マキャベリが「君主論」の中で、「君主の理想」として紹介したルネサンス期のイタリアに登場した人物。 乱世のイタリア半島において彗星のように現れ、そして消えていった男。
機略に富んだ戦略家であると同時に武芸にも秀でており、大変な美男子だったと言われている。一方で性格は冷酷で極めて野心家。
教皇アレクサンデル六世の息子として生まれ、成長後は教皇軍総司令官に就任。父親の地位と財産を足がかりに、知略謀略を張り巡らしながら戦国乱世のイタリア半島統一に乗り出す。
権謀術数と豪胆な戦略によって破竹の勢いで次々と領土を広げ、地位と権力を高めていく。しかし同時にスペイン王をはじめとする多くの敵対者を作ってしまい、後年に失脚。地位も財産もほぼ全てを失う。
義兄の治めていたナバラ王国に落ち延びるが、ナバラ軍とスペイン軍との戦闘に一部隊を率いて参戦して戦死。31歳という若さだった。
彼の頑張り次第によってはイタリアも「へたりあ」と言われてしまう事は無かったかもしれない。
戦国乱世に生まれ統一を夢見るも夢半ばに散っていった壮絶な生きざまや苛烈な性格だったという共通点からか、日本の織田信長と比較されることがある。
ちなみにかの天才レオナルド・ダ・ヴィンチは一時期、彼のもとで建築技術総監督として働いていた。
ゲーム『アサシンクリード・ブラザーフッド』では仇敵として登場。『エデンの秘宝』を利用してイタリア支配を目論み、エツィオ率いるアサシン教団と死闘を繰り広げる。