「エルヴィンはいるか!? いたな!!」
概要
調査兵団第13代団長のエルヴィンと、その分隊長であるハンジ。
二人とも5年以上の長期に渡って調査兵団に在籍している。共に死線をくぐってきた戦友であり、兵団のブレインとして活躍する彼らの信頼関係を見て取れる場面は多い。
代表として、
- エルヴィンの普段の一人称は「私」だが、時にハンジとの会話では、より気さくな「俺」へと変化する
- 王政編で息を切らして報告に駆け込んで来たハンジに、エルヴィンが無言で水を注いで差し出す。ハンジもそれを礼すら言わずに受け取って口をつける
など。
またエルヴィンは、有事の際に団長の後任を務めるようハンジに指示している。
※女性として描かれることの多いハンジだが、未だに公式で性別が明言されていない。作品を投稿する際はハンジの性別を明記することを推奨する。
132話、及び最終話にて
ネタバレ注意
原作132話にて、迫り来る地鳴らしから飛行艇が発進する時間を稼ぐべく、ハンジは単身で超大型巨人の群れに立ち向かう。数体の討伐に成功した後、ハンジの衣服は巨人の熱によって発火。火達磨になりながら戦い続けたハンジだったが、やがて力尽き墜落していった。
無数の巨人の足跡の上で、ふと目を覚ますハンジ。
「飛行艇は!?」
「飛び立ったよ」
「…え?」
驚くハンジの前には、エルヴィンを始め命を落としたはずの仲間たちが勢揃いしていた。お前は役目を果たした、と言うエルヴィン。
「エルヴィン… みんな…」
助け起こされつつ、団長なんかに指名されて大変だったとハンジは愚痴をこぼす。それにエルヴィンがゆっくり聞くよと返し、132話は幕を下ろした。
さてこの回が発表された時、違和感を覚えた読者も多かったであろう。
『進撃の巨人』は基本的に「死んだらそこまで」の世界観であり、死者はせいぜい回想などで扱われる程度である。上記のような死後の世界を思わせる描写は、132話以前に全くと言っていいほど存在していない。この為一連のシーンは死後の世界などではなく、散り際のハンジが見た幸福な夢だったのではないかという声が各所で上がった。
だとすれば、である。
ハンジを認めるエルヴィンの言葉も、話を聞いてくれようとするその姿も。ひょっとするとそれらは、ハンジが心底望んでいたことを映して現れたものに他ならないのかもしれない。
最終話で二人は、リヴァイが見た幻の中で肩を並べて敬礼している。
関連イラスト
余談
- 公式スピンオフ『寸劇の巨人』では、なんと二人きりの残業中に悪戯を仕掛け合っている様子が描かれた。
- アニメの英語吹き替え版でエルヴィン役を担当したJ. Michael Tatumが、こんなファンアートを投稿している。twitter.com