概要
TSMC（台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング）は、台湾新竹市に本社を置く半導体の製造専門企業（ファウンドリ）。半導体製造では世界の過半数のシェアを占める。
昔の半導体メーカーは自社で設計と製造の両方を手がけるのが一般的だったのだが、今やそのような企業はインテルとテキサス・インスツルメンツ（TI）ぐらいしかない（フラッシュメモリなどの記憶媒体、パワー半導体やCMOSイメージセンサのような特殊なものは別）。現在の多くの半導体企業は設計専業のファブレス（AMDやNVIDIA、ARMなど）である。
そして、ファブレス企業の設計した半導体の製造を引き受けるのがファウンドリである。ファウンドリはTSMC以外にもあるが（インテルやTIもファウンドリ業を手がけている）、TSMCはiPhoneのSoCやAMDのRyzenシリーズ、AMDやNVIDIAのGPUなどの高性能プロセッサの製造を一手に引き受け、ファウンドリの代名詞的存在になっている。
配線密度ではまだインテルの方に分がある状況だが、現在の半導体業界でインテルと互角以上の製造技術を持っているのはTSMCぐらいである。
注釈:一応SamsungはモバイルSoCのExynosシリーズを設計、製造しているが、ファウンドリとしてはEUV露光装置の入手に苦戦しており、TSMCに遅れをとっているのが現状である。(微細化はできていても歩留まりが悪く、配線密度はintelに頭があがらないため)
また、プロセスルールの微細化競争では事実上TSMCの独走状態である。(intelはTSMCに大きく水を空けられているため)
