概要
『メンシスの悪夢』エリアの最深部にして高楼の最上階「乳母の月見台」に到達した狩人の前に、乳母車とその中にいると思われる赤子の泣き声の主を守るかのように姿を現す上位者。
本作における実質的なラストダンジョンを締めくくるボスであり、撃破後に本ゲームの物語は最終盤を迎える。
悪夢の儀式は赤子と共にある
赤子を探せ。あの泣き声を止めてくれ
容姿
上位者としては珍しく衣服と装飾のようなものを纏っており、背中からは烏羽を彷彿とさせる大きな翼が生えている。その姿は全体的に闇のような黒色。
頭部らしきものが視認できず、まるで不可視の頭がそこにあるかの如く細長いフード部分だけが不自然に浮き上がり、顔にあたる役割を果たしているように見える。
8本腕のうち下から6本の手それぞれに曲刀のような武器を装備しており、攻撃時に長く伸ばすことも可能。
戦闘
手に持った刃を縦横無尽に振るい外敵を激しく切り刻む剣戟を主体とした戦闘スタイル。
体力が減ると黒い波動を放ってフィールドを暗転させ、刀を紫色に光らせながら分身を次々と出現させて四方八方から襲い掛かってくる攻撃が追加される。
撃破後しばらくすると赤子の泣き声が止んだ後
「HUNTED NIGHTMARE」
と表示され、「3本目のへその緒」がドロップする。
(この表示演出があるボス戦は他にこのボスのみ。)
全ての上位者は赤子を失い、そして求めている
故にこれはメルゴーとの邂逅をもたらし
それがメンシスに、出来損ないの脳みそを与えたのだ
余談
- 戦闘BGM『Lullaby for Mergo』(訳:「メルゴーの子守唄」)は、飾り気のないオルゴールの音色が静かに鳴り続けるという本ゲームにおけるボス戦の音楽としてはかなり異色なもの。そしてこの音色と旋律は、ガスコイン神父の娘が持っていた『小さなオルゴール』から流れる曲とまさに同じものである。
- ビジュアル面での評価は比較的高く、ルート次第ではクリア前最後に戦うこととなる実質ラスボス候補の1体でもあるのだが、終盤ボスの割に攻撃がシンプルかつ隙も大きいためか強敵揃いの本作において取り立てて苦戦したと語るプレイヤーは少なく、戦闘面ではしばしばあまり強くない部類のボスとして扱われてしまいがちである。