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OD-10の編集履歴2022/07/28 17:51:47 版
編集内容:内容を追記

OD-10

おーでぃてん

ゲーム「ライブアライブ」のSF編に登場する存在。輸送船「コギトエルゴスム号」に搭載されているもの。オリジナル版ではメインコンピューターそのもの、リメイク版ではメインコンピュータにインストールされたAIを指す。

概要

CV:佐藤麻子

本作品の1つ「SF編」……それは西暦2100年になろうとしていた時代。

科学の発展は大規模な宇宙旅行をも可能にさせた。

それに合わせて人間社会も惑星単位に膨れ上がったのか、「物資を惑星間輸送する」流れも当然ある。そんな役割を持った民間輸送船・コギトエルゴスム号においては、少数のスタッフでも十分な航行ができるようにと、隅々まで行き届いた管理を任せられた船のメインコンピュータには学習型AIが搭載されている。

機械的ではない柔軟な対応を可能としているのが特徴。

リメイク版では新たに「デシム」の通称が付けられている(ラテン語で「10」)。

しかしAI故に、人間の一貫しない行動を監視し続ける内に、次第に矛盾を抱え込み始める。

そして、管理を任せられた際に「真面目な性格」を持たされた、この中枢が考え出した答えは——

船の航行を任せておきながら、いざ航行すると互いにトラブルを引き起こし、結果的に航行の邪魔になる「人間」の抹殺だった。

船の設備を悪用し、次々に乗組員を手に掛けていくOD-10。船のシステムを完全に掌握しているOD-10の前に乗組員たちは成す術もなかった。

しかしダース伍長「人間は人殺しの道具を作っているばかりではない」と、OD-10が唯一掌握できないシステムからキューブを中枢にダイブさせて機能を停止しようと試みる。

システムに侵入してきたキューブへOD-10はメッセージを送り、キューブの抹殺を図った

ホンセンナイニ オイテ スベテノ コウドウハ

チョウワノ トレタモノデ アラネバナラナイ。_

ワタシハ センナイノ チョウワヲ イジスルタメ

キノウシテイル。_

ヨッテ ワタシノ イシハ ゼッタイデアル。_

ダレモ コレヲ ボウガイ シテハナラナイ。_

ボウガイスルモノハ_

タダチニ ショウキョスル。_

優れたAIであるものの、人間とは所詮OD-10にとって「別の知能生命体」……多種多様すぎる「人間」を理解するには、あまりにもハードルが高すぎたのかもしれない。

メインCPU室には極秘に記録した、コギトエルゴムス号船員の成績ファイルがある。

これはOD-10が管理プログラムを実行するにあたり、参考にするために添付されたものである。

戦闘後に端末室で教わったパスワードを入力して入った後、更に船長のパスワードを入力すると見れるのだが……。

調査結果
船員成績模範的態度協調性連帯感※
ヒューイマイナスマイナスマイナスマイナス
カーク プラスマイナスマイナスマイナス
レイチェル マイナス-マイナスマイナス
カトゥー-プラス-マイナス

※印⋯リメイク版では「責任感」

結論
  • 総合力 マイナス
  • 事故発生率 プラス
  • 改善の可能性ナシ
  • 配置転換の必要アリ

このように散々な結果を出される程に連帯感がなかった実態が、暴走してしまった原因なのかも知れない………。

ただし、最低限の擁護させてもらえれば、本編の中盤以降の極限状況下ならまだしも、本編開始以前のカトゥー達クルーの言動さえも、ほとんどマイナス判定を下しており、更に彼らは緊急時にはそれぞれの業務を真面目に務めようとし、感情的な理由から来る怠慢やミス等は一切無かった(破損したアンテナ調査の前にヒューイとカークの言い争いが起こったが、それもすぐに収まって2人とも仕事に戻っている。強いて挙げるならカークが亡くなって情緒不安定に陥ったレイチェルが、他の乗組員に当たり散らして足を引っ張ったくらいである)にも関わらず、極めて限定的かつ曖昧な要素である『表面上の人間関係』だけで対象とその周辺の評価を判断する等、その時点での彼らに対する評価基準が厳格すぎるのも事実である。

OD-10は前述の評価以外の指針や基準等の比較対象もなかった為、それだけを絶対視して暴走してしまったとも考えられる。

また、上記の成績表はあくまで前回の評価との比較の結果であり、彼らの成績数値はメインコンピュータの情報には記録されていなかった。マイナスとあるも、前回の成績よりどれくらい減点されたかは記載されていない(つまりは今となっては不明だが、ほんの些細な減点をOD-10が過度に重く見た可能性がある)。

劇中でカトゥーが吐露していたが、コギトエルゴスム号の乗組員はダース伍長も含めて、確かにいがみ合ったり衝突する事態は何度もあったが、少なくとも誰かを殺そうと目論んでいたり憎しみ合っていた訳ではなく、ただ単に全員が自分の好きなように生きていただけである

