ゲーム概要
海外名は「Survival Arts」。海外で大ヒットを記録した残虐格闘ゲーム「モータルコンバット」を意識したのか、残虐描写がある(基板のスイッチを設定すると作動する)。一見海外製のゲームに見えるが、れっきとした和製ゲームである。
ゲームシステム
本作品の特徴として「武器」を拾って戦うスタイルと、「受け身」システムがある。受け身システムを採用したのは本作品が初である。
ストーリー
肉体による攻撃はもちろん、あらゆる武器を使いこなす総合格闘技サバイバルアーツ。いつ生まれ、どこで学べるのか、その実態は謎に包まれていた。だが、ここにサバイバルアーツを修得した8人の戦士達がいた。彼等は各地に散らばり、ある者は警察官に、ある者はレスラーに、またある者は軍隊にと、その技を生かし成功をおさめていた。しかし、修業はまだ終ってはいなかった。それというのも、サバイバルアーツには真の継承者は唯1人、1年後に再び集まり戦って生き残った者だけが究極奥義を授けられるという掟があるためだった。そして運命の日は遂にやって来た。
登場キャラクター
PC
- ヴァイパー(演:Jon Walter)
「君も我が道場で最強の男をめざしてみないか?」(エンディングのセリフ)
本作の主人公。22歳。更なる賞金を稼ぐためにサバイバルアーツへ入門したストリートファイターの青年。外見はなかなかのイケメン。エンディングではスーツ姿を披露し、なんと自分で「サバイバルアーツ道場」を創設するという大出世(?)を果たす。明確な性格の描写こそはないが、プロフィールやエンディングの描写を察すると出世欲の強い性格の持ち主だと思われる。海外版の対CPU戦では8番目の相手として登場する。
- ガンナー(演:Brian Creech)
サバイバルアーツの創始者が人間ではないことを知り、その正体を探るためにサバイバルアーツへ入門した元警官。23歳。警察官と言うが、明らかに服装から見て掃除員にしか見えないのは気のせいだろうか。拳銃を使い遠距離攻撃を得意とするが、武器を拾うことが出来ない。海外版の対CPU戦では6番目の相手として登場。
- ハンナ(演:Monica Brown)
サバイバルアーツの使者に家族を殺されてしまい、その復讐のためにサバイバルアーツへ入門した砂漠の女戦士。18歳でこのゲームでは最年少。青色のウェットスーツ風の服装を着込んだ黒髪ウェーブのロングヘアの美少女。ダッシュを使った技を得意とする。海外版の対CPU戦では4番目の相手として登場。
- ヒリュウ(演:Takeaki Katoh)
忍者一族「タイガー党」に所属する忍者で、ライバルである「コブラ党」を倒すためにサバイバルアーツへ入門した。24歳。攻撃力や防御力は低いものの、手裏剣や五段ジャンプをはじめとする、技の多彩さからこのゲーム最強のキャラクターとして名高い。ちなみに彼の役者は日本人である。海外版の対CPU戦では7番目の相手として登場。
- ターシャ(演:Saskia)
くノ一一族「コブラ党」に所属するくノ一で、「タイガー党」を倒すためにサバイバルアーツへ入門した。20歳。茶髪のストレートロングヘアの美女。しかしくノ一にも関わらず刀の技しか持たないので、技のバリエーションに物足りなさを感じるのが難点。海外版の対CPU戦では5番目の相手として登場。
- マンゴ(演:Kanda David)
軍人。戦いに生きがいを感じており、もっと効率よく戦うためにサバイバルアーツへ入門。28歳だが、頭がはげている(失礼)のように見えるのでどう見てもその年齢には見えない。多彩な武器を使い遠距離戦を得意とするが、逆に近距離戦は苦手な傾向がある。海外版の対CPU戦では最初の相手として登場。
- ケイン(演:Hideaki Takahashi)
銀色の肌と緑色の血を持つ大柄な宇宙人。129歳の最年長。貧困に苦しむ家族を養うための力を身につけるために地球を来て、サバイバルアーツへ入門した。出稼ぎのためにわざわざ地球へ来たのだが、他の手段はなかったのか・・・。全キャラクターの中では最も重い。ヒリュウと同じく、役者は日本人でスカラベのスタッフの方。海外版の対CPU戦では2番目の相手として登場。
- サンタナ(演:Hose Brand)
更なる力を求めるためにサバイバルアーツへ入門した悪役レスラー。28歳。プロレス技を使った技が強力なパワーファイター。特に相手をボコボコにするかのように徹底的に叩きのめす「サンタナスペシャル」はなかなかの見物。海外版の対CPU戦では3番目の相手として登場。
NPC
- ダンテル(演:Sam Radetsky)
サバイバルアーツの創始者で、本作のラスボス。不老不死の肉体を得ることが真の目的としており、その為に弟子達を戦わせてその命を喰らっていた。技はラスボスであってかなり多彩。倒すと、なぜか様々な歴史上の人物(ヒトラー、信長、般若など)の顔が出てくる。
総評
本作品は実写格ゲーにしてはグラフィックは良質で、操作性も安定している。しかしアーケードの出回りは非常に悪く、苦情も出たこともあったので作品としての知名度は非常に低い。一方海外では、不名誉にも「最悪のモータルコンバットクローンゲーム」のランキングにノミネートされてしまっている。芳しい評価は得られなかったものの、「受け身システム」や「武器を拾って戦うスタイル」など後発の格闘ゲームに影響を与えた功績はあるとも言えよう。
関連タグ
類似作品
大江戸ファイト:1994年ににカネコから発売されたモーコン系格闘ゲーム。本作品と同じく和製ゲーで残虐描写を含んでいる。