粗忽長屋
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そこつながや
落語の演目のひとつ。
落語の演目のひとつで、粗忽者が騒動を巻き起こす所謂「粗忽噺」というカテゴリ。とても支離滅裂で意味不明な部類に入る。
演出の難しさも突出しており、かの立川談志は独自の解釈で演じていたが、古今亭志ん朝に「普通に演れないだけじゃないか」とバッサリ切られている。
八つぁんが道で倒れている人を発見し、知人の熊さんが倒れていると勘違いしてしまった。八つぁんは何を思ったのか知人の熊さんの家に行き、「おい、お前が道で倒れてるぞ」と熊さんに言った。熊さんは生きているのだが八つぁんはそんなことを疑問にも思わない。もちろん熊さんは信じるはずもないのだが、八つぁんがあまりにも強い口調でまくしたてるので仕方なく死体を見に行くことにした。「自分の死体」を見た熊さんは、なぜか「これは俺だ」とだんだん信じるようになってしまい、「自分の死体」を引き取る。
周りはもちろん呆れるものの……。
「汚えツラしやがってコン畜生め。まさか俺がなあ、俺がだよ、うん。
俺……うーん、俺が……俺?
いや、これは俺なんだね?これは俺だね?
………ああ、やっぱり俺だ。死んでんのは俺だ、俺が俺を間違える訳がねえや!
ん、いや? 確かに死んでんのは俺だけども、するってえと死んでる俺を抱いてるこの俺は、一体どこの誰なんだ?」
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