前だったが、すぐにこの名前に変更。
第105話にてエンターテイナーならモテると思ったファーザーが行ったコスプレ。
マジックには種も仕掛けも無いという売り文句を真に受けて、「マジシャンが異次元からハトを呼び出している」と勘違いし、帽子にハトを仕込まなかったため失敗。その後、オンナスキーから「マジックは種も仕掛けもある。 仕掛けが無かったら、そいつは幻術使いだ」と教えられるが、全く理解できなかったらしく、最後は人体切断マジックを種も仕掛けもなしに行おうとし、「理解できないなら忘れろ!」と怒られた。
偽キャプテン
第118話と119話にてキャプテン・トーマスの手下ヘビトカゲを自分たちの部下に引き入れるために行った変装。
いつものようにすぐバレたばかりか、本物のトーマスに「本物のトーマスはパンツをはかない主義」「本物のトーマスは町中を両手を挙げて駆け回り、『革命万歳』と叫ぶ」と言葉巧みに弄ばれ、その通りに実行したため、警察に逮捕された。
聖闘士聖者
125話で、最初からこのコスプレをしていた。
人々を導こうと考えていたようだが、自殺しようとしていた男性を止める気は無かったらしく、見かねたオンナスキーに連れられても助けようとしなかった。男性はファーザーの姿を目に焼き付けて死にたくないと自殺をやめたが、ファーザーは納得がいかなかったのか男性を殺そうと追いかけていった。
なお、男性はファーザーを知っていたことから近所の人だと思われるが、これ以降出ていないので詳細は不明。
考察
作中でも前述の通り自らを謎の宇宙人と自称し、ズボンを履くことを極端に嫌がるファーザー。
彼の言動は支離滅裂なものばかりであるため、どこからどこまでが真実なのかは不明だが…
- 第32話では自分の本名を「ファーザー・ド・グランバザール」と名乗ったが、第34話でブタッキーとともに紙に書いたプロフィールには「機動紳士ファーザー」と以前とは違う名前を書いており、第59話で知佳に自己紹介をした際には「スペースファーザー」と、やはり全然違う名前を名乗った。
- 自らについて「わしは謎の宇宙人。 23の謎があるんじゃよ」と言っているが、本当に謎の存在なら、自分から「謎の宇宙人」とは名乗らない。
- アンゴルモア大王の使徒たちがファーザーを調査したところ、ファーザーのDNAは左巻きで、変わったアミノ酸でタンパク質が構成されており、細胞内にはミトコンドリアの代わりにオルガネラという何だかよく分からないものがあるとのこと。
- ズボンを履くのを極端に嫌がるのは「宇宙の掟」と言い張っているが、第70話のオンナスキーによると「地球の重力に魂を吸われる」と言って拒絶したそうだが、76話では「ズボンなんか履いたら時間と空間の歪みに挟まれて、わしが…いや、全宇宙が吹き飛ぶ」とオンナスキーの証言と違う理由で拒絶した。また、無理やり履かされて死んだのも、履かされた瞬間ではなく、履いているのに気づいて数秒経ってから。
などを考えると、宇宙人だということは本当でも、「23の謎がある」や「宇宙の掟でズボンを履くことを禁止されている」は大嘘、もしくは本人がそう思い込んでいるだけの可能性があり、本名にいたっては最初から名乗る気が無いと考えられる。
まあ、ギャグ漫画なので真面目に考察しても何にもならないとは思うのだが。
これ以上のことは神聖モテモテ王国が未完のままであるため不明。
関連タグじゃよー
こいつのペン入れは腕慣らしにちょうど良い…ファーザーが落書きみたいな姿をしているために付けられたと考えられる。
(自称)宇宙人