「天才」の名をほしいままにする絵師で、本人が描く美人画よりも美しいと評判の美男子。
「有村礼の描く女性に似ている」と言われるのは、東京市中の女性にとって最上級の誉め言葉である。 礼が表紙を描いた雑誌は完売すると言われ、その謝礼も目が眩むほど高いが、先述の理由から「至楽社」には普通の値段で描いている。
銀座一丁目の裏通りにある土蔵に住んでいる。初めは、ホームズの話の続きが気になり、里見高広が来るのを心待ちにしていたが、次第に彼の純朴な人柄に惹かれ、友人関係を築く。
ホームズ好きが高じ、探偵の真似事ができるような事件が起こると、他人の迷惑も顧みず嬉しそうな顔をする。