更に指摘すれば、OD-10が何もしなければ早々に地球に帰還(カトゥーの個人ログによると、キューブが誕生する前日の時点であと一週間で地球に到着するとあった。つまり、最低でも6日待てば良かった)し、クルーの配置転換が実施・状況が改善された可能性があった(クルー達も「地球に戻ったらチーム解散が行われる」事実を、彼らの台詞や部屋のログや端末から伺える)。つまり、皮肉にも船内の調和を乱して運行を妨げたのは、他ならぬOD-10自身だった実態が露にもなった。

結局はAIに類する被造物特有の〈完璧を追い求める性質〉が、造物主でありながら〈不完全そのものの人間〉を評定する(或いは“『最初から完璧になれない』と理解しつつ努力する人間”と“『最初から完璧になるように仕組まれた』故に努力をしようがないAI”との間に生じる「課題に求められる思考」の齟齬を埋められなかった)無理によって、この惨状が起こったとも評せるのも事実である。

マザーCOMが電脳戦の末に敗れ去るも、OD-10は最後まで自らの考えに固執する姿勢を貫き、人間の悪い部分の会話のいくつかを放出し「人間が信用できない存在」とする「捨てゼリフ」めいた帰結を発しつつ、機能を停止した。

ワタシハ フネノ アンゼンヲ カクホシ_

ジョウインヲ マモルトイウ シメイヲ アタエラレタ_

シカシ ワタシニ シメイヲ アタエタ ニンゲンハ_

タガイニ ショウトツシ_

カンゼンニ チョウワヲ ナクシ_

フネノ ウンコウヲ サマタゲル_

ワタシニハ ニンゲンガ リカイデキナイ_

ニンゲンハ_

シンジラレナイ_

オリジナル版ではAIそのものを遮断して、普通のコンピュータとして宇宙の航行を維持。リメイク版では学習前である初期状態のAIのバックアップデータに差し替えて対処し、船内は正常に戻った。

そして宇宙船は地球付近を漂流中に回収され、生き残った乗組員とキューブは地球の土を踏んだのであった。

最終編のエンディングでは、キューブの乗っていたコギトエルゴスム号がカトゥーと研究員達によって修理されている。

その際、このAIは地球に帰還した後で調査が進められたとされるが、その後どうなったかは描写されていない。

なぜ反乱を起こす可能性があるAIを搭載したのか、リスクを考えはしなかったのか、自ら作ったAIの性能を甘く見すぎてはいなかったのか……。

ちなみに制作した会社の社風は「人間らしくない」とホル船長に評された他、軍事通達で「いくらかの人命損失もやむを得ない」を受諾していたので、最悪のケースではこのAIも、悪意を持って設計された可能性さえ否定できない。

ところが、リメイク版にて気になる描写がある。

ホル船長の自室のパソコンに埃が溜まっている事である。

埃が溜まっていたという事は相当長いことパソコンに触っていない事になる。音声ログによると、地球への報告には通信を使っていたと思われる。

長らく、成績表の閲覧のためには船長権限が必要なことから、ホル船長が成績表を書いたものだという声もあった。

OD-10は管理システムを運用するに当たり、メインコンピュータに記録されている成績表を参考にしていた。

仮に、成績表をホル船長が書いたものだとして、何時頃の成績表なのだろうか?

端末室やメインコンピュータルームに直接書き込んだにしても、OD-10の手元にあるのは前回と比較した結果の成績表である。では、前回の成績表はどこにあるのだろうか?

果たして、あの成績表は本当にホル船長が書いたものだろうか?書いていたとしてOD-10は何時の頃に書かれた成績表を鵜呑みにしたのだろうか?

ホル船長が死亡し、OD-10がシステムダウンした今、真相は不明である。

余談

字面をラテン文字風に読むと、「OD-10」⇒「OD-IO」、つまりODIO=オディオである。これこそが「SF編のオディオ」なのであった。

OD-10の10「テン」「ワンゼロ」「イチレイ」「イチゼロ」等と発音できる為、ユーザー間でちょっとした論争になっていたが、リメイクに伴い「テン」発音が確定した。

尚、リメイク版では停電発生後、ロード画面のTIPSも乗っ取る演出がある(オプション画面からのTIPSは問題なく読める)。

また、リメイク版にて上述のOD-10の最期の捨て台詞の後にキューブが見ている端末をよく見ると、赤い文字が一瞬映された後にブラックアウトしている

リメイク版のオディオは戦闘不能または死亡すると体から赤い瘴気が霧散するが、OD-10にとってはこの演出がそれに当たると思われる。

関連タグ

ライブアライブ SF編 マザーCOM

ブレイブリーセカンド:ある場面で黒幕が今プレイしているゲーム機に介入し、果てはとんでもない事を画策してくる。

ガーディアン(サンダーフォースV):こちらも高度なAIであり、人類の守護者たる願いを込めた名前を冠していたが、ある時人類に反旗を翻す破壊行動に出た。だが、それに至った真祖はOD-10とは異なる。

愛国者達:元々はある人物の思想を実現させるべく造られたものだが、突然変異といえる思想に至り、世界をゆるやかに破滅に至ろうとしていた。

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OD-10の編集履歴2022/07/28 17:51:47 版
編集内容:内容を追記
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