概要
「新桃太郎伝説」に登場する鬼族の支配者・伐折羅王の第二王子。ダイダ王子は異母兄、夜叉姫は異母妹。
母親は鬼族ではなく月の民で、かぐや姫は母方の従姉妹にあたる。月の民の血を引いているせいか争い事は好まぬ穏やかな性格だが、ゆえに実力主義と武力を重んじる父・伐折羅王と純血の鬼である実兄のダイダ王子とは折り合いが悪く、ダイダ王子に王位継承権を譲り鬼の政に口を挟まないという条件のもとで自由を許され、各地を放浪していた。
桃太郎達の前に初めて姿を現したのは、桃太郎に敗れたばっかん鬼がカルラに粛清された直後。彼の死を悼むように笛の音をたむけた。
妹の夜叉姫が桃太郎の仲間になった後、彼女の説得を受けて真実を見極めるべく桃太郎に腕試しを挑む。戦いの末桃太郎の正しさを確信し、妹を託してまた去って行った。
上述の通り、基本的に争い事を好まない性格なのだが、桃太郎の言葉を見極めべく戦いを挑んだことからもわかるように、「戦いを通じて得た真実こそが全て」という鬼族の考え方はしっかりと受け継いでおり、腕試しの際には桃太郎の最強の術である鹿角を受け止める程の実力の持ち主でもある。
桃太郎一行と伐折羅王の戦いの後、本性を現して伐折羅王を殺そうとしたカルラの凶刃から伐折羅王を庇って重傷を負った。
エンディングでは、伐折羅王の使った鬼道により、かぐや姫共々一命を取り留めた。
小説版では、早い時期から桃太郎側に与するような行動をとっている。夜叉姫が桃太郎に敗れたときには、彼女のことを桃太郎に頼むなどしていた。