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藤波の宮の編集履歴

2022-04-21 14:23:50 バージョン

藤波の宮

ふじなみのみや

藤波の宮とは、「烏に単は似合わない」の登場人物。

概要

藤波の宮とは、【八咫烏シリーズ】の第一作目烏に単は似合わないの登場人物。

作中での呼ばれ方は藤波


十六夜から生まれた若宮(奈月彦)の同母妹であり、内親王。年は烏に単は似合わない時点で12歳。

あせびの母、浮雲が彼女の教育係をつとめたため面識があり、姉妹同然の間柄。

あせびのことを「おねえさま」と呼び慕っている。


姉のように慕っているあせびが急遽登殿したことで、自身の兄の若宮に入内し、本当の姉になって欲しいと考えている。そのため宗家という中立の立場だが、あせびに協力したり、肩入れすることが多い。


容姿

父親似で貴族的ではあるものの、比較的凡庸な面差し。

美人の母親そっくりの兄の奈月彦とは似ていない。

本人はそのことに劣等感を抱いているような描写がある。


人物

年相応の性格。内親王という意識はやや欠けている。

桜花宮全体の雰囲気が悪くなると同時に、徐々に感情的になる面や疲弊していく面が多くなり、あせびを后に推しているということを隠しもしていない。


早桃が急死した際は、「こんなことになるなら自分の女房に取り立てるのではなかった」と憔悴し、非常に動揺していた。


関連タグ

八咫烏シリーズ 烏に単は似合わない














































ネタバレ注意




早桃が亡くなったのは、彼女が誤って早桃を桜花宮の下の崖へ突き落としたためである。

彼女はしきりにあせびが入内することを強く望んでいた。

そのため、あせびから「早桃が私のことを嫌いになって、浜木綿に自分が下男を呼ぶこと(桜花宮内の禁止事項)を言いつけるかもしれない」「そうすれば自分は宿下りをすることになる」と相談され、あせびから「助けてほしい」と頼まれる。

それに協力し、早桃を桜花宮からなりふり構わず追い出そうとする。

彼女から「あせびはあなたの思っているような人ではないかも」という言葉に耳を貸さず激怒、勢い余って彼女を突き落としてしまったのだった。


藤波はあくまで追い出そうとしており、殺そうとは思っていなかった。早桃失踪後、徐々に彼女がおかしくなっていったのはこの為である。


そしてあせびに異常に肩入れしていた理由は、


・貴族の世界の窮屈さに、日頃から嫌気が差していた

・母親は故人、大好きな兄は不在、女房達は自分を内親王と扱う為、本当の自分を理解する人間がいない

・美しい母と兄に似ていない、父親似の凡庸な自分の容姿にコンプレックスを抱いていた

・自分の目指す姿として手本とされていたのは、あの大紫の御前

・育ての母浮雲と、その娘あせびは幼い記憶の中で異様に美化されていた


などの取り巻く環境が原因だったと思われる。

年相応の少女であったため、内親王の責務を疎かにして自分が信じていたあせびが優位になるよう、振る舞っていたのである。

しかしあせびは藤波の考えるような「真心のあるような人間」ではなく、結局悪意の持たないあせびに徹底的に利用され、「わたしのためにしてくれたことなのに」「自分が誤解を招くような言い方をしたから」「不運な巡り合わせ」「お可哀想に…」と天女のような汚れを知らぬ顔で責任を全て藤波に押しつけた。


藤波はそれでも狂信していたあせびを庇い、「あせびでなければ耐えられない」「こんな愚かな過ちを重ねた後でも、自分を嫌いにならないでほしい」と兄に縋るが、若宮からは真実を糾弾され、「早桃たちにしたことを無かったことにはしない」と切り捨てられた。

それはどんな罵倒の言葉より重く、藤波は兄に見限られたことで抜け殻のようになってしまった。

その後は大紫の御前の計らいにより、尼寺預かりの身になっている。





























更なるネタバレ














追憶の烏」にて、藤波に仕えていた滝本の視点から、彼女の顛末が語られる。

生まれてすぐに毒をもられて母親の十六夜が頓死。その犯人に挙げられた、育ての母の候補に上がっていた浜木綿の母、夕虹が失脚。

どこまでが誰の思惑か分からないが、浮雲が彼女の育ての母親となる。

浮雲はひたすら藤波を甘やかし、何一つ咎めることをせず、自身の娘のあせびと自邸で遊ばせた。

息苦しい生活を強いられていた藤波にとっては「夢のような時間」であり、浮雲母娘に非常に懐くようになる。


一方滝本は藤波に悪影響が出ないか心配して厳しく接していたが、逆に藤波と心理的な距離感を生むことになった。

そして藤波は、高飛車で、我が儘で、神経質な娘に成長していった。


またその頃から兄の若宮は藤波に会いに来るようになる。

藤波が知っている男は父と兄だけであり、美しく優しい実兄に、恋情を抱いていた。


兄に拒絶されたことに絶望したのは家族以上の意識があったためである。

兄の相手があせびでなければ許せなかったのは、恋を諦めて姉と呼び親しむあせびを皇后に推した為。




その後、大紫の御前の逆鱗に触れる行いをしたため、若宮殺害の犯人の濡れ衣を着せられようとする。

しかし何故か藤波は自ら若宮を殺害し、かつて殺した早桃同様、欄干から谷底に飛び降りて自害した。

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