概要
CV:稲田徹(リメイク版)
舞台となるコギトエルゴスム号の船長。
地球にベヒーモスを運搬するという任務を果たすため、乗組員たちをまとめあげていた。
自分たちが所属している会社のやり方が人間らしくないことを悩んでおり、乗組員曰くたびたび自分たちの立場をかばっていたという。
しかし中盤にさしかかり船内に原因のわからないトラブルが発生した頃から対応がおかしくなり始める。
鍵のかかった部屋に踏み込むと、顔色が悪化した状態で急死していた。
音声記録を覗いてみると、どうやら有毒ガスのようなものが部屋に自動的に噴射されて中毒死したらしい。
民間輸送船にしては不気味な死因である(後に軍部の命令で「ベヒーモスの運搬のためであれば人命の損失もやむをえないものとする」という非人道的な通達がなされていた)。
また、この事件が発生したタイミングは、カーク・ウェルズが船外で破損した通信アンテナを確認するため船外へ出た時に生命維持装置を切られて死亡した時期とほぼ同一(カーク達がエアロックに向かった時にレイチェルが船長に報告しているが、この時から様子がおかしい事を臭わせている)であり、何者かが故意にパニックを広げて状況判断力を奪う作戦であったとみられる。
船長およびカークの作為的過ぎるタイミングの死、不自然な部屋の施錠、アンテナの破損、さらにその後も続く原因不明瞭の事件の数々の全ての犯人がわかるのはもう少し先のことである。
ちなみに、カトゥーの自室にある船内記録によると、本編が始まる前日に、カトゥーがキューブを制作している場に顔を出している事が記されている。
余談
SF編のプレイヤー間では評価が分かれがちなキャラの一人である。
シナリオでは本人が登場する前に死んでしまっているため、実際にはどんな人物だったのかは不明なのだが、ブラック気味なことが示唆されている社の方針からクルーを守ろうとしていたと言われるなど、基本的に部下思いな人柄は窺えるものの、物語の中ではカーク、ヒューイ、レイチェルの微妙な関係を半ば放置し、結果として今回の事件が起こる遠因を作った事から、一部のプレイヤーの中では“あまり船長には相応しくない人間だったのでは”とか“彼がしっかり三人のケアをしていればこんなことにはならなかったのでは”と、その船長としての資質を疑問視する声もあった。
とはいえ、終盤にて読むことができるクルー達の成績表には、前回の評価に比べて彼ら全体の評価が下がっている事を指摘し、「配置転換の必要あり」とその対処を検討しており(あくまで前回比なので、別の状況ならばクルー達は何も問題はなかった可能性もある)、決して三者が抱えていた問題を認識していなかったわけでも、それの対応について考えていなかったわけでもなかった。
三人の関係を放置していたのも、この時点では各々の業務に支障が出るほどのこともなかったため、まだ急く必要は無いと判断し、今回の仕事が終わった後で改めて彼らの処遇を決めるつもりだったとも推測できる(少なくとも黒幕が手を下す前は、クルー達は喧嘩することはあってもすぐに切り替えて業務を再開していた。そもそも、船長を含めて乗組員がたったの5名しかいないあの船では即座の人員の配置換えは難しいということにも留意しておくべきである)。
また、各々の成績表には「改善の可能性なし」と記載されており、何もしていなかった訳ではなく、船内の人間関係改善に努めたが効果がなかったという可能性も考えられる。
船内ではむしろ優等生な方だったヒューイの成績については全項目を減点としているが、船長補佐を任せているからには私情に悩む彼にあえて厳しく採点したという可能性がある。
もし生存していて、ヒューイが瀕死のカークを救おうと必死に救命処置をしたり、冷静さを失ってヒステリックを起こしたレイチェルをダース伍長と共に制止している場面を見ていれば、彼に対する評価も変わっていたかもしれない。
航海途中で搭乗したダース伍長を除いてクルー達から慕われている事が彼らの台詞からも伝わり、ダース伍長が船長に疑惑を抱く発言をした際にはカトゥーは信じられないと言わんばかりの反応を見せていた。その艦長が生きてきちんと指揮を執っていれば有事の際にもクルーが纏まって行動でき、特に問題なく航海を終わらせていたかも知れず、果たして事件の黒幕が彼を真っ先に殺してしまったことは正解だったのか失敗だったのかは今となっては知る由もない。
何分、コギトエルゴスム号の様子に関してはキューブが誕生して以降の描写しかなく、キューブ誕生前の船の状況を知る術が少ないのも評価が分かれる一因である(黒幕を倒した際に流れる人間達の音声ログも、キューブ誕生後のものしかない)。
リメイク版
ボイスが付いたことにより、冒頭の通信では声に感情があったが、操縦室でレイチェルが通信した際や、かの名台詞「何 それは本当かね!?それは…気の毒に…」が感情がこもっていない機械的な口調になっている事がわかる(いわば音声読み込みソフトを使った感じになっている)。
彼の自室の棚には馬の鞍が飾られており、写真立てには馬の写真が飾られている。この事から、乗馬が趣味であることが窺える。
愛煙家なのか、システムキッチンには充電が切れた電子パイプが置かれている。
なお、パソコンを長らく使っていないようで、埃が溜まっていた。
ここで疑問が残る。
埃が溜まるほどパソコンが放置されているのであれば、上述の成績表は何時のものなのか?
そもそも、成績表閲覧には船長のパスワードが必要である事から、成績表は船長が書いたものである可能性は高いが、本当に船長が書いたものなのだろうか?
本当に彼が成績表を書いていたのだとしたら、相当昔の成績を黒幕が鵜呑みにした事になり、
船長が書いてないとしたら、一体誰がこの成績表を書いたのだろうか?
そして何より、冒頭の通信では「地球への急ぎの仕事があった」と述べており、船長室に遺された音声から死亡直前に地球と通信していたはずだが、この時にもパソコンは使っていなかったのか?
今となっては、答えは宇宙の闇へと消えてしまったため、確かめようがない……。
関連タグ
発狂大佐:船長同様に妙に淡々としてたり、感情が薄かったりと違和感ある人物だが後に意外な正体が発覚する。