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狩人(Bloodborne)

かりゅうど

Bloodborneにおけるプレイヤーの名称、および獣狩りの夜において探索や戦闘を行う人間の総称。 pixivでは単に狩人のタグでも機能するが、他との混同を避けるためにBloodborneのタグも併用を推奨する。
目次 [非表示]

…貴公、よい狩人だな


狩りに優れ、無慈悲で、血に酔っている。


よい狩人だ



概要

フロムソフトウェアのゲームBloodborneにおける主人公の名称として使用される。

他のRPG作品における冒険者のポジションにもあたり、ヤーナムの街をはじめとして様々な場所の探索と戦闘を行う。

主人公となる狩人は、青ざめた血を求める病み人の一人としてヤーナムを訪れ、そこで血の医療を受けることで狩人としてヤーナムで目覚める。


狩人の獲物となるのは、大きく分けて二種類。『獣の病』に罹患して獣化した者。つまりは人間。そして、上位者と呼ばれる人知の向こう側に存在する何者か。

基本的には獣や上位者を獲物として狩りを行うが、そもそもヤーナムの街の住人自体がプレイヤーをはじめとする狩人と敵対することが多く、人間であったとしてもプレイヤーに襲撃することが多い為、普通に人間も狩りの獲物となる。


ゲームのストーリーの内容や、各種アイテムなどのテキストから考察するに、基本的に邪悪な存在であり、プレイヤーが操るキャラクターも様々な意味でヤバい存在となっている。

一方で、後述の項目に詳しいが、狩人の狩りはかなり複雑な思惑の元に行われるものである為、単なる善悪の基準では計り知れないところがある。


狩人の目的

Bloodborneにおける狩人は他のRPG作品における狩人と比較するまでもなく特殊な存在であるが、最大の違いはその目的。


基本的に、他作品の狩人が食料の確保や害獣駆除などの必要に応じて『生活』の為に狩りを行うのに対して、Bloodborneにおける狩りは、貴族や富裕層による『スポーツ・遊興』の為の狩りである(→人間狩り)。


これは狩人の服装からも分かる。

一般的なファンタジー職業としての狩人が、動きやすくも目立たない服装、もしくは防寒性に優れた長期間の行動が可能な服装をしているの対し、Bloodborneの狩人はコートや帽子、シャツなどの機能性よりも洒落た雰囲気の恰好を好み、時には白くひらひらとした教会や学徒の服、場合によっては派手なドレスを着こんで狩りを行う。

言うまでもなく、これはマタギに代表される生活の為の狩りを行う人間からは考えられない服装であり、この手の狩りはヴィクトリア朝時代のヨーロッパ貴族の遊びとしての狩猟に似ている。


一方で、Bloodborneにおける狩りは、実に多面的な側面を有している為、単なる遊びという意味を超えた目的がある


治療


スポーツ以外の狩人の目的の一つが、『獣の病』に罹患した人間を狩る(殺す)こと


これは、遊びであるという以上に、ヤーナムの街にこれ以上『獣の病』の被害を拡散させないための感染症対策でもある。

この病気の罹患者を殺して感染症を防ぐという手段は、事の善悪は別として実世界においても、細菌やウイルスの発見によって医療が発達するまでは、強力な感染症に対する対策の一つとして取られていた手段でもある。

実際、狩人は血の医療を受ける為にヤーナムに訪れたこと、狩りの際に『輸血液』というアイテムを使って戦闘を行うこと、『獣の病』に対する対抗手段を持つ組織としてゲーム内に登場するのが『医療教会』であることなど、Bloodborneにおける狩りは明確に治療・医療としての側面が押し出されている。


ちなみに、この医療を目的とした狩りは、聖剣のルドウイークが主に行っていたようである。

また、作中において明言されているわけではないが、時計塔のマリア初代教区長ローレンスなど、医療教会の発端に連なる狩人はこの医療を目的とした狩りを行っていたようである。


葬送


古狩人と呼ばれる狩人の目的であり、同時に現代の狩人にも通じる目的の一つ。


獣の病に罹患し、獣化した罹患者はその段階でほぼ自我を失い、人間を殺す怪物に変化してしまう。

しかし、そんな罹患者に対してせめて人間として葬りたいという思いから狩りを始める者もいた。

この葬送を目的とした狩りは、現代の狩人の直接的な先駆者であり、狩りの元々の目的が、医療行為の先の葬儀であったことが窺える。

実際、ヤーナムの街をはじめとして、Bloodborneの舞台となるエリアには墓や棺が多く、死者の葬儀と言う点に関しても様々な種類のものが垣間見える。


この葬送を目的とした狩りは、最初の狩人ゲールマン烏羽の狩人アイリーンが行っており、特に古狩人と呼ばれる古い時代の狩人は、この葬送を目的とした狩りを行うものが多かったようである。

