人造人間キカイダーとは
概要
石ノ森章太郎氏原作の漫画・特撮番組。仮面ライダーで爆発した変身ヒーローブームに触発された形で制作された変身ヒーロー番組。善と悪の狭間で苦悩し成長する左右非対称のデザインの主人公キカイダーや、キカイダーを倒すことを生き甲斐とするアンチヒーローの完成形・ハカイダーなどのキャラクター像はその後の特撮番組や漫画・アニメーション作品に絶大な影響を与えた。余談だがハワイでは非常に高い人気があり、2002年に4月12日が「ジェネレーション・キカイダー・デイ」に、2007年に5月19日が「キカイダー・ブラザーズ・デイ」に制定されるなど、日本では想像できないほどの支持を得ている。
ストーリー
・特撮番組版
プロフェッサー・ギル率いる犯罪組織ダークを倒すために光明寺博士に作られた人造人間・キカイダーことジローが不完全な良心回路によって善と悪の狭間で揺さぶられつつも成長し戦ってゆくというもの。物語後半からハカイダーの登場によって盛り上がりをみせる。
・漫画版
こちらは童話「ピノキオ」を物語の下敷きにしている。おおむね特撮版と同じだが、よりハードかつシリアスな内容となっている。特に終盤にキカイダーの兄弟が敵に改造され、キカイダーが兄弟同士の殺し合いをする場面、全てに決着を付け去ってゆくジローにナレーションが「こうしてピノキオは人間になれました、めでたしめでたし。だけど……ピノキオは人間になって本当に幸せになれたのでしょうか……?」と語りかけるシーンは今でも語りぐさとなっている。
なお、2001年に放映されたTVアニメ版はこちらが原作となっている。
キャラクター
人造人間キカイダー
光明寺博士によって作られた人造人間(戦闘用アンドロイド)。人間形態時の呼び名はジロー。善悪の判断が出来る「良心回路」を持っているため人間に非常に近い考え方が出来るのだが、その良心回路が不完全であるため善と悪の間で絶えず苦悩にさらされている。容姿が左右非対称である種グロテスクなのも良心回路が不完全なためである。
高い戦闘能力を持っており、必殺技はあらゆるものを破壊する手刀「デンジ・エンド」
両肩に備え付けられたスイッチを押すことで戦闘形態たるキカイダーに変身する。
ハカイダー
犯罪組織ダークに操られた光明寺博士がキカイダーを倒すために作った人造人間。キカイダーを倒すことを生き甲斐としている。特撮版では漫画版に比べ彼のキャラクターはより掘り下げて描写されており、特にキカイダーを別のロボット・赤地雷ガマに倒された際に自らの存在意義を失ってゲシュタルト崩壊してしまう様は未だに語りぐさとなっている。
余談
人造人間キカイダーのデザイン、キャラクター造形、人間関係は後の作品にも多大な影響を与えている。例を挙げると・・・
・・・っとまぁこんなカンジ。
・オマケ
別にモチーフにしてるわけじゃないけどよくキカイダーネタにされる八意永琳。