「自由の...翼」
概要
「壁」の中で暮らす人類国家において唯一、壁外に遠征する兵団。
人類領域外の調査を主な任務とし、王政府の拡大政策を担う。
巨人の捕獲および生態調査も担当するなど、未知の領域に臨む任務が多いためか、型破りで変革の気性に富んだ個性的な面々が多い。
制服として、他の兵団と同様のジャケットの上から緑色(モスグリーンあたり)のフード付きマントを羽織る。その背に抱く紋章は「自由の翼」と呼ばれている。(このマントは他の兵団にも一応は存在するようだが、壁外遠征に行かない他の兵団の兵士が着用することは稀)
壁外に遠征する為、巨人との戦闘機会が最も多く、戦死率は必然的に高い。そのためいつも慢性的な人材不足に悩まされている。第13代団長エルヴィン・スミスが考案した対壁外遠征用の特殊な陣形(長距離索敵陣形)を組むようになってからは生存率が劇的に向上したが、それでも毎回3割以上の損害を出し、新兵が初の壁外遠征で生還できる確率は5割程度と、非常に過酷なものとなっている(アニメ版では3割に変更されている)。
850年のトロスト区奪還戦までの時点で、総兵員数の約9割が戦死しており、騎馬兵約300名という大隊クラスにまで縮小していて、3つの兵団の中でも最も規模は小さい。(アニメ版では6割に変更されている)その為か兵団のトップの階級も「団長」であるなど他の兵団より明らかに立場は低い。
しかしリヴァイを筆頭にそのような過酷な環境で生き残った団員達の実力は総じて高く、少数で大勢の巨人達と互角に戦うことができる程の精鋭揃いであり、当初は個々の兵士の練度や実力は3つの兵団の中でもぶっちぎりで最強だった。
かつては成果も乏しかったため、「税金の無駄」と軽視されていた時期もあったが、845年ウォール・マリア陥落以降は壁外での活動の必要性が認められるようになってきている。(それでも調査兵団を軽視する声は少なくはなかったが)
また元々、壁外への壁内人の進出や興味を持つことを防ぐという裏の目的を持っていた王政府にとっては目障りな存在であったが、壁外への興味を持つ危険因子となりうる人間を体よく壁外へ追い出し始末する、そしてその惨状を民衆に見せつけることで彼らの壁外への興味を削ぐというある種のスケープゴートとして当初はあえて生かさず殺さずに存続させていた。
このような経緯から、王政府及びその直属である憲兵団との関係は元々良くなかったが、エレンが始祖の巨人の力を持っていることが発覚した後、王政府と憲兵団が王家の者に喰わせることを前提にエレンを確保しようと暗躍し出したため、本格的に敵対することになった。
最終的には首謀者であるロッド・レイスが無垢の巨人と化したこと、王家の血を引く者 兼 調査兵団の兵士であるヒストリアがロッドを討って民衆の支持を得、即位したことによって事態は丸く収まり、ヒストリアを担いだ調査兵団はむしろ三兵団の中で最も支持される兵団となった。
クーデター後
ウドガルド城での戦いやエレン奪還作戦、クーデターを経て調査兵団は大幅に人員を減らし、幹部を含む中堅はほぼ壊滅(全滅ではない)し、新兵として守られることが多かった104期生が多く残るだけになった。
しかしその反面、名声自体は過去最高レベルで高まっていたため、他の兵団から兵が流れ込んでくることになり(マルロのように自ら望んで入ってきた者も)、兵力がだいぶ補充された。
ただ、その影響で兵士の練度も低下している。
先述した他兵団からの入団者の実力は駐屯兵団の下っ端とさほど変わらず、3~4メートル級に苦戦するまでに弱体化している。彼らに比べれば駐屯兵団の上位メンバー(精鋭部隊)の方がまだ強く、調査兵団=精鋭というわけではなくなってしまう。
更にウォール・マリア奪還作戦で、エレンたち一部の兵士を除くほぼ全員がマーレの戦士および彼らが呼んだ巨人に皆殺しにされ、調査兵団は女王に即位したヒストリアを除き全員で9名という、おおよそ兵団どころかもはや組織とすら呼べないほどまでにみすぼらしくなってしまった。
