ダイハツミゼットⅡは、1996年から2001年にかけてダイハツ工業が製造していた軽貨物車。
概要
両生類のようなヘッドライトや、小型のキャビンはダイハツがかつて製造していたオート三輪「ミゼット」のデザインを受け継いでいる。
一応は4輪でエンジンは軽規格一杯の660㏄ではあるものの、車体外寸は当時の軽規格より一回り小さく、更にはMT車に限れば定員が1名となる(AT車は2名だが大変狭い)などミゼットの再来とでも言えそうな車となった。
経済性と積載能力の確保が至上命題の軽貨物車としては異例のコンパクトな車体となったが、これは初代ミゼットと同様に比較的少量の物品の配達に特化した小回りが利く車両を目指したためだという。
というのは、この「Ⅱ」の製造が計画される直前の時期、既に生産終了からで20年、平均の車齢が30年を超過した初代のミゼットが、特定の箇所で大事に乗り継がれているという事実と、その理由(その場所というのが極狭の漁港桟橋などで、そもそも1995年辺り時点では乗り入れられる車種が初代ミゼットしかなかった)が判明したため。その初代の代替車であるため、同じような取り回し性能が必要だったのである。
通常の軽トラックや軽バンであれば、荷台(荷室)下に備えられるスペアタイヤは車体前部に設置され、キューベルワーゲンや初代ホンダ バモス(バモスホンダ)のような印象的な顔つきとなった。(ただし、本車にはタイヤカバーが存在した)
荷台は通常の軽トラックのような平ボディのほかに、1997年からは箱型の荷室がついたバンタイプの「カーゴ」が設定された。
- ミゼットⅡカーゴ
1999年に衝突安全基準の強化に伴ってマイナーチェンジが行われ、バンパーの大型化とともにスペアタイヤが移設されている。
2001年に製造・販売が終了した。