概要
漫画アプリピッコマで独占配信されている漫画。原作小説があり、それを漫画化した作品。
義理の妹ミエールの罠にはめられて処刑された主人公アリアが、砂時計の力で過去に戻り、運命を変えるべく自分を磨き、ミエールや侍女たちに復讐していくストーリー。
ピッコマのオリジナル作品は基本的に韓国で配信しているkakaopageというサービスと連携しており、そこからピッコマに日本語翻訳されている。ちなみに翻訳前の台詞はかなり酷いものも多々あり(特にミエールのアリアに対する侮蔑関連の台詞)、日本版はかなり抑えた表現になっている。
あらすじ
売春婦だった母がロースチェント伯爵と結婚し、貴族の一員となり生活が一変したアリア。しかし、義理の妹ミエールによって母が毒殺され、自分もミエール毒殺未遂の犯人に仕立てられて処刑されかけたが、死の直前に砂時計のおかげで過去へと戻ることができた。アリアはミエールを超える悪女になって、ミエールに復讐することを決意する。
登場人物
アリア
本作の主人公でヒロイン。平民だったが、母が貴族と結婚したことで、ロースチェント伯爵家の令嬢となる。前世では、不作法で傲慢な性格の美少女で、周りから冷たい目で見られていた。砂時計の力で過去に戻ったアリアは、ミエールに復讐しようと決意。復讐するには、ミエール以上の礼儀作法を身に着け、周りの人に信頼される人間になる必要があると考えて、サラに教育を受けることで、一流の淑女へと成長していく。さらに商売の勉強をしたり、カジノで大儲けすることで資金を得たりして、投資家としても台頭していく。過去のアリアの行動から広まっている悪い噂と実際に会った時のギャップで、着実に人脈を広げていく。
悪女というタイトルどおり、復讐のために相手を利用しようとする狡猾な面もあるが、母親や自分が認めた相手には素直であり、サラを心から祝福する自分に戸惑う場面も見せている。腹黒い面も持つしたたかなダークヒロインといったキャラクターである。
ミエール
ロースチェント伯爵家令嬢。アリアの義理の妹であり、復讐対象。愛らしい外見と性格で完璧な令嬢だが、内面は陰険で狡猾。相手の望むように振舞うことに長けている。アリアとアリアの母を卑しい女と心底見下して嫌っていて、過去では周りの人間をうまく使い、二人を死へと追い込んだ。今生でもアリアを排除するために、毒を使って食中毒にしようとしたり(だがアリアの代わりに父親が食中毒になってしまった)、馬車に細工をしたり、様々な罠をしかけてくる。だが生粋のお嬢様のため、新興勢力(仕事をしている平民の婦人グループ)を取り込もうとしても、価値観の相違(ミエールは女性が仕事をするということが理解できないため)で失敗したりしている。
カイン
ロースチェント伯爵家の長男でミエールの兄。アリアとアリアの母を見下していたが、礼儀作法を身に着けて周囲が認める淑女となったアリアに心惹かれていく。
ロースチェント伯爵
アリアの義父。最初は後妻の連れ子のアリアはよくは思ってなかったが、サラから教育を受けて淑女として成長して自分に刺繍入りのハンカチをプレゼントするアリアに対して、次第に態度を軟化させていく。しかしアリアを陥れようとする実の娘(ミエール)によって食中毒にさせられたり、階段から突き落とされて昏睡状態になるなど、ある意味不憫な男性。
ロースチェント伯爵夫人
アリアの実母。妖艶な雰囲気を漂わせた美女。売春婦出身のため周りからは白い目で見られている。ロースチェント家におけるアリアの数少ない味方。アリアの馬車が壊されていたことを知った時は激怒して、女主人として馬丁たちに罰を与えた。
オスカー
プレデリック公爵の息子でミエールの婚約者。ミエールの兄カインの友人。優柔不断で、か弱い一面を見せられると断れない性格。姉イシースに頭が上がらない。
