概要
HoneyWorksが展開する告白実行委員会の登場人物である、染谷勇次郎×涼海ひよりの非公式カップリング。
※以下、小説や楽曲のネタバレを含みます。
勇次郎は柴崎愛蔵とともにLIP×LIPというユニットを結成しており、ひよりとはマネージャー見習い兼クラスメイトの関係である。お互いに、放っておけない人↔しょうがない人という印象を持っている。
ノンファンタジー(小説)
田舎から陸上を学ぶために上京してきたひよりは、売れっ子アイドル LIP×LIPの喧嘩に遭遇し、慌てふためき水をぶっかけてしまう。いきなり修羅場である。ふたりからはもう近寄らないよう釘を刺されるが、後にひよりが受けたアルバイトの面接は、彼らと深く関わりがある仕事であった。
金欠学生のひよりは、時給の良さにつられてアルバイトをはじめる。イベント業務の手伝い、という募集内容のはずが、蓋を開けてみると、なんとLIP×LIPの見習いマネージャーのバイトだという。ひよりのことを快く思わない彼らは、猛反対の末、自分の価値は自分で証明してみせろ、と試すようなことを言う。
うち、負けんからね──
ひよりの一生懸命に動く姿に触発され、勇次郎は愛蔵に体力づくりに付き合うよう言う。本来はサボるつもりだったマラソン大会のために、苦手な 走ること をしようと思ったのは間違いなくひよりの影響である。
バイトの契約期間最終日、ライブ後に囲まれてしまったLIP×LIPのふたりを助け出そうとファンのなかに飛び込んでいくひより。掴んだのは勇次郎の腕で、無我夢中で走った末 二人揃って迷子になってしまう。慌てるひよりの姿に、勇次郎は無邪気な笑いを見せた。
涼海って、予想外……
余談だが、教室の席は50音順のためLIP×LIPはひよりをはさんで前後の席である。(後の席替えでひよりをはさんで左右の席になる。)
ヒロイン育成計画(小説)
アイドルの海堂飛鳥に一目惚れをしたひより。彼のヒロインになるべく、女を磨く決心をする。やる気が空回りして失敗続きなところをLIP×LIPに見つかってしまい、なぜか彼らにヒロイン育成計画をしてもらうことに。
仕事現場に入ってきた蜂を愛蔵の命令で追い払うことになったひよりは、どさくさに紛れ勇次郎の腕に絡みつくヒロイン役の女性を横目に、無事、蜂を逃がしてやることに成功した。振り返ると勇次郎がいて、逃がすためにひよりが丸めた雑誌はLIP×LIPが写っているものだと嫌味を言う。勇次郎の手に殺虫スプレーが握られていることに気づいたひよりは、まるでひよりのことを気にしていないような素振りで、なんだかんだ気にかけてくれている勇次郎の優しさを知る。
一悶着あり、告白中にLIP×LIPのふたりと飛鳥の相方である苺谷星空が乱入。ひよりそっちのけで言い合いを始めた4人にひよりは狼狽えるが、警察の姿が見えたことにより、勇次郎の腕を引っ張って駆け出す。
その後、勇次郎にしては珍しく告白をぶち壊してごめんと謝罪をする姿が見られる。ひよりの恋心を尊重して大切に扱ってくれている事がよく分かる描写である。
それに対し、ひよりはふにゃりと口角を上げ、しょうがない人だなぁ、と勇次郎の不器用で素直でない性格を受け入れている。
ひよりの告白が終わるのを待っていてくれていた勇次郎は、無理に笑いながら涙をこぼすひよりの姿に、いつもよりどこか優しげに、服の裾でひよりの涙を拭ってやる。気持ちが落ち着いたひよりは前を向いて今を駆け抜けていく決心をする。
その間、愛蔵は星空と鬼ごっこの後一緒にラーメンを啜っている。(年下なのに奢らされる愛蔵…)
失恋の痛みを誤魔化すべく、「恋よりも仕事に生きる」と無茶するひよりを心配する勇次郎が見られる。 ひよりにあてられた、あまりにも不器用で下手くそな気遣いに、勇次郎がこういう行動に慣れていないことがうかがえる。
その後、ふたりが仲直りをする場面にて、ひよりが勇次郎へ詫びココアを渡す様子、そのココアを受け取り勇次郎が笑みをこぼす様子が挿絵付きで描かれる。
このココアコツン事件は、勇ひよ史に残る名シーンのひとつであると言っても過言ではない。
急に熱っぽくなった頬に、手を当ててみる。なぜかいつもよりも少しだけ──。
撮影予定のアイドルが体調を崩し、急遽LIP×LIPの相手役として撮影に参加するひより。愛蔵とのシーンよりも勇次郎とのシーンの方が緊張が伝わってくる描写が多く、ひよりが無意識に勇次郎を男として意識しているように思える。
新年、一緒に初詣に行くために勇次郎の実家へ侵入する愛蔵とひより。迎えに来られた勇次郎は木を登ってやって来たふたりの姿に呆れつつ、満更でもないように笑みを零した。
また、その笑顔にキュンとするひよりの描写がある。
うち、この顔にちょっと弱いんかも………
恋色に咲けにおいて
Sony Musicより公開されているHoneyWorksの楽曲、恋色に咲けは、告白実行委員会に登場しているキャラクターの青春模様が描かれている。楽曲終盤には、ひよりが勇次郎の横を駆け抜けていくシーンや、ふたりが並んでいるシーンを見ることができる。かつてのカップル達のように、いつかこのふたりの恋が色づく日がくるのかもしれない。