貴方の目覚めが、有意なものでありますように
概要
CV:早見沙織
フロムソフトウェアのゲームBloodborneに登場するキャラクター。
ソウルシリーズにおけるプレイヤーのレベルアップを行う火防女と役割が一致する為、「ブラボの火防女」と比喩的に呼ばれる。
本作におけるプレイヤーの本拠地である『狩人の夢』と呼ばれる洋館に据え置かれている。
役割
ゲームスタート時のムービー及び、ゲームスタート時には登場せず、プレイヤーが負けイベントによって死亡、もしくは移動用ポイントである『灯り』を灯すことで、プレイヤーの本拠地となる『狩人の夢』へと移動することで登場する。
登場直後は、狩人の夢の庭先に捨てられるように据え置かれているのみで、動くこともしないのだが、『啓蒙』と呼ばれるパラメーターを得ると人間のように活動し始める。
プレイヤーが敵を殺すことで手に入れる『血の遺志』と言うパラメーターを消費して、プレイヤーをレベルアップさせることができる。
レベルアップの際は「目を閉じていてくださいね。」と口にし、プレイヤーの手を取ってその場にしゃがみこむ。
キャラクター
外見上の特徴としては、手の指の関節が球体関節状となっていることと、当時の時代の上流階級の女性が着るようなドレス姿をしていること。
そして最大の特徴は推定身長2m(隣に立つと主人公より30cm近く背が高い。発売された1/6フィギアは全長35cmあり、換算して210cmあることになる)の長身であること。
これは彼女のモデルとなった人物を精巧に写し取ったためである。
彼女が起動した際には、プレイヤーに対して「初めまして」と挨拶し、プレイヤーの世話を行うことと、集めた『血の遺志』をプレイヤーの力とすることを教えてくれる。
その後は、プレイヤーを「狩人様」と呼ぶ。また、必ずしも指定の場所にいるわけではなく、時には特定の墓石の前で祈りを捧げていたり、眠っていたりする。
彼女の前でプレイヤーがアクションを取ると、彼女もプレイヤーのアクションに合わせたリアクションを取る。
また、基本的にブラッドボーンに登場するNPCは殺害が可能で、その例に漏れず彼女も殺害が可能。
その場合も触れればレベルアップできる。
殺害された際は、白い液体を血の様にまき散らしながら死亡するが、再び『狩人の夢』を訪れた時には復活している。しかし記憶が前後しているのか、あるいは記憶自体がリセットされるのか、「初めまして」と自己紹介を始める。
なお、血が白いのは本作品における『上位者』と呼ばれる存在と共通している。
彼女については謎が多く、彼女自身に感情があるかどうかすらも定かではないが、後述するように条件を満たすことで、彼女の内面について一部知ることができる。
ゲーム内での活躍
ゲーム内では、ほぼ狩人の夢で主人公の意志に沿ってレベルアップを行うか、時折り所定位置から移動するのみとなっており、彼女が本作のストーリーにおいて本筋に絡むことは一切ない。
しかし、主人公を除いて、全エンディングムービーに唯一登場するキャラクターとなっている上に、ゲームのオープニングにて声のみが登場しており、声の登場も含めると、唯一ゲームの全編に登場するキャラクターになっている。
彼女の初登場は、主人公が謎の男から輸血を受けた後、獣と遭遇して使者に絡まれる、という、半ば悪夢じみた光景を見た後に意識を失い、画面が暗転するシーン。
その際に、暗転した画面の中で「ああ、狩人様を見つけたのですね」と声だけが聞こえており、その後は上記にある通り、狩人の夢の中に登場する。
主人公がエンディングを迎えると、エンディングに応じて三つのシーンに登場する。
エンディング名 | 登場シーン |
---|---|
ヤーナムの夜明け | 墓石に花を供え、狩人に祈りを捧げる。 |
意志を継ぐ者 | 狩人の夢の主人となった狩人と共に再び獣狩りの夜を迎える。 |
幼年期の始まり | 幼年期を迎えた狩人を抱きしめる。 |
彼女の内面について
ゲームの進行に合わせて彼女との会話の中で台詞が変化し、条件を満たすと特殊な台詞を口にする。
特に重要な台詞を発言するのは、捨てられた古工房と言うエリアに存在する小さな髪飾りと言うアイテムを手に入れた時と、狩人の悪夢にてモデルとなった人物を倒した後に話しかけた時である。
自分の意思を持っているかあやふやな彼女だが、これらの時には感情を持っていることが垣間見える。
小さな髪飾り入手後の台詞
捨てられた古工房にて小さな髪飾りを手に入れ、彼女に贈ることで、涙を流して特殊な台詞を発する。
これは…なんでしょうか?
私、私には何もありません、分からない、分からないのですが
…温かさを感じます…こんなことは、はじめてです…
私は、おかしいのでしょうか?
ああ…でも、狩人様。これは、やはり喜びなのでしょうか
ああ…
実験棟攻略後の台詞
狩人の悪夢に存在する彼女のモデルを倒すと、更に特殊な台詞を発する。
狩人様。おかしなことを聞いて宜しいでしょうか
…私は、どこか変わりましたか?
先ほど感じられたのです。私のどこかで、どこか中で、重い枷がはずれるのを
不思議ですね。元より、私のどこにも、枷などありませんでしたのに
しかし、彼女の内面に宿った思いは、少なくとも狩人にとっては理解し難い現象であるようで、彼女の涙をアイテムとして入手した狩人はこう述懐している。
アイテム名 | テキスト(解説のみ抜粋) |
---|---|
涙石 | 白銀に輝く涙の石。実際に人形に血も涙もあろうはずはなく、故に得体は知れぬものだ |
涙の血晶石 | 白銀に輝く人形の涙から生じたそれは、静かな励ましに似て継続的に生きる力を回復させる効果がある。それは制作者が人形に望み、しかし宿らなかったものだろうか |
謎
本作に登場するキャラクターの多くに言えることだが、彼女にも多くの謎が付きまとい、特に彼女の場合はその謎がゲームエリアの多くの場所に散在している。
主なものでは、以下の二点があげられる。
- 捨てられた古工房と呼ばれるエリアには彼女と全く同じ形をした人形が捨て置かれている。
- ゲーム後半のエリアには頭部から下が彼女と同型の人形の姿をした「ほおずき」と言う敵が現れる。
これらのことが一体何を表しているのか、人によって見方も色々変わるだろう。
夢の月のフローラ
小さな彼ら、そして古い意志の漂い
どうか狩人様を守り、癒してください
あの人を囚えるこの夢が
優しい目覚めの先ぶれとなり
…また、懐かしい思いとなりますように…
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