イシース
プレデリック公爵家の長女でオスカーの姉。プレデリック家の実質的な権力者。鋭敏で狡猾な性格。ミエールの裏のある性格も見抜いていて、それを承知でミエールを気に入り、自分の権勢を広げるためにオスカーとミエールを結婚させようと画策する。アースとアリアが接近しているのに焦りを感じて、ミエールにアリアを排除させようと企む。
サラ
ローゼン子爵の一人娘でアリアの家庭教師。アリアに礼儀作法や刺繍を教えた。子供好きでとても心優しい女性。後にビンセント侯爵に見初められて、結婚して侯爵夫人になる。やがてアリアがミエールに不当な扱いを受けていると知り、アリアを励まして力になると言うなど、この作品における数少ない良識的な人間。
ジェシー
アリア付きの侍女。元はミエールの侍女の一人だった。ジェシーをアリア付きの侍女にしたミエールの真意はアリアをここから追い出せるように監視するためだったのだが、人の良いジェシーはミエールがアリアを心配して自分をアリア付きの侍女にしたと思っている。そのため、おせっかいなほどアリアを気遣って心底尽くしている。前世のアリアはそんなジェシーを鬱陶しいと思っていたが、今生ではジェシーが自分の数少ない味方だったと理解して大事にしている。サラと並んでこの作品に数少ない良識的な人間。
アニー
ミエール付きの侍女の一人だったが、エマの命令でアリアの監視のためにアリア付きの侍女となった。こっそりミエールの化粧品を使うなど物欲が強く、アリアにそこを付け込まれて、懐柔されて彼女の側につく。情報通で様々な情報を仕入れてアリアを支える。やがてボブーン男爵に恋をして、アリアのアドバイスで”誠意のある姿”をアピールし続けていき、ボブーン男爵と良い関係に発展していく。
エマ
ミエールの専属侍女。どん底状態だったところをミエールの母親に請われて、生まれてくるミエールの専属侍女として雇われた過去を持ち、ミエールを実の娘のように育てて仕えてきた。だが、アリアを排除すべく侍女たちを送り込んだり、ミエールに「害虫(アリア)のお茶に害中薬(毒)を入れましょうか?」と悪質なことを言ったり、ミエールの裏のある性格やアリアを陥れる悪女になったのはエマの影響があったと思われる。やがてイシースの命令でミエールのために、アリア毒殺を企むが失敗。悪事が露見して処刑された。
ベリー
エミールから派遣されてきた侍女。しかし、前世でアリアをそそのかし、アリアがミエールを毒殺しようとしたと嘘を言って罠にはめた侍女だと気づいたアリアによって徹底的にいじめられる。やがてエマの命令でアリアを毒殺するという暴挙に出るが失敗。逃亡したが捕らえられ、自身の赦免と国外追放と引き換えにエマを告発する。そのことで許されて国外へ旅立つが、アリアの雇った殺し屋によって、森の奥に置き去りにされて獣に殺された。
アンドリュー
アニーの実兄。宿屋で経理をしている。アリアから金を渡されて砂糖を大量に買い付けた。
ボブーン男爵
アリアの投資先の一つ。香油で事業をしている。やがてアニーの積極的なアプローチもあってアニーと親しくなっていく。
ビンセント侯爵
サラの夫。アリアのおかげでサラと出会い結婚できたと、サラ同様アリアに好意的で、アリア毒殺未遂事件が起きたときは、サラと一緒に犯人を早く見つけるようにと社交界で訴えた。
フィノ
アースの従者。アースの代理としてアリアに様々なプレゼントを届ける。
アース
アリアに近づいてきた謎の男。正体は皇太子。遠方まですぐに移動できる特殊な能力の持ち主。これはアースの一族が持つ能力であり、能力の使用には”対価”が伴い、体力をたくさん消費するため休息が必要になる。
アリアに興味を持ち、知識人たちの集会に招いたり、学校投資などを提案して、事業のパートナーとなっていく。