概要
閃乱カグラシリーズにおける、忍同士の戦いから生まれた膿のような存在。
忍結界内で忍が流した「血」を糧に現世に誕生する。
様々な種類がいるが、そのいずれも古来より人々に仇なす存在として恐れられてきた。
以下の欄は一般的な下級の妖魔の一覧表。
仔蜘蛛(こぐも) | 女郎蜘蛛(じょろうぐも) | 髑髏(どくろ) |
赤鬼(あかおに) | 青鬼(あおおに) | 蛇女(へびおんな) |
雪女(ゆきおんな) | 化蟹(ばけがに) | 木霊(こだま) |
花魄(かはく) | 塗壁(ぬりかべ) |
巨大妖魔
強大な力を持つ大型妖魔の総称で通常の妖魔同様、血を糧として現世に出現する。
だがその巨体ゆえに召喚や存在維持に必要となる血が多く、現世においては忍結界内の血が限界まで溜まった「忍血塊」と呼ばれる空間によって存在を保っているとされる。
一応の言語能力はあるようで、よく耳を澄ますと非常に不気味な声ではあるが様々な台詞を聞ける。
怨楼血には覚醒した真の姿「真ナル怨楼血」も存在する。
怨楼血(おろち) | 十羅(じゅうら) | 鬽髪(みかみ) | 茣蓙(ござ) |
怨楼血(おろち)
シリーズ初期から登場する、道元によって呼び出された妖魔で、様々な無念を残した忍の怨念の集合体。
醜悪な龍のような姿をしているが、本来は後述する異形の巨人のような妖魔。
召喚された際は不完全な状態だったため足りない部分を城の残骸などで補っていた。
口の中には怨念に満ちた不気味な人面がいくつもある。
かろうじて喋ることが出来る程度の知能はあるようで、一人称は「我」。
体の大部分が瓦礫の寄せ集めだからか自立することも出来ず、蛇のように這って襲ってくる。
また、怨楼血自身は、全ての物質を破壊し、全ての命を否定する、ただそれだけの存在であると語っている。
十羅(じゅうら)
巨大な影の胸の部分から転げ落ちてくる鞠のような妖魔。2つの球体が本体で、球体が倒されると影も同時に絶命する。
鞠のような外殻を破壊すると巨大な顔だけの核が露になる他、外殻の模様は十羅に倒された忍や侍、傀儡等で構成されている。
性格はどちらも無邪気かつ残酷で、影と2つの球体はそれぞれ独自の思考を持つ。
十羅の正体は大人に憧れながらも死した幼い少女達の無念の集合体であり、残酷な性格は幼いゆえに持つ残酷さ、妖魔としての怨念、そして大人になりたいというあどけない願いすらも叶うことなく死んでしまった少女達の運命そのものも暗示している。
なお、十羅の挙動や模様をもとに蹴鞠が誕生したと伝えられる事から、千年以上前から存在していたと思われる。
また、凛いわく、かつて妖魔殲滅作戦で戦った妖魔と同クラスとのこと。
戦ったのは別の種類だが、彼女はこの任務の際に返り討ちにあって瀕死に追い込まれたため、間接的ながら因縁の相手ということになる。
鬽髪(みかみ)
上半身は人、下半身はムカデの姉妹妖魔。
姉は風を、妹は雷を操る能力を持ち、彼女達が戯れに巻き起こす突風や轟雷は忍結界の外にまで影響を及ぼすほど強力なもの。
美しくないものを嫌い、美しいものを妬み、美に対する執着と歪みは人の姿を妖魔に変えた。
元々は数百年前に存在した美しき忍の姉妹だったと伝えられているが、最早それを確かめる術はない。
おぞましい妖魔と化した今なお姉妹はお互いの美しさを競いあっているという。
茣蓙(ござ)
水場に出現する巨大なたこ型の妖魔で、その姿は暗闇の海では艶めかしい巨大な女性の裸体に見えるという。
普段は狭間の洞窟に潜んでいるが獲物を見つけると現世に出現し、胴体に描かれた顔で惑わせている隙に船に取り付いて喰らい尽くす。
茣蓙に取り付かれた船はその一部となり、新しい獲物がかかるまで永遠に彷徨い続ける事となる。
なお「茣蓙」は本来の名前ではないが、本来の名は人間では発音できないとされる。
真ナル怨楼血
複数の手足を持つ異形の巨人で、前述の怨楼血が覚醒した真の姿。背後の2つの円環は仏像のようなレリーフが刻まれ、顔も能面のようになっている左右に半分の顔が2つずつあり、真ん中にもう一つ顔がある。
胸元には道元がいるが、完全体として甦った怨楼血を召喚した後に一体化した模様。
また、傀儡道元や真神楽と戦うステージの背景に停止状態の真ナル怨楼血らしきものが存在する。
手足を失うと弱体化するが、撃破後は上半身のみになり腕も一部が欠損している。
また、手足を失っても異空間に逃げ込むことで復活できる。
