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辞書的な意味
ハイパーインフレーション(英語: Hyperinflation)とは、非常にペースの早いインフレーションのことである。詳しくは→ハイパーインフレ
住吉九『ハイパーインフレーション』
住吉九による経済+帝国主義+ショタ+絶頂漫画。ジャンプ+の漫画賞「超速!連載グランプリ2019」ゴールドグランプリを獲得して、2020年11月27日より少年ジャンプ+で連載中。
次にくるマンガ大賞2021Webマンガ部門第6位。
掲載媒体の少年ジャンプ+では「ハイテンションギャグ」と分類されており、実際に台詞回しなどにギャグ漫画のようなシリアスな笑いが随所に盛り込まれている。
その一方で能力を駆使した知略サスペンスのような一面や、近代の通貨製造技術を紹介する場面も見られており、内容を高く評価する声も多い。
あらすじ
ヴィクトニア帝国の奴隷狩りによって両親を失ったガブール人の少年ルーク。奴隷狩りにより最愛の姉ハルまでも攫われたルークは、リビドーにより彼自身の細身から偽造紙幣を射出する特殊能力を駆使した知略で帝国を倒すことを決意する。
登場人物
ルーク一味
主人公の少年。別名「贋王ルーク」。元より帝国の書物を読みヴィクトニア語を理解しており、贋金作りにも明るい。ハルを攫われたのを契機にガブール神から生殖能力と引き換えに「ベルク札」の贋札製造能力を得た。服の露出度が高い。
ハル
ルークの姉で、ルーク達の村の巫女。「力」について何らかの秘密を知っている。過去にレジャットと会い、「力」の秘密を探ろうとした彼を退けている。
「大きな赤ちゃん」の通り名をもつ奴隷商。儲け話に目がなく、どんな非常時にも金儲けを最優先に考える。その際に非常に頭が切れるカリスマ性も持つ。人、モノ問わず目に入るものに値段を付ける癖がある。(ベルク換算)
グレシャムの部下で没落貴族。おそらく本作で最も律儀かつ最も影の薄い人物。雇い主となったグレシャムに尽くしているが、同時にルークの人生が狂うことを危惧している。後に出身国でハイパーインフレが起こっていたことが判明する。
森に捨てられて育ったガブール人の野生児。ハル姉(の人形)が好き。女性でありほぼ全裸なのだが、あまりエロくはない。作中において野生で培った腕力や俊敏さを活かした戦闘をみせている。ルークからヴィクト語を教えられたため、片言で会話はできるが、文字までは理解できない。
クルツ
帝国で高利貸を営むガブール老人。60歳まで奴隷であったが解放後にガブール人の取り立て人組織を構成して財を成し、一門でルークに協力する。
ビオラ
芸術家の女性。贋札作りの技術面を担当する。共に贋札作りを働いた職人たち曰く「だらしないし傲慢きちだ」「性格も悪いし口も悪い」「そのくせ人一倍繊細で」「猫みたいにときどき優しくなる」。
ヴィクトニア帝国
ガブール人反乱軍のリーダーだが、実は、ガブール系ヴィクトニア人で帝国情報部所属のスパイ。ルークの特殊能力を探っている。なお、「レジャット」は偽名らしい。
コレット
レジャットの部下。小柄な若い女性で、銃撃が得意。銃に対してただならぬ愛着を見せている。
ヨゼン
レジャットの部下。頭に髷のある東国の大男で、剣技が得意。ヴィクトニア帝国には髪結床がないため、髷はかなり大きい。
贋作殺し
偽造不可能とされる帝国の紙幣製造を担当する美術工芸家。用紙やインキをはじめ、原図や原版の作製、印刷、仕上など全工程の知識を持つ。美術工芸において他者の追従を許さない、認めない。そして、紙幣の判別方法は文字通り紙幣を食べること。
用語
ガブール神
ガブール人が崇める、「モアイ」のような姿の神。時に、生殖能力を凌駕する欲望を持つガブール人の子供に特別な「力」を与える。「力」が与えられ、同胞のガブール人達を救った少年達は「救世主伝説」としてガブール人の巫女(ハルなど)から語り継がれている。過去の救世主は「銃の量産」や「蝗害」を引き起こしたことが確認されている。
ベルク札
本作の根幹を成す紙幣である。ヴィクトニア帝国やその植民地で広く流通しており、偽装防止のため表面にそれぞれ異なる番号が印字されている。ルークの出すベルク札(通称:ハイパーノート)が贋札である理由は、番号が全て同じだからである。したがって、番号をごまかすことができれば本物のベルク札と変わり無い。また、ルークが射出できるベルク札の量は1日あたり約1億ベルク。