彼らの使う最初期の仕掛け武器『葬送の刃』『慈悲の刃』などにはその理念が表れている。

しかしその後の仕掛け武器は『獣肉断ち』のように、より残虐に獣を狩る方向へ進化していき、葬いの理念は薄れていったようだ。


探求


狩人の発祥の理由となった目的。


元々、様々な学問を研究していた研究・教育機関として、『ビルゲンワース』という学び舎が存在していたが、ビルゲンワースの学長ウィレームは、探求の果てに高次元の思考を求めた結果、上位者との接触を果たしたとされる。

ここから先の詳細についてはかなり込み入った話になり、様々な考察が入り混じるために詳細な記述は避け、最大公約数的な結論の身を述べるが、ビルゲンワース、聖歌隊、メンシス学派という組織は、上位者を求めた結果、狩りと言う結論に達したと言える。

この『探求』は、元々『青ざめた血』を目的とする主人公の目的とも合致することから、狩人は一種の学者とも言える


以上のように、狩人が狩りを行う理由は様々な思惑が絡み合った複雑なものであり、狩人の狩りが『遊び』であるのは確かだが、それだけが理由ではないという点は、他作品における狩人とされるキャラクターのキャラクター造形とは一線を画している。


その為、ある意味においては狩人は殺戮者であるが、ある意味においては治療者であり、ある意味においては葬送者であり、ある意味においては探究者である。


狩人の歴史

ゲーム内において、時にストーリーに直接絡むほど重要な要素として取り上げられるのが、狩人の歴史である。

作中時間の現在における狩人は、主に遊びの一種として狩りを行っているが、起源を辿ればかなり深い部分で様々な場所に狩人の狩りの目的が絡んでいる。

尚、以下に記載されたものはゲーム内描写とそこに加えて幾つかの考察を基に時系列や出来事を分かりやすく取りまとめたものであるが、これはあくまでも一プレイヤー及び一編集者の考察を交えた一説にすぎず、実際のところは不明である。

ただ、全体の流れを大雑把にまとめると、トゥメル文明に血の女王ヤーナムが存在し、女王ヤーナムはビルゲンワースに関係があり、ビルゲンワースが医療教会の基礎となり、医療教会が狩人を発足し、現在に至るという事になる。


トゥメル文明の時代

ヤーナムの街の古代文明トゥメル遺跡から、狩人の狩りの起源が始まる。

トゥメル文明はかつてトゥメル人が築いた文明であり、ここにかつて血の女王・ヤーナムと呼ばれる女性が存在していた。

この女王ヤーナムは、上位者の赤子を孕んでいたとされ、その赤子こそメルゴーである。

女王ヤーナムは、不死の存在としてトゥメルの地下遺跡に籠り、これが後の狩人につながる発端となる。


ビルゲンワースとカインハーストの時代

多くの学者たちが学長ウィレームに率いられヤーナムの地下遺跡を研究し始めた時代。

この時代、歴史と考古学の研究・教育を行う大学としてビルゲンワースが存在していたが、時期を同じくして、カインハーストと呼ばれる城とそこを中心とする古くから血を嗜むという文化を持った貴族たちが存在していた。


一方、ビルゲンワースはこの時期、トゥメル文明の地下遺跡の発掘と研究を行っており、その結果、「聖体」と接触し、これを持ち帰ることに成功する。この持ち帰った「聖体」が女王ヤーナムあるいはメルゴーと同一のものであるのかは不明だが、獣狩りの夜を終える条件がメルゴーを殺すことであること、後述のアンナリーゼの存在から同一のものである可能性が高い。

そしてこれを機に、上位者、血液、カレル文字、精霊などの神秘の探求が始まり、神秘の探求の過程で多くの学者が正気を失っていくことになるも、血液を利用して正気を保つ手段を手に入れ事から、後の血の医療につながった。

つまり、この時期に狩人の使用する技術の基礎研究が固まったという事である。


しかしこの時期、ビルゲンワースの中から裏切り者が現れ、カインハーストの貴族たちに禁断の血を持ち帰ったとされる。

そして、人ならぬ穢れた血族が生まれ、カインハーストの穢れた血族から、新たに血の女王アンナリーゼが誕生したとされる。


尚、ビルゲンワースは歴史と考古学を学ぶ研究機関であったとされるが、この時期から既にビルゲンワースの教室棟には高度な天体観測のための施設が設置されていることから、宇宙に対する研究も行われていたようである。