そのため忍の力だけでは滅ぼすことができず、完全に滅するには神楽の力が必要となる。
異空間に逃れた直後に再び姿を現すが、神楽の術・イザナギで道元共々滅ぼされた。
この時強引に神楽が引きずりだしたのか、神楽を取り込もうと自ら出てきたのかは不明。
妖魔衆
真紅にて登場した、道元によって召喚された10体の人造妖魔。
各自1体に飛鳥、斑鳩、葛城、柳生、雲雀、焔、詠、日影、未来、春花達10人の忍の血が与えられてそれぞれの特徴を引き継いでおり、そのため戦闘スタイルや扱う武器は彼女達に似ている。
ちなみに名前の数字が小さい者ほど上位で、半蔵を捕らえたときに道元いわく壱座から四座は特に秀でているという。
言語能力は無いため唸り声のようだが、圧倒的な戦闘能力で目的を無慈悲に遂行し続ける。
その妖気は数十メートル先でも震え上がる程に感じられる。
以下、それぞれ与えられた血の一覧
第壱座 / 飛鳥 | 第弐座 / 焔 |
第参座 / 斑鳩 | 第四座 / 詠 |
第五座 / 葛城 | 第六座 / 日影 |
第七座 / 柳生 | 第八座 / 未来 |
第九座 / 雲雀 | 第十座 / 春花 |
余談ではあるが、妖魔の生命エネルギーが結晶化したものは赤珠と呼ばれ、かぐらはこれを食べて成長覚醒するのだが、道元によると先述の妖魔衆の赤珠は忍の血が加わった分効果が大きいらしく、彼は妖魔衆の赤珠を文字どおりのエサとしてかぐらに取り込ませて成長覚醒を早め、彼女が使命を果たし、転生の珠に戻ったところを奪う算段であったようだ。
幻影の妖魔
真紅にて登場した、忍本人そっくりだが全体的なカラーリングが赤い妖魔。
劇中では焔、詠、日影、未来、春花の5体が登場しており、使ってくる技もオリジナルと同様。
記憶もある程度引き継いでいるが、本人に向かって言葉で精神を揺さぶるなどの厄介な一面もある。
NewWaveの初期では近い存在で雪泉、叢、夜桜、四季、美野里の5体の幻影が登場するイベントがあった。
人型妖魔
人間とほぼ同じ姿をした上級の妖魔。だがしかし肌の色が違ったり角があったりするなどどこかがやはり人と違う印象を受ける。通常の妖魔よりも強力な存在で自らよりも下級の妖魔を従えたりする事が出来る。雪不帰の母親も純粋な人型妖魔だったようだ。
古代妖魔
900年以上も前から存在する妖魔で、当時から忍達と相争ってきた。
以下の三人は妖魔の中でも強大な存在で「三大妖魔」とも呼ばれる。
キャラの詳細は各記事のリンクを参照。
半妖
人間と妖魔とのハーフで、雪不帰は忍と妖魔の能力を両方とも併せ持つ。力を解放すると妖魔化形態にも変身できる。
融合
人間と融合した妖魔で、零姫は瀕死になった仲間の忍と融合した。現在の姿はその亡くなった忍のもの。
忍の妖魔化
先天的な半妖魔の雪不帰と異なり、普通の忍が後天的に妖魔化する場合も存在する。
初期の焔(ほむら)以外の選抜メンバー
Burstラストでは怨楼血の胎内で詠、日影、未来、春花の4人が赤い姿になり、負の感情が表に現れた狂気の性格に変貌していた。しかし焔のおかげにより、一人ずつ正気にさせて元に戻すことができた。
真紅では妖魔を研究していた道元が研究中の幼虫妖魔を喰らい、妖魔形態に変身していた。しかしその後も通常の人間形態に戻ったり、妖魔形態を進化させたりと自在に変身していた。忍なら誰にでも扱える代物なのかは不明。
BurstRe:NewalのDLC雅緋編では両姫と雅緋が妖魔化。
とある任務中に善忍と悪忍の戦いの最中、忍結界が忍血塊に変化してしまう。そして妖魔が出現してしまい両姫は力尽きてしまうが、直後に赤く妖魔化して再び姿を現す。
設定上では現世への想いや念が強い者が忍血塊で命を落とすと妖魔化しやすいらしい。その後、両姫は雅緋と忌夢のおかげで正気を取り戻し倒れた。
先の両姫戦のその後に妖魔を一掃するために禁忌の忍術を使った反動で雅緋は気を失い、現世と常世の狭間で自身の覚醒した姿の幻影と邂逅する。しかし戦った末に自身の闇すらも受け入れたがあまりに強すぎるその力に取り込まれてしまう。
だがそこへ以前から雅緋に語りかけていた神楽が姿を現し、妖魔化しつつある雅緋をせめて恩情で葬ろうとするが、自力で自我を取り戻して妖魔の力を制御した雅緋に感心し、手に掛けるのを止めた。
そして雅緋と少しのあいだ会話した神楽は彼女へと助言を送ったあとに姿を消した。その後、忌夢の声が聴こえた雅緋の精神は狭間から現実へと戻されて睡眠状態に戻った。