概要
「足洗邸」八号室住人で、いつも全体的に黒い格好をしている。
人当たりはいいがあまり積極的に人には関わらない。
オカルト好きで愛煙家。酒は苦手。
人物
この物語の主人公。
現在28歳の人間種の男性で、7歳の頃に起こった大召喚によって家族を失った災害孤児である。
風景画を描いて暮らしており、文系ギルドからそれなりに金をもらっているらしく生活に困ることはないようである。
かなり長めの髪を持ち、昔は前髪も顔を隠すほど長かった。出かけるときなどは帽子をかぶっていることが多い。
物語冒頭で不思議町にある足洗邸の八号室へと入居。
天井からいきなり現れた笠森・仙や狂骨である味野・娯楽等濃い登場人物達の中にあっても対して驚かない謎の人物。
それもそのはずで、彼は子供の頃に起こった「大召喚」で家族を失い、その惨劇の中辟邪の獏が右肩に召喚されダブルマンとなってしまった。
召喚された際に獏が惨劇の記憶を吸い取ったことで持ち直し、17歳の時記憶を戻してもらうまでは獏奇に守られつつ普通の人間として学生生活を送っていた。
本人いわく戻してもらった記憶の内容は「こんな捻くれた性格になるには十分」と言わしめるほどひどい内容だったらしく、以来「親しい人の死」を避けるために、一所に定住する事を避け、全て有名な不良物件ばかり9回の引っ越しを行うようになってしまう。
また6回の自殺未遂を起こしており、その末に足洗邸に引っ越してきた。
この時の福太郎は非常に荒れており、多少ぶつかった程度で唾を吐き捨て暴言を吐いたり、風景画を「遺書」として書き上げたあと首をつろうとしてうまく行かず暴れた挙句、その様子を偶然目撃した光前寺・保由に救われても怒鳴りつける始末。
しかし保由の持論に言い負かされてしまい、後に番外編である「デス・エスケープ←」にて彼女と再会した。
その後は荷物が入れ替わったことにより赤マントに憑かれてしまうが、赤マントは再登場時には別の存在に取り付いており、無事に解放された模様。
足洗邸に入居してからは濃すぎる同居人達に振り回され比較的落ち着いたようで、馴染みすぎたため引っ越そうかと考えていたようだが、 それは取りやめたようだ。
後にメフィスト・へレスの誘いで万魔殿学園の美術教師となる。
第9巻から始まったアイムの暴走を止めるべく重傷を負ったオセに頼んでクローセルのリミッタ-を解除できるサタナキアに変身しようとしたがオセが不調だったため魂のみが入れ替わってしまう。
その後元の体に戻ることができたが、右肩の獏が暴走を始めそれを止めるためにコピー生玉を使うが、それが棒状の如意機へと変化し夢想実現・イ萬念筆となった。
これにより対象を文字情報として分解し取得、物体に情報を書き込むことでそれを具現化すると言った超能力が扱えるようになる。
コピーであってもオリジナルの如意機同様に体内に取り込むことで剛化変身できるようだが、偶然剛化変身してしまった際には制御できておらず、右手で触れた対象を無差別に文字情報として分解していた。
本編より未来を描いたデス・エスケープ←では結界を貼ったり人間の記憶を吸い取り消去するといった応用を使えるようになっていた。
人物画はあまり好いておらず、書くのは専ら風景画。絵を描くときは、黒縁の眼鏡をかける場合がある。
社会保障ナンバーはとりあえず中央を受け入れた「手持ち」。
元来、知りたがり屋な性格で、意思疎通できる相手なら、妖怪だろうが普通に打ち解けられる。
なお自分が嫌いらしく、殴れる機会を待っていたなど根暗な一面も見せる。
「1番キライなモノは?」とメフィストに問われた時に答えたのは「アスファルトで頭ケズられた黄色の首なしキン消し」。
愛煙家であり、JOKERを吸っている。
水木・茂や伊藤・潤二などの作品を好み、妖怪関係の知識に非常に詳しい。
現在、大太・血の鬼佐用都比賣命に一時期憑依された影響で、ネガティブな思考のままだと死に至る呪いを受けている。
だが彼は義鷹に告げられた「もって半年」という嘘の方を信じている状態。
なお、一巻の冒頭や帯では誰かに向けて手紙を書いている様子が見られるが、彼とどのような関係にある人物に手紙を出しているのかは不明。
手紙自体は宛先不明で帰ってきているようで、後の巻では足洗邸の管理人である竜造寺こまが受け取っている。
大召喚の際の描写を見る限りでは家族は全て死亡しており、名前に関しても何か悲しい記憶があったようだが…
コレに関しては明かされることなくそのまま足洗邸の住人たち。という物語は終わりを迎えたため、後続作品であるサクラコードでの解明が期待される。
そしてその「サクラコード」では足洗邸最終巻にてお仙から逃げるために荷台に乗り込んだトラックが乗せたまま出発してしまった後が描かれている。
立ち寄ったSAにて福太郎は発見されるも、怪異より貨物を守りつつ輸送する輸送鎮伏屋(ロードハンター)である吾田・石長、鹿葦津姉妹のフラワーシスターズの旅に同行しつつ、各地で怪異が起こす事件に巻き込まれつつ、吾田・石長等から持っている如意機を狙われているという奇妙な珍道中を繰り広げている。
時間差で書き込んだものを具現化できるようになっているなど足洗邸の頃より如意機の扱いに関して成熟している様子。
足洗邸最終巻では旅先で如意機を使ったことで居場所を義鷹に特定され彼とともに帰ってきている。トラック、満善車王は九州まで辿り着いたようだが旅の終着点がどこかは今のところ不明である。
最終話での描写から中央に戻り満善車王から降りた後は保由の家である寺に向かい、その後に義鷹と再度合流、足洗邸へと向かったと思われる。