また、「聖体」を持ち帰ったことをきっかけとして、ヤーナムの街には獣の病の前身となる灰血病が流行するようになり、最終的に旧市街の焼き棄てにつながったとされる。


ローレンスとゲールマンの時代

学長ウィレームの生徒の一人であったローレンスがビルゲンワースから独立した、医療教会の前身時代となる。

また、後に狩人の夢の助言者となるゲールマンはローレンスと学友であり、ローレンス同様学長ウィレームに師事していたと思われる科白があることから、この時代が狩人の直接的な源流と言える。

つまり、狩人の最初の目的は葬送という事になる。

この時代、狩りの為の道具を制作する工房が造られた始めた時代であり、おそらくはこの時期に後の狩人の夢の元となる『捨てられた古工房』が設立される。

この古工房に伝わるいくつかの要素から、この古工房を運営したのがゲールマンであること、ゲールマンはローレンスとは活動をやや異にしていたことが窺える。


一方、ローレンスの方は医療教会の前身となる組織を設立・運営し、初代教区長として活躍したのちに、最初の聖職者の獣となる。


医療教会の時代

医療教会は最も多くの影響をヤーナムの街に与えており、ルドウイークを初め様々な狩人が活躍した時代。のちに古狩人と呼ばれる狩人たちが活躍し始めたのもこの時代であることから、漁村や旧市街に連なる事件が起こったのもこの時代のこととされる。

現在も、ヤーナムの街には聖堂街と呼ばれる街が存在し、聖堂街の住民は医療教会の関係者に対して卑屈な態度を見せることから、医療教会がこの時代にかなり大きな影響力を持つようになったことがうかがえる。


  • 前期医療教会

狩人ルドウイークがヤーナム市民の中から狩人を募り、医療教会内部に狩人の組織を作り上げる。

ローレンスとゲールマンが活躍を始めた時代、古工房に残された痕跡などから、かつてのウィレーム同様、ゲールマンは時計塔のマリアに狩人としての手ほどきを与えていたことが窺える。

そして同時代には聖剣のルドウイーク、やつしのシモンが活躍しており、ヤーナムの市民から有志を募ることで獣狩りの狩人を育成していたとされることから、この頃には医療教会が設立され、中心人物がローレンスからルドウイークに移り、彼の活動方針の下で医療教会が運営されていたと思われる。

この時代の狩人は、聖剣の二つ名と共に英雄として活躍していたとされ、教会の全盛期と言える。

しかし、医療教会が正式に設立されたことを境に『処刑隊』が結成されたことから、この時期、医療教会はカインハーストと決定的に決裂したとみられる。

この時期の教会の動向として、遠征を行いカインハーストを壊滅させ、実験棟による実験や、漁村でのゴースおよびゴースの遺子にまつわる事件を引き起こしたと思われ、かなり大規模な非人道的行為が行われたことが予想される


  • 中期医療教会

医療教会による旧市街焼き棄て事件が起こった時代。

この時代、古狩人デュラをはじめとして、古狩人や火薬庫を始めとする狩人の組織は医療教会の影響下から脱し始め、独自の意思で獣狩りを始めたと思われる。

恐らく、この頃から獣狩りの本来の目的である探求・治療・葬送と言った一種の使命が忘れられるようになり、獣化した人間を殺すスポーツ、遊びとしての狩りが始まったのだと思われる。


  • 後期医療教会

聖堂街からヤーナム市街に架かる大橋が封鎖され、教会関係者の獣化が相次ぐようになっていることからも分かるように、医療教会はもはやヤーナムを管理しきれなくなっている。


主人公が到来

主人公がヤーナムに流れ着き、狩人となってヤーナムを駆ける現在。

医療教会そのものが完全に崩壊し、狩りからは本来の目的が失われている。

一方、主人公は『青ざめた血』を求める目的があり、それが「狩りを全うする」というととつながっているとされる。


歴史の総括

狩人の歴史を一言でまとめるのなら、探求の為に血を流し続けたという事に尽きる。

狩人の歴史の源流は、地下深くに眠っていたトゥメルの女王ヤーナムをビルゲンワースが探求の為に実験台にしたことから始まっている。

その後も、医療教会の実験と探求により数多くの犠牲者が出続け、最終的には誰の手にも負えない恐ろしい災害として『獣の病』が残ったというのが、狩人の歴史となる。

しかし一方で、これはもう一つの当事者である上位者の側の観点が抜けた歴史でもある。

全ての上位者は赤子を失っており、赤子を求めているとされ、彼らにとって、時には自分たちに牙を剥く狩人ですら、赤子を手に入れる為の道具でしかない。

そうであるのならば、人の手に負えない『獣の病』ですら彼らが目的を果たすための道具でしかないのかもしれない。

であるとするのならば、夥しいほどの血を流す狩人の歴史とは一体何なのだろう?


関連タグ

アンブレラ(バイオハザード)…ホラー要素と医療を兼ね合わせた先駆的存在。

狩人 ヴァンパイアハンター

ゴシックホラー

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