とはいえ、彼らの命と引き換えに実現したウォール・マリア奪還は王制の腐敗の除去以上の偉業と言え、またこの戦いを通じてある兵士が強力な力を継承し、戦力としては大幅に強化されたので、調査兵団の評判そのものは決して悪くなっていない。
そのことは、後に台頭し国の一大勢力となるイェーガー派が調査兵団を中心に結成されていることからもわかる。エレンと調査兵団は、もはや自分から一国を動かせるほどの名声・影響力を手にしたのである。
マーレ編
854年には他の兵団からの兵士や新兵も加わり規模も再び大きくなっている。そして遂に島の外である国外調査遠征を実施。単独行動をとった「始祖の巨人」を有するエレンと「王家の血を引く巨人」であるジーク奪取のためにマーレのレベリオ区を急襲。初の国家戦争に勝利するも、「地鳴らし」をなかなか行おうとしない兵団にフロックら一部兵士が反発し、「イェーガー派」を結成。ザックレー総統を暗殺し、クーデターを企てた。
団員
要職
- エルヴィン・スミス(第13代団長)(CV:小野大輔)
- リヴァイ(兵士長兼リヴァイ班・班長)(CV:神谷浩史)
- ハンジ・ゾエ(第四分隊・分隊長→第14代団長)(CV:朴璐美)
- ミケ・ザカリアス(分隊長)(CV:三宅健太)
旧リヴァイ班
新リヴァイ班
- エレン・イェーガー(CV:梶裕貴)
- ミカサ・アッカーマン(CV:石川由依)
- アルミン・アルレルト(元ネス班・班員、後に第15代団長)(CV:井上麻里奈)
- ジャン・キルシュタイン(CV:谷山紀章)
- コニー・スプリンガー(CV:下野紘)
- サシャ・ブラウス(CV:小林ゆう)
- クリスタ・レンズ(CV:三上枝織)(後に女王に即位した事で離脱)
※リヴァイの意向により、エレンと親しい関係である104期生の調査兵から構成されている。
他の104期メンバー
- ライナー・ブラウン(CV:細谷佳正)
- ベルトルト・フーバー(CV:橋詰知久)
- ユミル(CV:藤田咲)
- マルロ・フロイデンベルク(憲兵団より転属)(CV:杉田智和)
- フロック・フォルスター(駐屯兵団より転属、後にイェーガー派の実質的リーダー)(CV:小野賢章)
- ゴードン(駐屯兵団より転属)(CV:佐久間元輝)
- サンドラ(駐屯兵団より転属)(CV:河村友美)
- その他の104期生達 (名前不明。エレン達と同じ南方訓練地以外の104期訓練兵もいた)
他団員
- モブリット・バーナー(第四分隊・副長)(CV:西凛太朗)
- ニファ(第四分隊・隊員)(CV:千本木彩花)
- ケイジ(第四分隊・隊員)(CV:松田修平)
- アーベル(第四分隊・隊員)(CV:吉開清人)
- ナナバ(CV:下田麻美)
- ゲルガー(CV:加瀬康之)
- ヘニング(CV:中川慶一)
- リーネ(CV:清水理沙)
- トーマ(CV:竹内良太)
- ディータ・ネス(ネス班・班長)(CV:坂口候一)
- ルーク・シス(ネス班・班員)(CV:北田理道)
- クラース(班長)(CV:奈良徹)
- ディルク(班長)(CV:間宮康弘)
- マレーネ(班長)(CV:遠藤沙季)
- ダリウス・ベーア=ヴァルブルン(CV:高瀬右光)
- ロボフ(駐屯兵団より転属)(CV:藤原貴弘)
- ルイーゼ (イェーガー派)(CV:永井真理子)
- ホルガー (イェーガー派)
- ヴィム(イェーガー派)
- バリス(CV:田邊幸輔)
- イルゼ・ラングナー(CV:國立幸)
- モーゼス・ブラウン(CV:増元拓也)
アニメオリジナルキャラ
悔いなき選択
- イザベル・マグノリア(CV:平田真菜/伊瀬茉莉也)
- ファーラン・チャーチ(CV:小野友樹/遊佐浩二)
- フラゴン・ターレット(分隊長)(CV:津田健次郎)
- サイラム
その他
- 初代~第11代団長(不明)
- キース・シャーディス(元・第12代団長、現訓練兵団教官)(CV:最上嗣生)
Beore the fall
- ソルム・ヒューメ(団員)
- ホルヘ・ピケール(団長)
- ヒース・マンセル(団員)
- キュクロ(団員)
- カルロ・ピケール(団長)
- カルディナ・バウマイスター(団員)
- ローザ・カールステッド(団員)
- ロルフ(団員)