概要
ムーミントロールの親友。見た目は人間に近いが、「ムムリク」と呼ばれる妖精である(しっぽが描かれた挿絵もあり)。
自由と孤独、そして音楽を愛する旅人。普段はテント暮らしで魚などを釣り、冬になるとムーミン谷から離れて南の国へ旅に行き、春先になるとまたムーミン谷に戻ってくるという生活をしている。
原作は『ムーミン谷の彗星』で初登場。河原でキャンプをしていたところ、天文台を目指すムーミントロールたちと出会い、そのまま道案内がてら同行することになった。
彼の自由気ままな生き方や独自の価値観は今なお多くのファンを惹き付けており、ムーミンシリーズ随一の人気キャラクター。
外見
日本で放映された旧ムーミン、新ムーミンと称される昭和版と楽しいムーミン一家(冒険日記)ではデザインが大きく変わっている。
また、原作とアニメの他に劇場公開されたパペット版のデザインもあり、このスナフキンが歴代で最も異彩を放つデザインと言える。
- 旧ムーミン版(旧スナ)(CV:西本裕行)
原作に近い見た目でハーフパンツ。頭身が高い。頭髪は描かれていない。
- 新ムーミン版(新スナ)(CV:西本裕行)
頭髪が出現。頭身が高く大人びている。
- 楽しいムーミン一家版(平スナ)(CV:子安武人)
最も知名度が高いデザイン。頭身は低く顔立ちも幼い。頭髪が描かれている。
ストレートの金髪と明るい青緑色の瞳。裸足。他のスナフキンに比べると知名度は低め。
- 劇場版 ムーミン 南の海で楽しいバカンス版(CV:子安武人)
旧スナと同じく頭髪は描かれておらず、顔色はグレー。黒い手袋をしてる。
性格
基本的には理知的で大人びた性格だが、外見同様に作品によって違いがある。
原作では人付き合いが苦手で、ムーミン一家には心を開くが、それ以外であまり交流がない相手には無愛想なことが多い。
自由人で命令・指図されることを嫌い、公園の「芝生に入るべからず」という看板に激怒して抜き捨てたことがある。また、物にも執着しないタイプで、基本的には一張羅にハーモニカというスタイルを貫く。
昭和版ではハーモニカではなくギターを弾き語り、かなりクールな性格の持ち主。「楽しいムーミン一家」では原作同様にハーモニカを吹くようになった。知的で温和、今までのスナフキンより周囲との交流も多いなどの変化がある。
しかし、アニメ『楽しいムーミン一家』第41話「ムーミン谷の怪事件」ではとんでもない発言をしており…。
(いきさつはテロスキンの項へ)
1992年公開の劇場アニメ「楽しいムーミン一家 ムーミン谷の彗星」でも怪物アンゴスツーラを爽やかな声で罵倒するなど、意外すぎる一面を見せた。
家族
- ヨクサル(父親)
ムーミンパパの友人。原作ではスナフキンとの再会を果たしたがアニメでは省略。アニメ版では「楽しいムーミン一家」でのムーミンパパの昔話にのみ登場。声優は子安武人。
「ふっへっ」が口癖で、自由を好むところはスナフキンに受け継がれている。
- ミムラ夫人(母親)
スナフキン、ミイ、ミムラねえさんの他にも大勢のミムラっ子がいる。
前向きかつマイペースな女性で、小説『ムーミンパパの思い出』ではその豪快な生きざまにヨクサルが惚れ込んだことが判明。
特にきょうだい関係は複雑になっているため、詳しくはこちらを参照。
余談
名前の意味は「嗅ぎ煙草(スナフ)を吸う人」で、原作(スウェーデン語)では「スヌスムムリク」(嗅ぎ煙草兄さん)となる。
ただ、日本人にとっては読みづらいため、英語訳である「スナフキン」が採用された。アニメのスナフキンはパイプ煙草を愛用している。
作者トーベ・ヤンソンの昔の恋人がモデルになっているとのことだが、「ムーミン画集 - ふたつの家族 -」ではトーべの母方の叔父も関係しているという。
都市伝説
その謎めいた雰囲気からか、以下のような都市伝説もある。
- 『核戦争後に唯一生き残った人類で、世界の行末を見守るために旅をしている』
- 『退役軍人で、核戦争後にはぐれた原隊を探している』
なお、これは「スナフキンは人類ではなく妖精」「原作発表が1925年であり、当時核兵器は存在していない」などの理由から否定された。
関連イラスト
関連タグ
美スナ…更に頭身が高く美形に描かれたスナフキン。