概要
リオン達の一つ上の先輩。
アトリー伯爵家の令嬢で、元はジルクの婚約者。
オレンジ色のボリュームのある髪と、スラリとした背の高いモデル並の体形を持った美女。
書籍版ではweb版での彼女の問題行動の一部が別の人物に置き換えられており、悪印象がほぼ無くなっている。
経歴
元は如何にも優等生という格好だったが、ジルクに一方的に婚約を破棄された事でグレてしまい、初登場時には服を着崩したギャルの様な出で立ちになり、亜人種の専属奴隷をたくさん侍らせて派手な振る舞いをする様になってしまい、父や取り巻きの男子達からは心配されていた。
それでも怒りが収まらず、取り巻きを使ってジルクやその関係者に執拗な嫌がらせを行い続け、同じように婚約破棄の被害に遭ったアンジェや周囲の言葉にも耳を貸そうとしなかったが、エアバイクレースの一件でジルクの代理を務めたリオンの計らいでジルクから謝罪を受け、ようやくけじめをつける事になった。こうしてアンジェと同じくリオンに救われた事を切っ掛けに彼女もまた好意を抱き、後に彼のお茶会に参加するようになる。
人物
怒るとかなり迫力があるが根は優しい女性で、アンジェと同じく人として真っ当な心を持った貴族令嬢である。ジルクへの嫌がらせも愛情を裏切られた悲しみの裏返しで、自分を慕う取り巻きの男子達の事は心から大切に想っており、他者への気遣いもできる性格で、アンジェとリビアがオフリー家令嬢と揉めた際にはリオンに彼女達の元へ行く様に声を掛けたりしている。
この様な人柄故に、リオンをして「良い女」と言わしめた。
人間関係
上述の通り、取り巻きの男子達との関係も良好で、嫌がらせの一件は完全にジルクに非がある為、リオンもクラリスを悪く思う様な事は無く、当のジルクも自分なりに罪悪感を感じていた。
婚約破棄の元凶であるマリエに対してはアンジェ同様に敵意を剥き出しにしていたが、ジルクとの関係にけじめをつけた後は特に絡んでいない。尚、マリエは改心後、リビアやアンジェと同じく彼女にも迷惑を掛けた事を悔やんでいる。現在は助けてくれたリオンに懸想しており、アンジェ達と婚約した後も彼の事を諦めずにチャンスを伺っているらしく、時々、何やら思わせぶりな発言をしてはアンジェの神経を逆撫でしている。
また、本当に対立関係になる筈だったリビアとは大した絡みが無いが、何気に彼女との立場が一部逆転しており、「リビアに婚約者を奪われる筈だったクラリス自身がリビアの婚約者を狙う」という、こちらもかなり複雑且つ皮肉な事になっている。