キーリ(プリコネ)
きーり
人物(?)
シャドウの調査をする中でカスミが出会った、彼女の姿形を模倣したシャドウ。
しかし探偵らしい尊大な物言いで話すカスミとは違い、普通の敬語口調でありどこか気弱な印象を見せる少女。
どういうわけかカスミを「名探偵さん」、主人公を「先輩」と呼称し、最初は主人公に、コミュニケーションを重ねるうちにカスミにも無邪気に懐く姿を見せる。
当初はカスミからしてみれば意味のないフレーズを繰り返すだけであったが、主人公には何故か反応を示し、次第にカスミとも会話できる程度まで発展した。
また、キーリという名前はカスミ本人が名付けたものであり、曰く「彼女が繰り返すフレーズの中に名前らしきものを確認したからとりあえずそれをもじって用いている」とのこと。
彼女が繰り返す意味のないフレーズとは、前作プリンセスコネクト!における霧原かすみ…つまり記憶が改変される前のカスミ自身のセリフそのもの。
カスミとは違うキーリの人格も、霧原かすみとしてのソレ…幼い頃から憧れた探偵の理想像をキャラとして振る舞っているカスミではない、カスミ本来の人格・正確が反映されたものであり、カスミ本人はそれを「私の外に構築された私自身」「録音された己の声に違和感を覚えるように、見ているだけで些細な差異が気になって堪らなくなる」と称した。
そんなキーリの姿に、次第にカスミも親しみを覚えるが…
もうひとりの私
次第にキーリは衰弱し、世界から消え失せようとしてしまう。
本来「世界におけるバグ」「強引な『再構築』と何らかの悪意により歪んでしまった、この世界に発生した齟齬」がシャドウの本質であり、キーリもまたその例外ではなかった。
カスミはこれまでキーリが存在を保てた要因を主人公の力にあるとし、その発動を懇願するが、結局は対症療法であり根本的な解決には至らずじまいのままである。
その後、アメスの見せる夢の世界では「学校の飼育小屋や花壇が荒らされるという事件を解決した際、保健所に処分されそうになりあわてて保護した猫」という設定で登場。
リマと同じくmimi(無印におけるアストルムへダイブするVRツール。翻訳機能も備えており、リマの他にRでは外国人のペコリーヌも用いている)でコミュニケーションを取れることを発見したかすみの手により、彼女と短い言葉を交わした。
シャドウとしてのキーリの消滅はどうあがいても免れないものの、同じデータ上の生命体にシンパシーを抱いたアメスの計らいで自我のみが彼女の空き領域に保護されるという形で生存。アメスの見せる夢の世界でのみの再会を約束された。
『先輩たちのことが、大好きです』
『だから、お別れは嫌でした』
『名探偵さん』
『ありがとう』
『お別れが寂しいって、思ってくれて』
『私の生存を願ってくれて、ありがとう』
なお、アメスのセリフからもキーリの消滅が避けられないものであることは否定できないが、カスミのキャラストーリーは消えかかるキーリを嘆くカスミのセリフで終わっており、その後を示すナレーション等も挿入されていない。言ってみればやや尻切れトンボな印象が拭えない結末となっている。
ただし、ナナカ を筆頭に☆6キャラストーリーで☆5までで解決しなかったストーリーの結末が描かれたキャラクターもおり、いずれ実装されるカスミの☆6に期待が寄せられる。
アニメにおけるキーリ
第4話から登場。
概ね上記キャラクターストーリーと共通する流れだが、カスミと主人公との三人で展開されたゲーム版との最大の相違点として、その場に【美食殿】【自警団(カォン)】の面々が居合わせている。そのためカスミやユウキの他にコッコロに懐いた姿を見せている。
また、キーリに自我が芽生えた理由についてもカスミの推理という形でユウキの能力が原因であることが示唆されており、ゲームにおいても(セリフとしてはっきりと触れられてはいないものの)同様に主人公が能力を発動すると同時に言葉を発し始めている。
立ち絵一つしか存在しなかったゲーム版とは違い、明確に一人のキャラクターとして表情豊かなキーリを堪能することができる。
また、「自分と瓜二つというのはどうも落ち着かない」というカスミの発案でまさかの別の服装・髪型に着替えるという数少ないキーリファン垂涎の展開も。
普段の探偵衣装ではなく普通の少女らしい服装に着替え、ピンクのリボンでお団子に纏められた髪型はゲーム版のカスミのどの別衣装とも異なる印象であり、またこれをきっかけに更にカスミに懐く姿を見せた。
該当話のサブタイトル「駆け出しの名探偵~ミロワールに想いを寄せて~」もミロワール=鏡というキャラストーリーにおいてキーリを指して使われた表現が用いられており、総じていちキャラストーリーの端役だったゲームからは大きな出世を果たしたとも言えるが、そちらでの結末を知っている視聴者からはこれから地面に叩きつけて粉々にする壺の価値と由来を丁寧に説明する回という感想も。
カスミの頬を舐めるシーンは上記ゲーム版キャラストーリー8話における、猫のキーリとかすみの一枚絵と全く同じ構図となっている。ただしキーリが猫となったのは上記のような経緯があるため、アニメ版のそれらしい仕草はあくまでもファンサービスと考えられる。