概要
我々が「投資家」と聞いて想像するのは「プロ投資家」、つまり高配当株や不動産投資による収入だけで働かずに悠々自適に生活を送る人や、日夜パソコンの画面を見つめながら破滅のリスクに身を晒しつつ短期的な売買を繰り返すデイトレーダーのような、要は「投資だけで生計を立てている人」のことである。
しかし一般人の会社員で、安定した労働所得を得つつも片手間に投資に手を出している人々も「アマチュア投資家」と呼ばれる、立派な投資家である。
現在日本政府は「銀行預金から投資へ」をテーマにNISAやiDeCoなど投資を始めやすい環境・法整備を行っており、学校でも家庭科の授業でも投資について触れられるようになっため、アマチュア投資家は今後増えていくことが予想される。
人々から集めたお金で投資を行って儲け、利益を還元する企業のことを「機関投資家」とも呼ぶ。証券会社、銀行、保険会社、投資会社(〇〇ファンド)などのいわゆる金融機関がこれに相当する。
機関投資家は投資の専門家たちが大金をもって市場を動かすという「鬼に金棒」状態のため、個人投資家で正面から太刀打ちできる者は少ない。
そのためアマチュア投資家の多くは、機関投資家にお金を預け(投資信託)、一緒に資産を増やしてもらうことになる。ただし投資に絶対は無いので、むしろ損をしてしまうことや、高額な手数料を取られて大して儲からないという場合もあるため、信託する投資商品の選択には知識と慎重さが求められる。
世界的には「投資の神様」とあだ名されるアメリカ人のウォーレン・バフェット(メイン画像)が最も有名な投資家である。日本では自転車を漕ぎながら配当金生活をしている将棋棋士の桐谷広人がタレントとしてもお茶の間の人気を集めていた。
また投資で財を築いたテスタというハンドルネームの日本人男性が、2021年の東京五輪では開会式のプラカードを持っていたりと、その規模や素行によっては公的な社会的地位を与えられることもある。
金融と関係のない企業や起業家でも、政治的事由により他社の株式を保有している場合は多く、これらも広義には投資家といえる。