概要
伐折羅王の腹心として登場する、鳥の姿をした鬼。口癖は「ケーケッケッ!」。虎の威を借る狐であり、ダイダ王子のお目付け役でもある。
残虐非道で強欲な性格、それに見合った情け容赦ない悪行の数々から、シリーズ中最凶の悪役と言われている。
人間はおろか、自分以外の全ての生き物を自分が成り上がるための道具あるいはゴミとしか思っておらず、他の鬼の手柄を横取りして今の地位を築いた。
全編に渡って幾度も桃太郎たちの前に現れ、卑怯な手段を用いて苦しめてくる。物語中盤、自らの魂から右魂鬼・左魂鬼と言う分身を生み出した。
しかし、伐折羅王が桃太郎との戦いを通してカルラに騙されていたことに気が付いたためついに伐折羅王の前で本性を現した。
鬼達をけしかけて伐折羅王を殺そうとするが、伐折羅王の信頼を失ったカルラに従う鬼はおらず、あまつさえ自らの魂から作り出した分身の右魂鬼と左魂鬼にまで見捨てられてしまった。
進退窮まったカルラは伐折羅王が「切腹を許す」と温情を示した隙をついて刺殺を目論むが、アジャセ王子が身を挺して父である伐折羅王を守った為失敗。
しかし、月の民の血を引くアジャセの血を飲み今までとは比較にならないほど強大な力を持った怪物と化してしまった。
手始めに逆らった分身の右魂鬼と左魂鬼を踏みつぶして殺し、月の民の血を飲み干してさらなる力を得るべく月に向かう。
鳳凰に乗って後を追ってきた桃太郎達とラストバトルに突入した。
ラストバトルでは強力な4連続攻撃で桃太郎たちを苦しめてくるが、月の血と自らの肉体との相性が悪かったのかダメージを追うごとに体が石化していき、ダイダ王子を始め今まで殺してきた人間や鬼達の亡霊に怯え狂乱の様相を呈するようになる(これと関連するかは不明だが、殆どが石化すると攻撃をあまりしなくなり、回復したり守りを固めたり桃太郎達の攻撃を下げる術を使う事が多くなる)。
バトルに敗れた後は自分の敗北が受け入れられず断末魔の叫びを上げながら完全に石化して墜落し、その野望は完全に潰え去った。
製作者が「悪いけど哀れな奴」と評したように、振る舞いこそ悪辣非道なものの、封建社会と徹底した実力主義を重んじるシビアな鬼社会の中でそのような堕した在り方に溺れざるを得なかったというやむに止まれぬ事情も端々に窺わせていた。(もっとも半端な同情を吹き飛ばすほど振る舞いの非道さの方が際立っていたが)
そして、富と権力を独り占めにする為に数えきれないほど多くの人間と鬼を殺した挙句それら全てを失い、自分の分身にまで見捨てられ、新たに得た力も使いこなせず、今まで殺してきた者達の亡霊に怯え、野望半ばで独り虚しく滅んで行くという、自業自得ではあるが文字通り哀れな最期を遂げるのだった。
悪行
- 花咲かの村の桜の木の焼き払い
- 花咲かの村で桃太郎と戦い敗北した部下であるばっかんきの殺害
- 足柄山で桃太郎と戦い敗北した部下である竜燈鬼の殺害
- 桃太郎一行を老人化
- 新しい村に対して毒の雨を降らせて住民を殺戮
- 人魚の殺戮
- ダイダ王子の殺害
- かぐや姫の殺害と同時に起きた世界崩壊
善い行い
氷の塔のイベントで、なぜか一万両を桃太郎一行に渡した
名台詞
- 新しい村での台詞
ケーッケッケッ!
まだわからぬのか!人間の力など鬼に遠く及ばないことを!
人間はすぐなまける!
人間はすぐ思い上がる!
人間はすぐ気持ちが変わる!
贅沢がしたいんだろ!
女がほしいんだろ!
人の上に立ちたいんだろ!
それがおまえ達の本当の夢なんだろ!なぜ夢に向かって走らない!
わかっただろ!オレ様こそ本当に夢を追いかけている男なのだ!
ケーッケッケッ!
- ラストバトルでの台詞
ケーケッケッ!
桃太郎!
月の血はオレ様に大いなる力を与えてくれたぞ!
こんなことなら 始めからかぐや姫の生き血でも飲んでいればよかった!
見よ!こんなに美しい体を!
見よ!こんなに強い力を!
見よ!こんなに賢い知力を!
オレ様はすべてを手に入れたのだっ!
これから月に行き月の血を浴びるほど飲むのだ!
どうだ!桃太郎!お前もオレ様と一緒に月へ行かぬか?
ケーケッケッ!
誰が月の血をお前に分けてやるものか!
この空も!あの海も!あの大地も!森も!林も!家も!蔵も!金も!
あらゆる富は集まるべくしてオレ様のもとに集まったのだーーーーーッ!
うそだ!うそだ!このオレ様が!
人間ごときに負けるわけがない!うそだ!うそだ!うそだ!
グギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャ!!
体が石になる!
オレ様の…野望は…終わ…る…の…か?
身長・体重
身長133cm 体重31kg
没設定
実は開発段階では、その後石となったカルラにひびが入り、「悪の不滅」を仄めかすエンディングにしようとしたが、没になったようである。
余談
カルラは昔、鬼の世を広めることを皆に示すべきだと言って、さらってきた月の姫と人間の娘を伐折羅王に差し出した。そして鬼の子を産んだ彼女たちは亡くなった。
また小説版では、桃太郎が月まで乗ってきた牛車を餓鬼に食わせている。
そして本当に伐折羅王を殺してしまった。 あげく、王の命令だと偽って、鬼たちに無駄な戦いをさせたあげく、たくさんの死者を出している。