概要
吉祥院貴輝は、「謙虚、堅実をモットーに生きております!」の登場人物。吉祥院麗華の兄。
名家・吉祥院家の御曹司で、吉祥院グループ会長に父とその妻である母、七つ歳下の妹の四人家族。
劇中作「君は僕のdolce」には未登場。
人物
麗華とは七歳差で、瑞鸞OB。同じくピヴォワーヌメンバーだったのは当然として、弓道部部長としても活動していた。瑞鸞大学でも高得点を要求される学科に合格して進学した為、文武両道であることが推測される。成人後から家業の手伝いを行い仕事を学び、卒業後は吉祥院家の会社に入って後継者として足場を固めている。
作中表現される記述を見ると、理想的な兄であり、エレガントでイケメンで性格も良く能力も優れている。懐に入れた人間は絶対に裏切らず、面倒見も良く、選民意識についても否定的。おかげで転生前は妹しかいなかった麗華はすっかり懐き、ブラコンレベルにまで達している。
しかし実際はかなりの腹黒である。優しげな笑顔で相手を思い通りに動かし、一見誰でも受け入れているように見えるが、実は心を許している人間は少ない。
このため、麗華が前世の記憶を取り戻す前、母親とのミニチュアだった頃、やや冷めた目で見ていたが、麗華が転生を自覚し変化し始めた初等科入学の頃から関係が急速に改善される。庶民的で無邪気な麗華の性格が、選民思想に否定的である貴輝の性格に調和したのか、社交界でも有名な仲良し兄妹となる。尚、貴輝は「バカな子ほど可愛いって本当だな…」と独白している。この結果、本人は否定しているものの、シスコンへとジョブチェンジした。
比較的誰に対しても穏やかで丁寧な態度を崩さないが、親友・伊万里は別。
・みぞおちに重い拳
・殴る
・手を払う
・イラッとした顔をして部屋まで引きずる
・休みの日に突然呼び出す
・冷たく睨む
・脳天に鉄拳を落とし、首を締める
・苦い顔で「用事が済んだら帰れば」と冷たい仕打ち
・舌打ち
・「大の男が可愛い子ぶるな、気色悪い」と毒づく
・ゴルフの誘いに「僕は忙しい。ひとりで行け」と冷たく断る
・「お前もう、それ飲んだら帰れよ」と忌々しげに言う
・高等科の修学旅行の時、真夜中に着の身着のまま外に放り出す&最終日には首を締め上げる
・金属のピックを投げる
・無理やりワインを流し込む
など、描写されているだけでもかなりの量の制裁を行っている。
誰から見てもシスコンであるが、別に妹のような恋愛ぼっち村の村民ではない。学生時代はかなりの人気があり、現在もパーティー等で結婚相手の座を狙うご令嬢方に囲まれている。伊万里には「清廉潔白でもない」と言われている。
このキャラクターは麗華の兄である前に、作中に重要な意味を持つ。「君は僕のdolce」に登場どころか言及すらされていないという点である。君ドル麗華が悪役だったから詳細な家族関係が描かれる必要はなかっただろうと推測しても、結末の皇帝・鏑木雅哉との婚約で両親は登場したが、兄は登場しなかったのはやや謎。穿った見方をすれば作品と現実を分ける境界線という重要な存在。
円城秀介のごり押し(? )婚約者・瓜生唯衣子の存在について何か知っているor気づいている模様。鏑木と円城について尋ねた後、「まあ、なにかあったら僕に言うんだよ?」と麗華に言ってある。